タラレバ女性の永遠の課題「結婚」という呪縛について

2017.02.09 LOVE

今年40歳になる私の周りには、綺麗で仕事もできて、真面目な独身のアラフォー友人がたくさんいます。そんな彼女たちに会うと、口を揃えて「いい人がいレバ結婚したい」と言います。しかし、本当に結婚って、幸せになるために必要不可欠なことでしょうか。今回は、少し真面目に「結婚」について考えてみました。

 

「頑張っタラ」幸せになれると言われてきたアラフォー世代

私たちは、小さい頃から塾へ通い、習い事に精を出し、親から「勉強していい学校へ入れレバ」、「いい会社に就職しタラ」幸せな将来を掴むことができる、と刷り込まれてきました。

その背景には、専業主婦が多い母親世代の、子供には勉強させてあげたいという夢や、仕事をする女性に対しての憧れがあります。

さらに、夫の浮気やDVで離婚したくても、経済的にゆとりがなく我慢を重ねてきた母親や、離婚してシングルマザーだった母親なら、なおさら「娘には、経済的に自立してほしい」と感じるのは当然。幸せを願う親心です。

 

時代も女性の社会進出を後押し

さらに、男女雇用機会均等法が施行されたのが、今40歳の女性が9歳の時の1986年。これから将来を考え、勉強に力を入れていく小学生高学年を迎える頃、時代が働く女性を後押しする形となりました。

しかし大学を卒業する頃、時代はちょうど就職氷河期にさしかかり、努力して有名企業に入社したとしても、忙しさやキャリア問題に悩まされ、生きていくために必死で仕事と向き合う毎日。

次々と結婚して仕事を辞める同僚もいる中、仕事を優先してきた女性は男性との交際に時間が割けなくなったり、うまくいかずに別れる、という経験をすることも。

 

仕事と彼が両立できない人は独身コースへ

まだアラサーくらいの時は、男性からのお誘いも多くあり、頑張っていタラいつか運命の人に出会えて、幸せになれるという希望を持つこともできます。

しかし、脳内がほぼ男性になってしまっているキャリア女性は、「一緒にいても落ち着かない」「お前は一人でも生きていける」と、高収入でプライドの高いいわゆる「当たり物件」の男性とは、最終的に結婚まで辿り着かないパターンも少なくありません。

家庭では女性が男性の世話を焼くのがあたりまえ、という日本では、脳内が男で仕事中心の女性は需要が少ないのが現実です。

その結果、仕事の辛さを理解して話を聞いてくれる男性との不倫にハマってしまったり、結婚につながらないけど会えば優しいダメンズと付き合い続けることで、自ら独身コースへ駒を進めてしまうことに。

 

SNSが結婚に対して焦りを倍増させる

そんな時に、SNSではお金持ちの男性と結婚して子供を持ち、素敵な家に住んで、その上好きな仕事もしていて、自分磨きを怠らない、そんなスーパー主婦たちが活躍している(ように見えます)。

毎日携帯を開いて幸せそうな彼女たちの姿を見るたびに、「ずっと仕事だけの人生でいいのだろうか」と不安になり、焦って婚活を始める人も。

その勢いで始めた婚活がうまくいかないと、「自分の努力が足りないから結婚できない」と考え、さらに自分磨きを必死に頑張ります。

しかし、男性と女性の考える「結婚したいと思う女性」には差があり、的外れな自分磨きをしても成果が出ないことも。今まで頑張っていい学校へ入り、就職も勝ち取ってきたという成功体験のある真面目な女性ほど、このスパイラルにハマる結果になります。

そして、いつしか努力の末に積み上げた学歴やキャリアすら、婚活市場ではマイナスになる、という現実を知ることになります。

 

どうして結婚したい(しなきゃいけない)の?

アラフォー女性に理由を聞くと、だいたい以下のような答えが返ってきます。

  1. 親を安心させたい
  2. 家族や居場所がほしい
  3. 孤独死したくない
  4. 周りがうるさい

 

まず、①の親を安心させたいという理由ですが、親は自分が死んだあと、子供がひとりぼっちで寂しい人生を送るのかを心配しているだけで、まずは幸せであることが大前提にあります。あなたが独身だろうが既婚だろうが、不幸でいることが一番の親不孝。結婚は人のためじゃなく、自分のためであるべきです。

次に、②の安心できる居場所や頼れるパートナーが欲しい、という理由ですが、「この人とずっと一緒にいたい」と思い、家庭を作ることが結婚。焦って条件だけで相手を見つけても、本当にリラックスできる居場所を作れるとも限りません。「まぁ、いいか」と結婚生活に妥協しない限り、後悔することになるかも。

③の孤独死ですが、結婚しても離婚や死別する可能性もありますし、子供がいても面倒を見てもらえる保証はありません。結局老後もそれぞれが築いてきた人生の先でしかないので、魅力的で柔軟な人間であれば人は寄ってくるし、そうでないなら家庭を持っていても孤独になってしまいます。結婚は老後の選択しを増やしてくれる可能性はありますが、保険にはなりません。

最後に、④の周りの意見ですが、女性はアラサーくらいから、既婚の友人たちや親族から頼みもしない結婚のアドバイスを大量にもらいます。そうなると自分だけが社会から浮いているような感覚になり、結婚しないと一人前じゃない、人として変わり者になってしまう、という強迫観念を持つことも。世間一般ではどうかじゃなく、本当に自分が結婚したいかどうかを考えましょう。

 

結婚は「人生の選択肢のひとつ」に過ぎない

結婚は人生のゴールでもスタートでもありません。ただ、たくさんある人生の選択肢のひとつにすぎず、それだけに囚われて生きていくのは無意味です。一番大事なことは「自分の人生をどう楽しくなるようにアレンジしていくか」。自分に足りないものばかり数えて、今手にしているものにありがたみを感じられなければ、結婚してもしなくても幸せにはなれません。

 

日本はまだまだ横並び文化なので、一般的な枠からはみ出す者には風当たりがキツイのが現実です。しかし、人生では何かひとつ選択するごとに、得るものと失うものがあります。「全てを手に入れられる人なんていない」という事実を知り、自分が今まで重ねてきた選択を穏やかに受け入れることが、アラフォーのタラレバ女性たちが結婚の呪縛から解放される方法のひとつなのかもしれません。

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