えっ!違うの?「十分」の正しい読み方、知っていますか?
漢字にはさまざまな読み方があります。意味や文中での使い方によって読み方が変わる漢字もたくさんあります。中には間違った読み方のほうが一般に普及し、正しく読んでいる人のほうが少ない場合も。
そこで本記事では、意外と正しく読めていない漢字のクイズを出題します!
その1:十分の正式な読み方、知っていますか?
時間を表すときの「十分」と言われたら「じゅっぷん」と答える人が多いのではないでしょうか。しかし数字の「十」の読み方を見てみると、違和感に気がつきます。
「十」の読み方と言えば
- じゅう
- とお
- じっ
「じゅっ」という読み方がありません。
正解はコチラ!
「じっぷん」です。
「十」の読み方は、歴史と共に変化してきたと言われています。
元々歴史的仮名遣いでは「十」は「じふ」と読まれていました。「十」に「分」や「本」といった言葉がつながり、つながった文字の間に「っ」という音が生じると、「じふ」という発音の「ふ」が落ちて「十分(じっぷん)」「十本(じっぽん)」と読まれていました。
「十」の音読みのひとつ「じゅう」が現れてから、徐々に読み方が変化し、現代の音に合わせた「じゅっぷん」という読み方が浸透したという説があります。
なお、どちらの読み方も間違いではありません。
昭和41年NHK放送用語委員会では「20世紀」の読みについて、「じっ」「じゅっ」の両方の読み方を認めています。そのため、上記では「十」の読み方に「じゅっ」がないと書きましたが、平成22年度に改定された常用漢字表には、補足として「じゅっ」が書き加えられています。
時代と共に漢字の読み方も変化しているんですね!
ちなみに、テレビやラジオのアナウンサーの読み方に注目してみると面白いですよ。「じっぷん」読みにぜひ耳を傾けてみてください。
出典>>えっ!違うの?「十分」の正しい読み方、知っていますか?
第2問:「光一」の読み方は?
人名であれば「こういち」と読んでも正解ですが、以下の意味を表すときには他の読み方があります。
1 花札の手役で、初めに配られた手札7枚のうち光り物(20点札)が1枚で、あとが全部かす札であるもの。
2 《1から》多くの中で際立ってすぐれていること。また、そのもの。出典元:小学館 デジタル大辞泉
元々は花札で使われてきた言葉ですが、“それ以上素晴らしいものがないさま”や“多くのなかでひときわすぐれているさま。また、そのもの。”を表すときに「〇〇いち」と表すことがあります。
「光」から連想される読みではありますが、漢字の音読み・訓読みとして考えると思い浮かばないかもしれません。
正解は…
「ぴかいち」です。
「光」の読みは
- 音読み コウ
- 訓読み ひか(る)・ひかり
で、「光一」と書くとき以外で「光」を「ぴか」と読むことはありません。なので、人名以外で「光一」と出てきた時は「ぴかいち」と覚えておくと良いでしょう(とはいえ、冒頭で述べたようにカタカナやひらがなで表記されることが一般的だとは思いますが…)。
出典>>読めたら、スゴイ!人名ではない「光一」の読み方、知っていますか?
第3問:「花卉」の読み方は?
「花」は馴染みのある漢字ですが、日常で「卉」が使われているのを見かけることはほとんどありません。
「花卉」の読みは、「観賞用の植物」に馴染みのある人、または「市場」に馴染みのある人であればわかるかもしれません。
まずは正解を見てみましょう。
正解は…
「かき」です。
近年では、観賞用の植物を販売している場所や市場では「花卉」ではなく「花き」と表記されていることがほとんどです。
「卉」は
- 音読み キ
- 訓読み くさ・さか(ん)
と読み、草の総称を意味する漢字です。
花卉は漢字それぞれの意味から“花の咲く草。草花。”という意味もありますが、一般的には観賞用に栽培された花の総称を表しています。
出典>>「はなびら」ではありませんよ。「花卉」の読み方、知っていますか?スポンサーリンク