53歳主婦が結婚32年目で「女性用風俗」を検索したワケ【性のリアル】

2021.07.17 LOVE

セックスしたい、というモチベーションは人それぞれで、純粋に快楽だという人もいれば、それよりも人肌や愛されている実感がそれに当たるという人もいる。もちろんひとりの女性にひとつのモチベーションということはなく、いろんな動機が混ざり合っているものだろう。

 

したい、という気持ちがあったとしても、それを行動に移せるかどうかは、また別の話。セックスパートナーがそばにいて、比較的いつでも応じてくれる場合は別として、相手を探したり自分のほしい快感を追求したりするには、もうひとつ背中を押す”何か”が必要なのではないか。

【40代、50代の性のリアル #15 前編】

「下半身のヘア」を脱毛したいんです。そう彼女は語り始めた

「50代のうちにしたいことが、ふたつあるんです」

そう話してくれたのは、マチコさん(53歳)。おっとりとした博多弁が、チャーミングな人柄をそのまま表している。

 

「ひとつは、VIO脱毛です。いつか私も介護を受ける身になります。そのときにアンダーヘアがないほうが、人に迷惑をかけないと聞いたもので」

 

近ごろは”介護脱毛”として、メディアで採り上げられることも多い。たしかにアンダーヘアには汚れが付着しやすく、ないほうが衛生状態を保つのに有利であることは間違いない。

 

けれどそれは介護云々の前に、自分が快適だということだ。脱毛をするなら、人のためではなく、ぜひ自分のためにしてほしいーー筆者がそう伝えると、マチコさんは「本当にそうですね」と穏やかに受け止めてくれる。

 

夫のことはとても大切に思います。でも、性欲がぱたりとなくなり

では、もうひとつのしたいことは?

 

「女性用風俗を利用してみたいんです」

 

最近では”女風”と略され、メディアでもよく見聞きするようになった。女性が性サービスを提供し、男性がそれを受けるという構図は、過去のものになりつつある。女性もお金を払って、性的欲求を満たす。それが特殊なこととみなされない時代が、そう遠くないうちに来るのかもしれない。女性がサービスする店舗もあるが、マチコさんが望んでいるのは、男性からのサービスだ。

 

その一方で、結婚32年になる夫とはセックスレスになってもう長い。夫のことは大切に思っているし、感謝もしている。マチコさんは結婚してまもなく、メンタルの病を発症して入退院をくり返した。夫はずっと、多忙な仕事をこなしながら、支えてくれた。

 

「私は薬の影響で、欲というものが一切なくなったんです。性欲だけじゃなくて、すべての欲。感情が平坦になって、そんな状態が10年以上つづきました。その間のことはほとんど思い出せません。一方で夫は仕事がどんどん忙しくなって、家で少しでも時間があるなら寝ていたい、という日々がつづくうちに、気づけばセックスレスになっていました。結婚してしばらくは週2~3回していたのに」

 

このセックスレスは「すれ違いの悲しいレス」ではない、のだけれど

夫にとって、セックスしない=性的な欲求がない、というわけではなかった。入院中のマチコさんに急な外出許可が出て、自宅に帰ってきたときのこと。夫は仕事で家にいない。リビングのテーブルに、広げたままのポルノ雑誌があった。

 

「欲求はあるんだ、じゃあ私に触れてくれればいいのに……と思ったけど言えずじまいで、病院に戻りました」

 

しかし、そこにあるのは決してさみしいすれ違いではない、と筆者は思う。お互いを気遣い合っている、それゆえにセックスレスに陥ることもある。

 

「いまは私の病気が落ち着いていますが、夫の仕事は相変わらずで1日の睡眠時間が5時間を切るぐらいだし、休日出勤も多い。実は数年前、身内の男性が同じ50代で脳卒中で倒れ、いまも後遺症が残っているんです。その人も、仕事量が多く常にストレスを抱えていたようです。それを身近で見ていると、家にいる夫に無理をして何かをしてほしいとは思えなくなりました」

 

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この記事を書いたのは
フリー編集&ライター 三浦ゆえ

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