お金が貯まる人には共通点がある。全員が「やめていたこと」って?
世の中に、お金が貯まる人と貯まらない人がいます。あなたはどちらでしょうか。
私は数多くの資産家、しかも億円単位のお金を一代で築き上げた人や家族をこれまでたくさん見てきています。
普通の生活からお金を貯める人たちには、決まって共通点があります。逆に、お金が中々貯まらない人にも共通点があります。
それぞれの共通点をまず見ていくことにしましょう。
お金が貯まる人は「知識」がある
お金が貯まる人と貯まらない人には、お金に対する意識に大きな差があります。お金が貯まる人は、お金をとても大切にしています。誰にとってもお金はとても大事なものですが、大切にするレベルが格段に違うというのが私のこれまで見てきた印象です。
どう違うのかと言うと、1円の重みにこだわりを持っています。「なぁーんだ、やはりお金持ちはケチなんだ」と思われるかも知れませんが、そういう意味ではありません。無駄なところにはお金を使わず、必要なところにお金をしっかりと掛けているという意味です。
例えば、ATMでキャッシングをする際に、手数料の無料時間をしっかりと確認しているほか、複数の銀行口座を持つことで、万一時間外手数料が取られそうな時間にどうしてもキャッシングが必要なときには、手数料の掛からない銀行口座を活用するという具合です。
つまり、お金を無駄にしないために必要な知識が比較的備わっているのです。日頃から金融や経済というものに少なからず関心を持ち、お金を貯めるためにどうしたらいいのかということを自ら学んでいるのです。
あなたがもし、こういう意識を既に持っている方であれば、これからお金がどんどん貯まる可能性があります。一方で、自分はそこまではまだ…という方も、この記事を読んだ段階で意識し始めれば、お金が貯まる体質を手に入れることができます。そう、このことに気づけたあなたは運を持っています。何かをするに遅いということはありません。思ったときから始めればいいのです。
「まぁいいか…」をやめる。すると、お金の神様が宿る
では次に、お金が貯まる人が意識してしないことをお教えしましょう。それは「まぁいいか…」という妥協を殆どしないということです。ケチな人なのではなくて、お金の管理がしっかりとできている人というのが正しい表現です。お金がなかなか貯まらない人は、意外とこうした「まぁいいか…」を無意識に繰り返しています。
この「まあいいか…」は、お金を貯められる人と貯められない人との線引と言っても過言ではありません。「まぁいいか…」が無意識に癖になるとこうなります。
ちょっと高いけどまぁいいか…、面倒くさいからこれでまぁいいか…、今は使わないけど使うかも知れないからこれも買っておいてもまぁいいか…。
無駄な買い物がエスカレートしてしまいがちです。結果的に本来は失わなくてもいいお金をわざわざ失っているというわけです。実にもったいない話です。
節約ってそんなに大事ですか?という人がいますが、はっきり言いましょう。ものすごく大切です。こうしたお金に手間をかける人は、お金の神様に好かれるのです。一方で手間をかけない人のところには、お金の神様は宿りません。
お金の神様がやってくるように、まずはあなたの中にある「まぁいいか…」という意識を今日この瞬間から変えてみましょう。
節約と「お金の時間的価値」のバランスを正しく持つ
節約をするために、スマホの料金プランやキャリアを変更して無駄な支払いをなくす、電気・ガス・水道といった公共料金会社を変更して毎月の料金を5%下げる、古いエアコンを買い替えて年間電気代を数千円下げる…など、どれもとてもいい節約だと思います。
他にも、折込チラシやインターネット検索によって近所の日用品の価格調査を行い、1円でも安く買い物をする人がいます。とても素晴らしいことだと思います。まさに1円のこだわりです。しかし、節約するうえで大切なことは、お金を節約するだけではなく、時間の節約も大切なのです。
よく言われるのが、「今日の100円は明日の100円よりも価値がある」という言葉です。今日の100円を預金すれば、今日1日分の利息が付きます。また今日100円で購入できるものが、1年後に100円で購入できる保証はどこにもありません。だから今日の100円と明日の100円は価値が違うというわけです。これを「お金の時間的価値」といいます。
このお金の時間的価値につついて、もう少し考えていましょう。例えば、今日はお豆腐が近くのスーパーよりも隣町のスーパーの方が一丁10円安いからと言って、隣町のスーパーへ自転車で片道1時間をかけて買物に出かけたとします。往復で2時間という時間を消費することになります。2時間で節約できたのは10円です。仮にお豆腐を5丁買っても節約できたのは50円です。
あなたの1時間の価値はもっと高いはずです。仮に1時間アルバイトをした場合、東京都の最低賃金は1000円を超えていますから、2時間あれば2000円以上稼げることになります。こうした時間をお金に換算すると「節約」にも価値の高い節約とあまりに価値の低い節約があることがわかると思います。
お金を貯める人は、実はこの「お金の時間的価値」を非常に重要視する傾向があります。仮にどこかへ行く際に、歩いたら1時間かかる距離を、タクシーに5分乗って1000円かけて移動したとしても、1000円で55分という時間を買ってその分の時間を有効活用した方が得であると考えるわけです。お金も時間も同じだけ大切なことを理解しているのです。
節約を考える際は、こうした「お金の時間的価値」も一緒に考えると、無駄な出費もなくなれば、無駄な時間もなくなります。仮に買い物への自転車移動が、その人の運動を兼ねているというような場合があれば、それはそれで良いことだと思います。私が言いたいことは、お金が貯まる人の1円の重みのこだわり方を誤解せず、正しく理解してほしいということです。
人は物事に慣れるまでは何でも大変です。しかし、ある程度、日々繰り返すことで大抵のことを身に付けることはできます。まずは「お金を貯める人の習慣や意識」に学びましょう。そうすれば、きっとあなたもお金が貯まる体質がなっていきます。
これはお金に悩む人を数多く見てきた私だからこそ、自信を持って言えることです。今からお金の貯まる人の意識を持ちましょう。
文/市川雄一郎
グローバルファイナンシャルスクール校長。CFP®。1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産運用設計業務)。日本FP協会会員。日本FP学会会員。
1969年生まれ。グロービス経営大学院修了(MBA/経営学修士)。日本のFPの先駆者として資産運用の啓蒙に従事。ソフトバンクグループが創設した私立サイバー大学で教鞭を執るほか、金融機関の職員や顧客に対する講義や講演も行う。
「日本経済新聞」「日経ヴェリタス」「朝日新聞」「東洋経済」「週刊ダイヤモンド」などへの原稿執筆・コメント提供のほか、ラジオ日経などのメディア出演も多数。
グローバルファイナンシャルスクール(GFS)公式サイト:ht
体験版講座:https://toushi-up.com/
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