「僕は浮気しないから」と近寄る既婚オトコ。その身体狙いの手口とは

2021.04.20 LOVE

後ろ指をさされる関係とわかっていても、やめられない不毛なつながり。

不倫を選ぶ女性たちの背景には何があるのか、またこれからどうするのか、垣間見えた胸の内をご紹介します。

【不倫の精算#26前編】

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どうして、わざわざ不倫をするの?「いつの間にか始まった」関係

39歳のIさんはバツイチ、子どもはいない。出会ったときは独身生活を謳歌しているように見えた。

 

正社員としてしっかり収入を得ながら、趣味のランニングに週末の夜のお出かけ、たまに差し込まれる色恋の刺激を楽しんでいることは、ツヤのある肌を見るたびに伝わっていた。

 

最初の結婚は、夫の浮気が原因で破綻したと話す。

「夫の片思い状態だったんだけどね、よその女を熱心に口説くメールを見たら、夫婦でいるのが馬鹿らしくなっちゃって」

と、慰謝料などいっさい請求せずにあっさり別れたそうだ。

 

それから10年経ち、現在のIさんは既婚男性と不倫をしている。

 

彼氏がほしいという言葉を特に聞いたことはなかった。でも、付き合う人がどうして既婚男性なのか、それが気になった。

 

「うーん、どうしてなんだろ。

いつの間にかね、そんな感じになっちゃって」

理由を尋ねたとき、Iさんは悪びれる様子もなく答えた。

 

「でも、不倫はさ、窮屈だし大変でしょ?

バレたときに大変だよ?」

一緒に買い物を楽しんだあと入ったカフェで打ち明けられ、思わずそう言うと、Iさんはふっと横を向いた。

 

「うん、わかってるよ。

わかってるんだけど……別れ方がわからないし」

核心を避けた言葉で、不倫の意味合いをさほど考えていないということがわかった。

 

その既婚男性は「妻とも子どもとも仲良し」だったから

Iさんと既婚男性の出会いは、ランニングのサークルだった。

 

「コーチみたいな人がいるんだけど、厳しくて私には合わなかったの。

それで、もうやめようかなってときに彼が入ってきて」

 

退会をなかば決めていたIさんは、行き違いで入会してきた彼に関心はなかった。

だが、Iさんが同い年だと知った彼のほうから声をかけてきた。“どうせもうリセットだし”と思っていたIさんは気さくに応じていたそうだ。

 

「もうすぐやめるのって話したら、残念だと引き止めるのよ。

そのときは何とも思わなかったんだけど、やめてからもできれば一緒に走りたい、みたいに言われて」

 

タメ口で会話ができるくらいには親しくなっていたが、彼が既婚者だったことでIさんは警戒した。

だが、彼から出た言葉で心が動いた。

 

「俺には奥さんも子どももいるけど、すごく仲良しなんだって言うの。

だから、サークルで知り合った人と親しくなっても家庭は問題ない、ただの友達でしょ? って」

 

確かにそのとおりだと思ったIさんは、請われるままLINEのIDを交換し、サークルを退会してからも連絡を取り合うようになった。

 

「そのときは、不倫なんて頭になかったの。本当よ」

力強い声でそう繰り返すIさん。

そう思っていたのは本当だと感じたが、ふたりの関係は思いがけない方向へ変わっていく。

 

女は弱いよね。「相談」という口実で弱みを見せられると

しばらくはランニングのことやプライベートな話題でLINEのやり取りは盛り上がっていたが、彼から送られてくるメッセージの内容が変わってきたのは、ふたりで川沿いを走るくらいに距離が縮まった頃だった。

 

「奥さんと喧嘩したんだって。

『僕が仕事で忙しくて、それが不満らしい』って。

どうすればいいか相談されたの」

 

自分も正社員としてフルタイムの勤務をしているIさんは、彼が口にする仕事の大変さや残業の断りにくさ、また同僚たちとの軋轢もよく理解できた。

 

「僕は家族のために一生懸命に働いているし、貯金したいから残業も引き受ける。

でも、妻はわかってくれない。

子どもも妻の味方をして、家庭では孤立している」

これが、既婚の彼が繰り返しIさんに伝えた状況だった。

 

週3回のパート勤めをこなしながら家事や育児をやっている奥さんの大変さも、Iさんは想像できた。

だが、すぐ隣で苦しさを訴える彼にそれを正面からは言えず、とりあえず残業を減らしてでも家庭での時間を増やすことを提案した。

 

この「相談」がきっかけで、LINEの内容は深刻なものが増え、彼の葛藤にIさんは親身に付き合っていた。

 

「一線」を越えるとき

「ねえ、でも、それを言うならまずランニングの時間を減らせばいいって話だよね……」

 

後になってこう言ったとき、Iさんは

「それは私も最初に伝えたんだけどね、

『趣味まで減らすとストレス発散ができなくなる。

それくらいのわがままは妻は聞くべきだろう』

って、取り合わなかったわ」

と、肩をすくめて答えた。

 

彼の気持ちに寄り添い続けるIさんに対し、彼の“要求”は次第に大きくなっていったそうだ。

 

ランニングのときしかふたりきりで会うことはなかったが、その後でお茶を提案されたりドライブに付き合ってと言われたり、友達という枠ギリギリまで、彼はIさんに近づいていた。

 

それを「気晴らししだいのだろうな」と受け取っていたIさんは断ることなく付き合い、ランニングをしない普通の食事に誘われたときも、特に油断もせず出かけていったそうだ。

そして、週末の夜に居酒屋で食事をし、次のスナックでは妻の愚痴からIさんへの感謝を繰り返し述べる彼の言葉に酔った彼女は、そのままホテルに入ってしまった。

 

一線を越える瞬間、Iさんはどう思っていたのか。

 

「奥さんの悪口とかたくさん聞かされていたから、“この人は既婚者“って意識が薄くなっていたの。

一度くらいしたって、たいした問題じゃないでしょって」

不倫を教えてくれたカフェのテーブル席で、Iさんは大きなため息をついた。

 

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この記事を書いたのは
恋愛相談家 ひろたかおり

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