ぐっすり眠れて、すっきり目が覚める〝眠トレ〟とは?
睡眠の質は、生活習慣の改善や就寝前の工夫で高められます。寝つきが悪い、早朝に目覚める、眠りが浅い…。加齢に伴い、そんな不眠症状を抱える人が増える。「実は、熟睡にはコツがあります」と快眠セラピストの三橋美穂さん。熟睡のコツが満載の"眠みんトレ"で眠りの悩みとさよならしよう!
睡眠の質は、生活習慣の改善や
就寝前の工夫で高められます
脳と体の疲労を取る睡眠は健康の源。その一方「寝つけない」など不眠症状を抱える人も。1万人以上の眠りの悩みを解決してきた快眠セラピストの三橋美穂さんは、こう語る。
「特に更年期以降の女性は睡眠の質が下がりやすいので注意しましょう」
その原因は自律神経の乱れ。自律神経は活動時に働く交感神経と、休息に導く副交感神経からなり、交感神経が副交感神経に切り替わることで脳の緊張がゆるんで眠りに入る。
「ところが更年期で女性ホルモンが急激に減ると自律神経のバランスが崩れ、交感神経が優位に立ちやすくなるのです。そのため、眠りにくく
なると考えられています」
そこでおすすめが、三橋さん考案の安眠に導く眠トレ! 交感神経を副交感神経に切り替える呼吸法などだ。「自律神経だけでなく、体内時計や体温リズムの乱れなども不眠のもと。これらを整えるためには生活習慣などの見直しも必須です」
加えて心のもちようも大事だという。「7時間は寝なくちゃ」といった焦りや不安は交感神経を刺激し、なおのこと眠れなくなるそう。
「そもそも睡眠時間には個人差があり、50代以降の人は6~8時間。必ずしも『7時間は寝なければ』ということはありません。また睡眠のはじめは半睡半覚で、外部の音が聞こえるようなウトウトも睡眠の一部。
そのため、それなりの睡眠時間を確保していても『よく眠れない』と思っている人は少なくありません。本当に眠れないと日中にぼんやりしたり、疲労で何もする気が起きなかったりします。日中、元気に過ごせるようなら、睡眠で心身を休められている可能性が大。心配しすぎる必要はありません。
【眠りが深まる基本ルール】
1体内時計を整える
一定の時間に眠くなったりおなかがすいたりするのは体内時計が働くから。体内時計
が狂わないよう規則正しい生活を意識して。
2日中は活動的に過ごす
運動や家事など日中、活動的に過ごす中で疲労とともに睡眠物質が脳にたまり、これが眠気のもととなる。
3体温のメリハリがつくようにする
日中の活動や就寝前の入浴で上がった深部体温が下がるときに眠くなり、しっか
り下がると熟睡状態に。
4就寝前はリラックスする
脳が興奮したり、体がこわばったりしていると眠りにつけない。就寝前に、心と体
をゆるめるリラックスタイムをもちたい。
5寝室を眠りやすい環境にする
寒い、枕が合わないなど、寝室環境が不快だと心身が緊張して寝つきが悪くなる。快眠できる環境を目指して。
お話/三橋美穂さん
みはし・みほ●寝具メーカーの研究開発部長を経て、2003年に快眠セラピストとして独立。講演や執筆活動の他、寝具や快眠グッズのプロデュースも。著書に『眠トレ!ぐっすり眠ってすっきり目覚める66の新習慣』など。
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