ひどすぎる…夫の両親の介護に追われた挙げ句、家まで取り上げられた50代女性

元国税芸人のさんきゅう倉田です。

経営者の団体はいくつかありますが、その中で最も会員数が多い全国規模の団体に講演に行くことがあります。ひとつのエリアにひとつの支部があって、東京にもたくさんあります。講演に一度行くと、その中の一部のメンバーの方とは、個人的な関係を築くこともあって、食事を共にしてお金持ちの面白い話を聞いています。

今回は、やもめさんが夫の兄弟にすべて持っていかれてしまった話です。

 

夫両親を介護したのに…50代女性を見舞った「ひどい話」

50代の花散里さんは、夫と居酒屋を数店舗経営していました。

元々、夫が先代である父から引き継いだ居酒屋を、夫婦二人三脚で頑張って店舗を増やし、小さくはあるけれど店舗兼事務所のビルをも建てました。

ビルの最上階には、居住スペースを設け、夫の両親と4人で暮らしていました。

夫には弟と妹がいます。

弟は会社員で居酒屋には関与せず、妹は結婚して専業主婦となりました。両親の世話は、花散里さんたちに任せ、彼らは何もしません。自宅が離れているからか、会いに来ることもありません。

両親より先に、花散里さんの夫が亡くなってしまってからも、両親の世話をすることはありませんでした。他人に自分の親の世話を任せる気持ちがわかりません。老人ホームに入居させた感覚なのでしょうか。

無料で世話をしてくれるんだったらこんな楽なことはない、などと考えているのでしょうか。

花散里さんは、夫亡き後、自分の人生を生きてもよかったかもしれません。しかし、両親との同居を続け、献身的に介護を行っていました。

数年後、両親が立て続けに亡くなりました。すると、弟と妹がやってきて、店舗ビルの権利を主張したそうです。

花散里さん夫婦には子供がいませんでした。よって、夫が亡くなった時、花散里さんは夫の財産の3分の2を相続し、残り3分の1を両親が相続しました。

この時、ビルは両親の名義で、花散里さんの相続財産には含まれていませんでした。

その後、両親がなくなったため、相続人とならない花散里さんは一切の財産を相続できず、住んでいた部屋も追い出されてしまいました。

弟と妹からすると、法律に則った当然の権利行使なのかもしれませんが、とても心が痛みます。何も感じないのでしょうか。しかし、よく考えると、兄弟の配偶者は自分からは縁遠い存在なのかもしれません。

自分がこのような酷い仕打ちをしないと考えても、他人は容易にするかもしれないと考えて、準備しておく必要があります。

 

誰にでも知っておいてほしい「特別の寄与」の話

民法の改正により、法定相続人でない花散里さんでも、財産の主張ができるようになりました。

 

配偶者居住権

亡くなった人所有の家に住んでいた場合、配偶者居住権を取得すると、終身または一定期間、無償で住むことができるようになります。

 

今回、亡くなった両親は花散里さんの配偶者ではないので、配偶者居住権は取得できないものと思われます。ただ、重要な制度です。お金の常識として、知っておきましょう。

 

特別の寄与

花散里さんのように、法定相続人ではないけれど、無償で両親の療養看護を行っていた場合は、財産を相続した弟や妹にお金を請求することができます。

 

特別の寄与は2019年7月からなので、花散里さんの扱いがどうなるかはわかりませんが、今度同様の事例があれば、ご自身で調べるか、弁護士や行政に相談し、お金の請求を行いましょう。

 

義理を欠かさない人は、他人が不義理をはたらくとは考えもしません。献身的に尽くした結果が、自らの幸せに繋がるとも限らない。自分のことは自分で守らなければいけません。

 

法的権利を知り、何歳になっても将来の不安を取り除くようにしましょう。今の安定した生活が、5年後も続くとは限らないのです。

 

 

 

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