先輩として知っておきたい! 「目上にはNG」3つの言葉遣い

2017.02.18 WORK

まだまだ寒い日も続きますが、デパートでは、早くも春物のスーツが並び始めました。あと少しで新入社員が仲間入りする季節ですね。仕事に関してはもう誰が来てもばっちり教えられる先輩のあなた、言葉遣いの方は大丈夫ですか? 今日は、先輩として知っておきたい「目上にはNG」な間違いやすい言葉遣いを3つ、こっそり教えます。

 

自分の言葉遣いは完璧!そんな人はいないのでまずはご安心を。

前回のコラム「『注意する』『やめさせる』、言いにくいことを上手く伝える3つのコツ」が多くの皆さんの共感を得たようです。その記事は部下の遅刻、同僚のミス、上司のクセなどの注意方法について述べましたが、実は皆さんが気にしているのは、「自分の言葉遣いは果たして大丈夫なのかしら?」という点ではありませんか。

社会人になって、言葉遣いを正してくれる先輩についた人は良いのですが、ほとんどの人はそういう先輩に恵まれていません。そして、先輩達も、後輩に嫌われないようにと、だんだん注意をしなくなってしまったので、言葉遣いについて学び合う機会は、お互いにどんどん減ってしまいました。

ですから、今はむしろ、言葉遣いが完璧な人は少ないと思って良いと思います。今日は付け刃的ではありますが、最低限、これはアウトという言葉遣いを3つ紹介します。

 

上司にはNG「参考になります」

前回のコラム「『印象をよくする言葉遣い』のポイントは小さい〇〇にあった!」で予告した「参考になります」について。この「参考」も相手の意見を補助的にしか捉えないという意味を含みます。
照らし合わせて考えること。自分の考えややり方を決める手がかりとすること。
(広辞苑第6版)
「なるほど、参考にしておこうか」というように、目上の人が下から出た意見に対して言う言葉です。
「ためになったわ~」という気持ちを表したい時には「勉強になりました」が良いでしょう。
「感心しました」も同じ理由でNG。こちらは「感銘を受けました」に。

 

これもNG「どういたしましたか」

次は、とっさの時に言い間違いやすい敬語の「どういたしましたか」です。「致す」は「する」の謙譲語なので、どうがんばっても相手には使えません。これは、みなさん小学校の国語で習ったはずのですが、「する」の尊敬語は何でしょう?
そうですね「なさる」です。ですから、「どういたしましたか」ではなく「どうなさいましたか」と言うのが正解です。
とっさの時に言えるよう、何回か練習しておきましょう。

 

もはやNGの常連?「ご苦労様です」

この言葉には思い出があります。私の友人の小学生のお子さんが、掃除をしていた学校用務員さんに「ご苦労様です」と声をかけたところ、とても厳しく叱られたことがあったのです。
「ご苦労様でしたって言ってはいけないの?」という相談でした。
「ご苦労様」は、目上の者が、自分の為に苦労をしてくれた目下の者を労う時に使う言葉。確かに、敬語ではありませんから、目上の人には失礼な言葉なのですが、大人ならともかく小学生を叱るのはどうかと思い、その時はお子さんの肩を持ちました。
では、もう小学生ではない私たち。上司が「あー、今回の出張は疲れたな」と社に戻ってきた時、後輩として何と答えたら良いのでしょう。そうですね、「お疲れ様」です。これならば、失礼に当たりません。

 

なんだか間違えそうと思ったあなたにアドバイス

「どういたしましたか」と「どうなさいましたか」
「参考になりました」と「勉強になりました」
「ご苦労様」と「お疲れ様」
両方出てきて、混乱するわーと思ったあなた。そういう場合は、日ごろから敬語の方だけを使うようにしましょう。「どうなさいましたか」「勉強になりました」「お疲れ様」これらの言葉は、相手が年下や後輩、部下の場合でも全く問題ありません。いつも使うようにしておけば、間違えないと思いますよ。
また、もし、言い間違えてしまったとしても、後に続く言葉によって、相手が許してくれる場合も多いです。
要は心を込めて敬意を示すことが大切なのです。

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