どうしてる? スニーカーやデニム洗濯。噂の「次世代クリーニング」体験してみた
みなさん、大事にしているスニーカーやデニムの洗濯ってどうしていますか? ちょっと値段が高かったりデリケートそうなものだと「家でゴシゴシ洗っていいのかな」とか、「洗剤でジャブジャブやるとシルエットや風合いが損なわれそう」と、対応をちゅうちょしている方も多いのではないでしょうか。
洗うのがめんどうな、スニーカーやデニム
わたしもそんな一人です。コンバースならガンガン洗って干しても味が出てよさげだけど、スタンスミスのようなガラスレザーのスニーカーは専用の洗剤でていねいにやらないとダメだよね?とか、クラッシュ加工やリメイク加工をしたデニムは洗濯機でぐるぐるやると雑巾みたいになっちゃわない?とか考えて、どうしたものかとうまく対応できずに過ごしてきました。
あと、やっぱりスニーカーの手入れはやり慣れないし、けっこう面倒なんですよね。休日とか時間があるときに気合い入れないとなかなか向き合えないです。そんなこんなで、スタンスミスは3年くらいなんの手入れもしないで履き倒して、キレイで真っ白だったのが汗を吸い、履きまくってくすみまくり。
リメイク感が気に入って買ったZARAのカットオフ加工デニムジャケットはほつれ感を損なわないようにと洗わずにいたら、よれーっとだらしなさが出ていたりしていました。
スニーカーとデニムに特化したクリーニングサービス登場
そんななか、自宅からご近所の代々木上原にスニーカーとデニムに特化したクリーニングサービスが登場したという情報を聞き、さっそくこれらを持参してダッシュ!東京を中心に 全国81店舗のランドリーを展開する 株式会社 OKULAB(代表取締役 Co-Founder 久保田 淳 、 永松修平 東京都渋谷区、以下「 OKULAB」)のBaluko Laundry Place代々木上原が5月27日から始めたサービス。スニーカーとデニムにそれぞれ“クリーニング師”と呼ばれる超エキスパートが監修に入っています。
スニーカーは 、国内外で多くのファンを持つシューズブランド H.KATSUKAWA(代表 勝川永一 東京都目黒区)を主宰、シューズマイスターでクリーニング師の資格もお持ちの勝川永一さんが監修。大切なスニーカーをより良い状態で長く愉しむためのスペシャルケアを提供。ハイブランドスニーカーはもちろん、コンビ素材スニーカーなども、 1点 1点それぞれの状態に合わせた最適なプログラムで 汚れを落とし、清潔な状態に保つだけでなく、素材にあわせたリペア や補色など、きめ細かいお手入れを実現しました。
デニムケアは 、デニム加工工場にて 商品企画開発はもちろん、 洗い加工 から 染工場の現場 にいたるまで 、デニムに命を宿す一連の工程に 携わった OKULABのジーンズソムリエ/クリーニング師 高野武さんが監修。細分化されたこだわりのメニューで大切なデニムを持ち主にとって理想な状態に近づけることを可能にしたといいます。
洗いたいアイテムはコレ!
期待感を胸にさっそくお店へ。まずBalko Laundry Place代々木上原へ持参したスニーカーとデニムジャケットがこちらです。
アッパー=レザー ソール=ゴム ラフシモンズのRの文字をパンチングしたラフ・シモンズコラボのスタンスミス。2016年の購入額は3万8000円くらいでした。レザーは通常のスタンスミスよりもツヤ感の強いものが使われていましたが、3年しっかり履き込んですっかりツヤ消失。前の方にも履きジワとペイント剥がれが出てます。ソール部分にはくすみ&黒ずみが出て使用感大。最初の輝きは失われ、すっかり年季が出ています。
ネック・袖・すそをカットオフ、胸ポケット部分などを取り外すなどのリメイクをほどこしたジャケット。2018年当時で7~8000円くらいだったと思います。洗うとほつれが大きくなりそうなのと、洗い込んだようなウォッシュ感がほどよかったので、積極的に洗えずにいました。が、さすがに度重なる着用で汚れてきたので、ぜひプロの手で洗っていただきたいなと思い、今回持参いたしました。
アイテムを診断してもらいコースを選択
まずクリーニングコースの説明と、持ち込んだアイテムをおふたりにチェックしていただきました。
シューズマイスター 勝川さんとスタンスミスのクリーニングについてお打ち合わせ。スタンスミスのレザーは、スニーカークリーニング用に開発された高品質な専用洗剤と最新ウォッシングマシンで水洗いが可能とのことでスタンダード(700円)のコースをおすすめいただきました。状態をみていただいたところ、シワ部分はペイントの部分的なハゲなどがあったので、簡易補色による修正(オプション1,000円)をご提案いただきそれも施術いただくことに。
