「煮込み料理がズバリ旨い!」電気調理鍋・象印STAN.のスゴイとこは?【開発秘話#9】

2021.12.07 LIFE

*開発秘話一覧はこちら

コロナ禍で注目を浴びた家電分野の一つが調理家電。中でも「電気調理鍋」はさまざまな価格帯の商品が揃い、引き続き「欲しい」という声を集めています。

 

代表格はかきまぜ機能を持つシャープの「ホットクック」。9月に新製品が登場しました。また、お手頃プライスのシロカ・アイリスオーヤマを始め、手間のかかる圧力鍋調理をグンとラクにする電気圧力鍋もティファール・パナソニックなど著名メーカーのアイテムが揃います。

 

電気調理鍋の魅力は「スイッチを入れたらあとはほったらかしでOK」な点でしょう。実際テストしてみて初めて気が付くのですが、これは働くママにとっては想像以上の時短です。

 

そんな中、象印マホービンが10月に発売した電気調理鍋が「STAN.」。その使いこなしとメリットを、象印マホービン 広報部 濱田捷彦さんに聞きました。

 

隠さなくていい。見えるところに置いて姿を楽しめるシンプルデザイン

「STAN.は2019年、炊飯器やコーヒーメーカーなど4点からスタートしたブランド。いくつかの意味を込めた名前ですが、ひとつはスタンダードのスタンです。共働きの忙しいご家庭を支える新しい標準になってほしいという願いを込め、ミニマルインテリアにもマッチするようシンプルなデザインを大切に展開しています」(象印マホービン 広報部 濱田捷彦さん)

 

同社はその社名の通りに高い保温技術を持ち、IH制御技術を駆使した炊飯器はご存知の通り国内でもトップシェア。コーヒーメーカー、ホットプレートなど幅広い調理家電を開発していますが、どの商品でも大切にしているのは「美味しく料理する」という原点です。

 

「長年の炊飯技術で培った味へのこだわりは当社のDNAと言えます。今回の電気鍋ではさらに、お手入れが必要な部品の少なさも重視しました。料理と一言で言いますが、実は買い出し、献立、下ごしらえ、片付ける、これらの手間を全部内包した一連の流れ。こんなに複雑な作業をどうやってラクにするか、いかに手間を減らすかがテーマの一つでした」

 

洗い物を減らすことは立派な手間の削減。また、STAN.の特徴である「パック調理」も一度に2品作ることができて洗い物もぐんと減る究極の時短調理です。

 

ホーロー鍋へのこだわりが「煮込み」をより美味しくした

もう一つの特徴が内鍋。なんと、ホーロー鍋なのです。しかも、持ってみるとわかるのですが、軽い! ホーローの「重くて取り回しにくい」イメージを根底から覆す、軽くて使いやすい鍋。これ単体で欲しいくらいです。

 

「ホーロー鍋自体が人気の高い憧れアイテムです。弊社の圧力IH炊飯ジャー『炎舞炊き』の前機種では南部鉄器を内釜に使用しましたが、この際に鉄を加工する技術が進みました。今回のSTAN.はこの技術をそのまま応用、通常厚さ3ミリのホーローを2ミリ程度にしています」

 

通常通り厚さ3ミリならば重さ3kgほどになるところを、この内鍋ではぐんと軽量化されて1.7kg。これだけ軽いホーロー鍋は市場にもなかなかありません。なのに保温力は高いままキープ、また蓋つきのためこのまま冷蔵庫に入れて保存も可能。鍋はガスコンロの直火にかけられるので、温めなおしが手軽にできます。シンプルなデザインのためこのままテーブルに乗せるという取り回しも可能です。

 

「保温性の高い内鍋ということもあり、このSTAN.は特に煮込みが得意です。開発陣いちばんのオススメは煮込みハンバーグです」

 

一般に、煮込み調理で大切なのは熱を均一に伝えること。そのため調理の途中でかき混ぜたりする必要があるわけですが、蓄熱性が高いホーロー鍋を使用しているので、かき混ぜなくても熱を均一に伝えることができ、味をより染み込みやすくすることができます。

 

「買ったけど使わなくなってしまった、とならないためにも、フル稼働してもらえるようサブのおかずを作れるパック調理機能を搭載しました。パックの中で調理をするので、出汁や調味料と食材が触れやすくなり、高い染み込み効果があります」

 

週に1回まとめて買い出しをして、材料をカット、パックに入れて冷凍しておき、毎日2パックを調理。盛り付けのあと使い終わったパックは捨てるだけなので鍋や調理道具の洗い物が激減します。また、蓋付き鍋をそのまま冷蔵庫に出し入れすればその分洗い物が減ります。

 

敢えて電気圧力鍋ではなく、電気鍋にしたのはどうしてなのでしょう?

 

「電気圧力鍋は構造上、製品本体を大きくせざるを得ません。お客様のご要望があればいずれはSTAN.のラインナップに加えたいと考えていますが、まずはスタンダードを作り上げるため、キッチンに置いて使いたいサイズ、デザインのものから手掛けています。同じシリーズの炊飯器と並べるとキッチンがぐっと引き締まって見えますよ」

 

開発陣オススメは塩豚、かぼちゃの煮物、れんこんのきんぴら!

子育て世代も多いという開発陣がぜひとオススメするのは、レシピブックにも掲載されている「ゆで塩豚」。豚バラ肉に塩をすりこみ、ラップに包んで1日冷蔵庫で寝かせてから、温度調理で作ります。また、パック調理ではかぼちゃの煮物とれんこんのきんぴらが人気だったそう。調理時間が同じなので2品同時に作れるのもポイントです。

 

「操作パネルは、カレー/シチュー、煮物など、比較的ざっくりとした分類でコースを選ぶ仕組みです。以前は細かな料理名を設定し、番号で入力していましたが、今回は、煮物なら『煮物』でセットすればOK。複雑に考えなくてもSTAN.側が美味しく煮込むので大丈夫ですという、お料理初心者でもあまり迷わない設計になっています。もっと細かくコントロールしたい場合はウェブをご覧ください。今後もレシピが追加されます」

 

このコントロールの背景にはやはり、炊飯器で培った技術もあるのでしょう。

 

「圧力IH炊飯ジャー『炎舞炊き』の最新機種は、今日のご飯の感想を甘かった、柔らかかったなど入力していくだけで、最大で121通りの中から我が家の好みに合わせて炊き分けてくれる『わが家炊き』という機能を搭載しています。でき上がりの美味しさは安心してお任せいただき、どれだけ家事の手間を軽減しつつ美味しさを実現するかを考えていきたい。それが新しいスタンダードになってほしいと思っています」

次の記事(12月8日配信)>>>編集部がこの製品をガチで試してみたら…まさかそんなポイントが?

 

STAN.自動調理なべ EL-KA23 オープン価格 店頭実勢価格3万3000円前後(編集部調べ)/象印マホービン

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