お育ちがいい人が年末にコツコツすること、しないこと【2022年お正月事始め】

2021.12.11 WORK

年の暮れに大掃除をする方は多いかと思われますが、なぜそうするのでしょうか? それは新しい年を迎える、つまり年神様をお迎えするために、一年の穢れを清める「煤(すす)払い」を行うことにあります。地域によって多少の違いはありますが、12月13日を「お正月事始め」として準備を始めます。お育ちのいい女性はこのような節会を習慣化できる魅力的な女性です。ならば、「お正月事始め」のポイントを(一社)日本プロトコール&マナーズ協会松田玲子先生にお聞きしましょう。

【連載/気品を身につけるシンプルな教え#25/お正月事始め編】

 

連載一覧

 

(一社)日本プロトコール&マナーズ協会

 

テレビで観る神社などの「すす(煤)払い」。これが私たちの大掃除に

よく、テレビのニュースで神社やお寺のすす払いが映し出されます。もともとすす払いは、年神様を祀る準備のための行事で、単なる掃除や清掃とは意味が違っています。日々の掃除とは違って、一年の汚れを落としてきれいにしたところへ年神様をお迎えするという意味があります。

ご家庭でなさるすす払いは神棚から始めるのが正式なやり方で、汚れた布巾を使うのは神様に失礼となりますから、本来は新しい清掃用具を用意し、掃除をする前に手を洗ってから始めるマナーでもあるのです。はたき・やわらかいタオルなどを使って、ほこりを落とすところから始めましょう。

 

「松迎え(まつむかえ)」もこの頃にする

かつては、年神様を迎えるための門松やおせち料理を作るための薪など、正月に必要なさまざまな木を山から伐ってくることを「松迎え」といいました。今では、松を採取したり、薪を集めることもなくなり、この言葉自体が今ではあまり使われなくなっていますが、昔から松には神霊が宿るとされ、松迎えの名も「神を待つ木」に由来するという説もあります。

現在の住宅事情により門松を飾ることが少なくなっているところもあると思いますが、お正月に門松を飾ることは古くからのしきたりとなっていました。

 

「鏡餅」や「しめ飾り」は私たちでも準備できる

門松はマンション住まいだと難しいですが、「鏡餅」や「しめ飾り」は私たちにも準備できますね。
「鏡餅」は、年神様へのお供えとした餅のこと。その形は「三種の神器」=鏡・玉・剣を表し
ているといわれています。餅が鏡、みかん(だいだい)が玉、干し柿が剣を表しています。
餅を二重に重ねているのは「重ね重ね」という願う気持ちを表しているとか、陰(月)と陽(太陽)を表しているともいわれています。

「しめ飾り」は、神を祀る場所であることを意味しています。しめ縄は本来、神域と外界と
を分けるためのもので、これをお正月に門や玄関、出入り口に飾ることで、その家が清浄な
状態であることを示しています。現在はしめ縄に縁起物などの飾りをつけた「しめ飾り」がよく見られるようになりました。簡易的なものは売っていますので、飾ってみるのもいいですね。

 

お正月のお花はぜひ、用意してみては?

お正月の生け花に欠かせないものとして松・竹・梅があります。それぞれの花木には意味があります。松は、常緑であることから不老長寿を表し、竹は冬でも緑の葉を絶やさず、竹の子が出ることから子孫繁栄を意味します。

 

梅は、お正月の頃になると紅梅、白梅の可憐な花を咲かせ、その芳香は昔から好まれてきました。その他に、赤い実をつける千両、万両は名前の縁起がよく、南天も難を転ずるということから邪気を払うものとしてお正月の生け花としてよく使われています。ぜひ、お正月を晴れ晴れしくお迎えいたしましょう。

 

しかし、してないけないことも。>>次ページへ続く

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