「タラレバ娘」は30歳で結婚に焦り「ドロンジョ様」は24歳で売れ残り!?
先日、厚生労働省が平成27年における「平均初婚年齢」を発表した。それによると男性が 30.7 歳、女性が29.0 歳(平成 28 年度人口動態統計特殊報告「婚姻に関する統計」)。5年前と比べると、男性+0.6歳、女性+0.5歳。平均初婚年齢は、年々上昇している。
そんな発表があった折にスタートしたドラマ『東京タラレバ娘』。主人公は恋愛や結婚に揺れる30歳の独身女性。いまでは30歳前後のアラサー女性が典型的な“独女キャラ”の年齢になっているが、過去のドラマや漫画の場合、独女キャラは何歳なのか? 平均結婚年齢と、独女キャラの年齢の変化を調べてみた。
漫画の設定は33歳→ドラマでは30歳に
『東京タラレバ娘』は、アラサーの独身女性3人が独身であることに焦りを感じつつ、「キレイになったら恋愛できる」「好きになれば結婚できる」とタラレバ話をしながら幸せを探しているストーリー。原作である漫画では主人公の年齢設定は33歳だが、ドラマでは30歳。これは、平均初婚年齢のことも加味しているのかもしれない。
というのは、ドラマや漫画、アニメで「結婚適齢期を逃した」ように描かれている独女キャラの年齢と平均婚姻年齢の間には、とても密接な関係があるからだ。
女性の平均初婚年齢は40年間で+4.6歳
まずは人口動態統計特殊報告「婚姻に関する統計」で、過去40年間の平均初婚年齢の推移を5年ごとにみていこう。
2015年(平成27年) 男性30.7歳 女性29.0歳
2010年(平成22年) 男性30.1歳 女性28.5歳
2005年(平成17年) 男性29.5歳 女性27.8歳
2000年(平成12年) 男性28.5歳 女性26.8歳
1995年(平成7年) 男性28.3歳 女性26.1歳
1990年(平成2年) 男性28.2歳 女性25.6歳
1985年(昭和60年) 男性28.0歳 女性25.3歳
1980年(昭和55年) 男性27.7歳 女性25.0歳
1975年(昭和50年) 男性26.9歳 女性24.4歳
年々晩婚化がすすんでいることが非常によくわかる。この40年間で男性で+3.8歳、女性は+4.6歳となっている。女性に関しては、約10年間で+1歳という計算だ。
独女キャラの年齢設定も40年間で+6歳
次に、ドラマや漫画・アニメに登場する独女キャラと、その放送が始まった頃の女性の平均初婚年齢を比べてみよう。
2017年 ドラマ『東京タラレバ娘』の主人公・鎌田倫子は30歳/平均初婚年齢は29.0歳
2000年 ドラマ『やまとなでしこ』の主人公・神野桜子は28歳/平均初婚年齢は26.8歳
1994年 ドラマ『29歳のクリスマス』の主人公・矢吹典子は29歳/平均初婚年齢は26.1歳
1986年 ドラマ『男女七人夏物語』の神崎桃子は27歳/平均初婚年齢は25.3歳
1977年 アニメ『ヤッターマン』のドロンジョ様は24歳/平均初婚年齢は24.4歳
独女キャラの年齢が、平均初婚年齢よりちょっと上の設定になっている。とても絶妙な数字で……。
何よりも驚くのは『東京タラレバ娘』で結婚にあせっている倫子は30歳であるのに対し、『ヤッターマン』のドロンジョ様は、なんと24歳。なのに、ストーリーの中でドロンジョ様は周囲から「売れ残り」呼ばわりされている。
24歳で売れ残り扱いなんて現在では考えられないが、放送当時の平均初婚年齢がほぼ24.4歳であることを踏まえると……納得せざるを得ない設定なのだ。
ドロンジョ様はキャリア独女のパイオニア!?
ちなみに、1969年放送開始のアニメ『サザエさん』の主人公フグ田サザエもドロンジョ様と同じく24歳。しかし、すでに子供のタラちゃんという3歳の息子を持つママである。だいたい21歳で出産したという計算になるので、結婚年齢はおそらく20歳くらいの設定と考えられる。サザエさんは20歳で結婚したのか……。早いな……。
当時は、24歳でママというサザエさんがマジョリティで「王道な女性」であり、24歳で部下を引き連れて働くドロンジョ様はマイノリティで「異端な女性」なのだろう。
働く独女を応援するOTONA SALONEとしては、40年前に「売れ残り」と言われながらも強く、たくましく、部下を率いて仕事をしていたドロンジョ様に、尊敬の念と共感を抱かずにはいられません。ドロンジョ様も、きっといろいろ悩んでいたのね……。
スポンサーリンク