いざクリーニング開始
まずシリコンスポンジが入った専用ウオッシングマシーンに入れて、勝川さんが今回のスニーカーにあわせてセレクトした専用洗剤を投入し回し洗い。(洗剤については店頭のスニーカーランドリーで使用されている洗剤とは除菌消臭効果が格段にアップしているとのこと)適度なザラつきをもったシリコンスポンジと洗剤の泡がスニーカーの汚れをやさしく取り除きます。マシーンの洗いの強さは洋服、スニーカーそれぞれ100着100足以上の量をテストして試行錯誤のうえ設定されたものをベースに、品物を見定めてそれに応じたさじ加減を加えるという、洗濯職人仕事です。
洗い上がると新規に開発した専用ドライヤーで適温を送風し乾燥させます。
乾いたところで、ダメージ部分の簡易補修作業に。パレットにペイント剤をとってハケや指先でていねいに塗り込んでいきます。
クリーニング完了!結果は・・・
こちらがBEFORE-AFTERです。
スッキリとヌケの良いホワイト感とシワが伸びてハリが戻りました!! ほんのり光沢感も出て、新品のときの雰囲気がフラッシュバックします。前方のあたりにあった履きジワの黒ずみやペイントのハゲがリペアされてピカピカに。つま先部分もキズなどを補修していただき真っ白になりました。乾かす時間含め3時間~くらい(通常はお預かりいただき翌日仕上げとのこと)。水洗いのおかげでスニーカーの内部の汗・アブラ汚れがスッキリ、履き込んだ臭いもとれました。白がよみがえりダメージ補修されピカピカになったので、コスパ最強の高品質な仕上がりに大満足。
次はデニムジャケットをクリーニング
さて、デニムジャケットについてはジーンズソムリエ 高野さんとお打ち合わせです。
ZARAのカットオフ加工デニムジャケットは、ほつれ感と洗い込んだ風合いを損なわず、色落ち、アタリ、エイジング感を演出したいデニムに最適設定されたスタンダードコース(600円)をおすすめいただき、即決でこのコースでお願いしました。ちなみにですがデニムの色をキープしていきたいか、落としていきたいか、など目指す方向などによって同じスタンダードの中でも洗いの設定で微調整するそうで、そのあたりも適宜相談可とのことです。今回はこのカラーをキープし色落ちが少ない方向で、切りっぱなしの部分がほつれないようお願いをしました。
クリーニング開始
まずジャケットを裏返して、きちんと畳みネットに入れ専用ウォッシングマシーンへ。マシーンの設定は100回以上のテストを経て編み出されたデニムスペシャルという設定。
デニム専用の洗剤を入れてつけ置き、すこし揺れる、やや回るという3パターンを数秒くらいの間隔でゆったり繰り返します。回転数を下げて生地に負担がかからないようにかなりソフトに対応頂いています。
洗い上がったらハンガーにかけて乾燥室にてドライ。
クリーニング完了!
こちらがBEFORE-AFTERです。
デニムの色落ちはほぼなし!洗う前のブルーの濃さがみごとにキープされています!カットオフ部分のほつれ感はBEFOREとほぼ変わらずほどよいまま。荒れたり、もっとひどくなったりもしていませんでした。洗うことで生地にもハリが出て、まるで買ったときのようないい感じの雰囲気に。
やっぱりプロ中のプロのテクニックは違う!!
スニーカー、デニムジャケットをクリーニング師のお二人に洗っていただいてわたしが感じたのは、とことん洗濯で高みを目指す「プロフェッショナル魂」。ふだん何気なくやっている洗濯を、どう洗えばばそのアイテムのベストな洗濯ができるのか、どうやって洗うことがもっとも劣化を防ぎ美しくキープできるのか、とにかく徹底的にいろいろな角度からアイテムを触り凝視し熟考したうえで洗濯の方法を提示してくださいました。素材に関する豊富な知識、いままで実施してきたさまざまな洗濯の経験や勘、ファッションアイテムへの深い愛情。わたしは洗濯にやってきただけなのですが、「洗濯美術館」に訪れて、専任キュレーターに素晴らしく奥深い洗濯の世界をレクチャーしていただいた、そんな気持ちになるいい時間を過ごしました。洗い方にもいろいろなルートがあり、目的に応じた仕上がりがあることを体感できた1日。ぜひまた大切したい、長く愛したいアイテムを持参して訪れたいと思います。
Baluko Laundry Place代々木上原
〒 151-0064 東京都渋谷区上原 3-29-2 TEL 03-6407-8415
営業時間:セルフランドリー 24時間営業
カフェ・ランドリーアウト・クリーニング 9:00~21:00 *2 しばらくの間、 新型コロナウィルス感染拡大防止にともない 11:00 ~19:00の営業
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