呼吸だけでやせる?『1:4:2 人魚姫の深呼吸』とは

いわゆる「フレッシャーズ」ではなくても、何かと身の回りの変化の多い4月。つい必要以上に頑張りすぎたり、気負いすぎたりして、呼吸が浅くなっていませんか?

そんな時は、ちょっと立ち止まって、大きく深呼吸!!

 

ストレスが大きくなると呼吸が小さくなる!?

「ストレスをためないように」とか「ストレス解消しましょう!」とよくいわれますが、ストレスは必ずしもマイナスのきっかけで起こるものではありません。

自分の望みが叶った形での異動や引越し、あるいは結婚、昇進なども、「身の回りの環境の変化」という意味では無意識のストレスになりえますし、気付けば自覚以上の疲れを溜め込んでしまっていることもあります。

生きている限り、人はストレスと無縁ではいられない、ともいえるかもしれませんね。

そして、ストレスと密接に関係しているもののひとつが「呼吸」。

疲れやストレスがつのってゆくと、呼吸が小さく、速く、浅くなりがちです。

日常的に、歌やヨガなどで深い腹式呼吸を意識する習慣のある人はともかくですが、とくに女性は胸の上のほう、喉に近いあたりでの小さな胸式呼吸になりやすいともいわれます。

呼吸が浅くなると息苦しさが増して、過呼吸で倒れるほどひどくはなくても、不安やイライラが抜けないままどんどん強くなり、集中できない、疲れがとれない、眠れない……という困ったことにも。

そうなる前に、『1:4:2の人魚姫の深呼吸』を覚えましょう!

 

フリーダイバー直伝、『1:4:2の人魚姫の深呼吸』とは?

20代の頃、ダイビングの体験レッスンに参加したことがあります。

酸素ボンベを背負うスキューバではなく、フィンとシュノーケルだけのフリーダイビング(=素潜り)で、先生は当時の日本女子記録を持ったプロのダイバーでした。

揺れる水の中で、ゆったりと楽しげに泳ぎ戯れる姿は、まさに人魚姫!

陸の上にいるよりも多くの体力を消費する水中では、いかにうまく余分な力を抜いて、エネルギーや酸素を長持ちさせるか、ということが重要になってくるため、呼吸のしかたも大きなポイントになってきます。

ダイビングに限らず、日常生活の中でも役立つリラクゼーション方法として、そこで教わったのが、

1:4:2の深呼吸』でした。

やり方はとてもシンプル。

 

1・まず手始めに、体の中の空気を思いきり吐きます。
(使い終わったビーチボールの空気を抜くように、お腹がペタンコになるほどぎりぎりまで息を吐き切りましょう)

 

2・5秒かけて、思いきり息を吸います。

 

3・もうこれ以上吸えない! というところまで精一杯吸い切った状態で、そのまま20秒間、息を止めます。

 

4・10秒かけて、息を吐き切ります。

 

5・間をおかずに、それを3~5セットくり返します。

 

いかがでしょう?

体の中に停滞していた空気が入れ替わって、すっきりリセットされる気がしませんか?

深呼吸をする、というとまず「大きく息を吸って~」というところからスタートしがちですが、深くしっかりと息を吸って、新鮮な酸素を取り入れるためには、体内に中途半端に残っている空気をまず吐き切ることが大切なのです。

この5秒・20秒・10秒の比率(=1:4:2)を覚えておけば、その時の慣れや体調しだいで応用がききます。

たとえば、慣れないうち「20秒間息を止める」ということがどうしても苦しく感じるような場合は、「3秒かけて吸って、12秒止めて、6秒かけて吐く」というように、時間を短くしても構いません。

ストレスやイライラ、不安などを感じたり、あるいは気が高ぶって寝つけない時などにも、この『1:4:2の深呼吸』はなかなか頼もしい特効薬です。寝酒より効きますよ!

 

基本の深呼吸にプラスアルファ!ダイエット&腰痛対策

おへその下の「丹田(たんでん)」を意識した、深く大きな腹式呼吸は、ダイエットや腰痛予防にも効果的です。

簡単なものを2つご紹介しましょう。

 

1)8カウントのウォーキング

こころもち速めにテンポよく歩きながら、呼吸のリズムはゆっくり長くしてみましょう。

1,2,3,4,5,6,7,8……と、息を大きく吸いながら8歩歩き、同じカウントで今度は息を吐きながら8歩歩きます。

もちろんウォーキングだけでなくジョギングにも応用できますが、呼吸を深く長くするだけで、不思議なほど息切れせずに、楽に続けることができるのです。

腹筋を意識して、お腹がふくらんだりへこんだりするのを体感しながら歩いていると、基礎代謝が上がって姿勢も良くなり、無理なく痩せやすい体になってゆきます。

2)起きあがりこぼしの腰痛体操

三角座り(体育座り)をして、両手で軽く膝を抱え込み、そのままの姿勢で大きく息を吸いながら、後ろへゴロンと倒れます。

背中が床についたら、今度は大きく息を吐きながら、足の勢いを借りてゴロンと起き上がり、息を吐き続けながら、もとの三角座りの姿勢に戻りましょう。

これを10回程度くり返すのを日課にすると、腰の後ろの筋肉がほぐれて柔らかくなり、腹筋がついて基礎代謝が上がるのと同時に、腰痛予防にもなります。(※今、実際に痛みがある人は無理をせず、お医者さんに相談してくださいね!)

たかが深呼吸、されど深呼吸。

窓を開けて部屋の空気を入れ替えるように、体の中の空気もしっかり入れ替えることができれば、気持ちも爽快になり、すっきり引き締まったボディというおまけもついてきます。

代謝のアップしたすこやかな体で、春を楽しみましょう!

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