「もう限界…」しつこい頭痛、休めない仕事。46歳の不調の「あるある」な原因って?
「最近、頭痛が頻繁に起きる」
「脈打つようなズキンズキンとした頭痛でつらい」。40~50代になり、こんな悩みがありませんか?
日本の女性は平均的に50歳頃に閉経を迎えることが多く、閉経を挟んだ前後5年間は「更年期」と呼ばれています。
この時期は、ホルモンバランスの影響で、さまざまなからだや心の不調に悩む女性が多いです。
更年期女性のお悩みのひとつに「頭痛」があります。
今回は、更年期の頭痛の改善法について「あんしん漢方」の薬剤師、清水みゆきさんに教えてもらいました。
更年期の歩き方(24)
猛烈な頭痛なのに「ズル休みか!」と責められる
あけみさん(46歳)は、最近ひどい頭痛に悩まされているそうです。
不動産関連会社の事務員としてフルタイム勤務中。パソコンでのデータの入力の仕事がメインで、とくに忙しい時期は根詰めて仕事をするせいか、よく頭痛が起きて困っていました。
「最近は仕事がそれほど忙しくない時期でも頻繁に頭痛が起きるんです。『また頭痛か…』と思うとイライラしてきて痛みも悪化するという悪循環です」
朝から頭が重かったり、ズキンズキンと頭が締めつけられるような痛みもあったといいます。
「とくに朝からそんな頭痛が始まったりすると、仕事にも全く集中できなくなってしまいます。ミスをしないかヒヤヒヤです」
ゆっくり入浴する、ストレッチやヨガをするなどして頭痛予防に努めているというあけみさん。でも、最終的には痛みに我慢できず、市販の頭痛薬を飲むことが多いそうです。
「先日、急に頭が割れるように痛み、頭痛薬を飲んでも治らなかったことがありました。忙しい時期だったのですが、吐き気までしてきたので、急いでその日の仕事を終わらせて会社を早退させてもらったんです」
自宅に戻り、ようやく横になって休めると思ったあけみさん。
「でも、仕事に集中できていなかったせいか、入力ミスが多くて会社から連絡が……。結局、次の日に上司に呼ばれて全てやり直すはめに」
なんとか繁忙期を乗り越えたものの、頭痛が悪化して何もできなくなり会社を休むことになりました。
「体調不良で休むと会社に電話したところ、『やる気あるのか!』と上司に怒鳴られてしまいました。私だって好きで早退や欠勤するわけじゃないのに……」
あけみさんはすっかり落ち込んでしまいました。
頭痛について調べていたら・・・更年期かも?
「どうして最近ひどい頭痛が起きるんだろう」
以前は、頭痛が起きても、二日酔いや風邪、生理前、仕事が忙しい時期など原因に思い当たる節がありました。
「ひどい頭痛が繰り返し起きるのは、何か重い病気のせいかもしれない」と不安になったあけみさんは、女性の頭痛についてネット検索するようになりました。
そして、女性医師のブログで『生理前に頭痛などの不調が出る女性は、更年期にも不調が出やすい』と知り、ハッとしたそうです。
もともと生理前には頭痛がすることが多かったというあけみさんは、「私のひどい頭痛も更年期が原因で起きているのでは?」と考えるようになったそう。
これ以上、仕事に支障をきたしてはいけないと病院へ
更年期が原因かもしれないと思いつつも、忙しさもあり、あけみさんはなかなか病院を受診することができませんでした。でも、相変わらず頭痛は頻繁に起きてあけみさんを苦しめます。
「これ以上、早退なんて言い出せないし、仕事でミスもできない」
仕事に支障をきたす前にと、仕事が休みの土曜日に重い腰を上げて受診しました。
まだ46歳だったあけみさんは、年齢的にまだ更年期ではないのかもしれないという思いもあり、診療科目に内科と婦人科の両方があるレディースクリニックを探して受診しました。
「医師には、『仕事の影響もあると思いますが、頭痛の悪化は更年期が原因でしょう。ホルモンバランスの乱れで自律神経が不安定な状態になると頭痛が起きやすくなるんですよ』と言われ、漢方薬と頭痛がひどい時に飲む薬が処方されました」
処方された漢方薬は加味逍遙散(かみしょうようさん)。漢方では、不通則痛(通ぜざれば則ち痛む)というように気・血・水の流れが滞ることによって痛みが起きると考えます。加味逍遙散は、乱れた気のバランスや血の巡りをよくして頭痛を改善が期待できる漢方薬です。
「市販の頭痛薬を飲んでも効果がなかったので、漢方薬で改善するのか半信半疑だったんです。でも、漢方薬を飲み始めて2週間ほどで、朝から頭が重たいと感じることがなくなってきました。頭痛でイライラすることも減ってきました」
我慢できない痛みの時は、処方された頓服の頭痛薬を飲むこともあったそうですが、3か月ほどすると、ほとんど頭痛は起きなくなったと言います。
「今では頭痛薬を飲まなくても問題ありません。こんなに楽になるならもっと早く受診すればよかったと、それだけが悔やまれます」
あけみさんは、先生から「忙しすぎると頭痛が起きやすくなるよ」と釘をさされたそう。その後は頑張り過ぎず、リフレッシュする時間を大切にしているそうです。
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頭痛で悩むなら漢方薬を試してみて!
漢方薬は自然の生薬から作られていて、不調や体質の根本的な改善に効果が認められています。
「鎮痛薬はできるだけ飲みたくない」
「繰り返す頭痛から解放されたい」
そんな方には漢方薬がおすすめです。
頭痛の根本改善に役立つ漢方薬はいくつもあります。
漢方は心とからだのお悩みを、からだの内側の気の流れ、水の流れ、血の流れを整え、根本改善することを目的としています。
自然の生薬で作られた漢方薬は毎日のむだけで、からだにやさしく作用し、理想の健康をめざせます。
<更年期の頭痛におすすめの漢方薬>
・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん):冷えや貧血、生理痛も気になる方に。
・加味逍遙散(かみしょうようさん):ホットフラッシュやイライラもが気になる方に。
・釣藤散(ちょうとうさん):高血圧やめまいも気になる方に。
漢方薬を選ぶ際の重要なポイントは、その人の状態や体質に合っているか、という点です。
うまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもあります。
どの漢方薬が自分に向いているのかを見極めるためには、専門家に力を借りるのがおすすめです。
漢方に詳しい薬剤師がAIを活用し、お手頃価格で、個人に効く漢方を見極めて自宅に郵送してくれる「あんしん漢方(オンライン個別相談)」などのオンライン漢方サービスに、一度相談してみるのもいいでしょう。
相談もスマホで完結ですので、対面では相談しにくい悩みも気軽に相談できます。
●あんしん漢方:https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/
更年期の頭痛には漢方薬もおすすめ!
「最近、頭痛が頻回に起きるようになった」
「いつも頭が重くてつらい」
あなたを悩ます頭痛は更年期が原因かもしれません。
一人で悩まずに専門家に相談してみませんか?
漢方薬でからだの内側からバランスを整えて、更年期も元気に過ごしていきましょう。
執筆/あんしん漢方 薬剤師 清水 みゆき
漢方薬・生薬認定薬剤師、JAMHA認定ハーバルセラピスト。製薬企業の研究所勤務を経て、漢方調剤薬局に8年間勤務。漢方薬の服薬指導、食事や養生法での健康づくりのサポート、ハーブティーやアロマの相談販売に従事。現在も漢方調剤薬局で薬剤師として働きながら、「ママのためのやさしい漢方」のサイト運営や漢方やハーブの通信講座やセミナー講師としても活動中。
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