まさか、そう読むとは!「正味」の正しい読み方、知っていますか?|漢字クイズ3選
1つの漢字にはさまざまな読み方があります。でも、今まで「正しい」と思って読んでいた読み方が本来の読み方とは違ったり、いざ漢字を目の前にすると「あれ?なんて読むんだっけ」と考え込んでしまったり・・・時として漢字の読み方は難しいものです。
そこで本記事では、意外と読めない漢字のクイズを出題します!
第1問:「正味」の読み方、知っていますか?
本記事で紹介する「正味」の読み方は2つ。おそらく皆さんは「正味」という文字を見て「しょうみ」と読んだのではないでしょうか?
「しょうみ」という読み方も間違いではありません。
「しょうみ」と読む場合の「正味」の意味は、
1 余分なものを取り除いた、物の本当の中身
2 風袋を除いた、商品だけの目方
3 実質的な数量
4 掛け値のない値段。また、仕入れの値段。正味値段
5 表面に現れない、隠された本当のところ引用元:小学館 デジタル大辞泉
となります。
「実際の重さ」や「掛け値なしの値段」を表す場合には「しょうみ」で問題ありません。
では・・・
まことの味。本当の味
引用元:精選版 日本国語大辞典
を表す場合にはなんと読むでしょうか?
正解はコチラです!
「まことの味」を表す場合には「せいみ」と読みます。味を表す言葉ですが、使う機会は少ないかもしれませんね。
なお先で紹介した「しょうみ」という読み方は、関西弁や若者言葉では、
- 本当のところ
- 正直なところ
- 結局のところ
として使われていることもあります。「しょうみ」本来の意味では対象がモノですが、関西弁や若者言葉で使われる「しょうみ」は、幅広い範囲で「本当の」という意味を表しています。
日本語は読み方も意味も、時代や使われ方によって柔軟に変化していく、とても面白いものです。
「正味」という漢字が、「しょうみ」と読む場合と「せいみ」と読む場合では意味が異なるということが分かると、1つ日本語について詳しくなれたことになるのではないでしょうか。
出典>>まさか、そう読むとは!「正味」の正しい読み方、知っていますか?
第2問:「悪食」の読み方は?
「悪食」とは
1 普通には食べない物を食べること。いかものぐい。あくしょく。
2 粗末な物を食べること。
3 仏教で、禁じられている獣肉を食べること。出典元:小学館 デジタル大辞泉
を意味します。
「悪食」の意味に「あくしょく」と書かれているものの、「悪食」本来の読み方は「あくしょく」ではありません(後述しますが、「あくしょく」と読む場合もあります)。
まずは正解を見てみましょう!
正解は…
「あくじき」です。
なお“質素で粗末な着物や食べ物”(出典元:三省堂 新明解四字熟語辞典)を意味する四字熟語「悪衣悪食」は「あくいあくしょく」と読みます。
■「悪食」という概念について
一般的に食べるのをためらうような食材を食べることについて、「悪食」以外に「ゲテモノ(下手物)食い」「いかもの食い」などの表現があります。一般的な価値観から受け入れ難い印象を与える「悪食」という表現ですが、「世界大百科事典 第2版」には以下のような解説が記載されています。
食物領域は民族によって異なり,同一民族の中にも地域差の見られることが多く,悪食という概念は限定された社会での通念に過ぎず,厳密には成立しえないものと思われる。ヘビやカエルの食用は世界的には広く分布しているが,日本人の多くが悪食として嫌悪するようなものである。
出典元:株式会社平凡社 世界大百科事典 第2版
「悪食」という表現は、ある特定の民族やその地域の文化にはないから成り立つもの。日本では「悪食」であっても、他の地域では「悪食」でないものはたくさんあり、その逆も然りです。上記の解説にはヘビやカエルの食用が例に挙げられていますが、昆虫食なども「悪食」扱いされがちですが、地域によっては一般的な食べ物です。
その地域の価値観を理解せず、自身が受け入れ難いものを何でもかんでも「悪食」扱いするのは避けたいところです。
出典>>「あくしょく」ではない!「悪食」の本来の読み方、知っていますか?
第3問:「気風」の読み方は?
「気」も「風」も、日常生活でよく見かける簡単な漢字です。ですが、これをそのまま「きかぜ」と読むのは間違いです。また「気風」と見ると、天気に関係のある言葉のようにも思えますが、「気風」は天気ではなく性質を表す言葉です。
「気風」には2つ読み方がありますが、両方とも意味は
気性。気だて。特に、ある集団・地域内の人々に共通する気質。
出典元:小学館 デジタル大辞泉
その言動からうかがえる、人の気性。特に、思いきりがよく、さっぱりとした気性をいう。気前。
出典元:小学館 デジタル大辞泉
と性質を表しています。耳にすることが多い読み方の例には「気風がいい性格」などが挙げられます。
正解は…
「きっぷ」または「きふう」と読みます。
「きっぷ」は「きふう」の音が変化したもの。「きっぷ」と読む場合には、“思いきりがよく、さっぱりとした気性”とあるように、理想的な性格、気性を表す際に使います。先で紹介した例文のような「気風のいい性格」や「気風のよさ」と表されることが多い印象です。
一方「きふう」も“気性。気だて。”を表すものの、集団や地域に共通する気質を表すことが多く、例文には「山村の穏やかな気風(きふう)」「気風(きふう)の荒い土地柄」などがあります。ここで「きっぷ」と読むと、意味が少し変わってしまう印象がありますね。
「気風」の2つの読み方は、例文ごと覚えるのがおすすめです。「きっぷ」と「きふう」の間の微妙な違いを
出典>>「きかぜ」ではありません!「気風」の読み方、知っていますか?スポンサーリンク