「最近ぐっすり眠れない」「夜中に何度も目が覚めてしまう」など、40～50代になって悩んでいませんか？

日本人の女性は平均的に50歳頃に閉経を迎えることが多く、閉経を挟んだ前後5年間は「更年期」と呼ばれています。

この時期は、ホルモンバランスの影響で、からだや心のさまざまな不調に悩む女性が多いようです。

更年期女性のお悩みのひとつに「不眠」があります。

一般的に、眠りが浅く途中で何度も目が覚めるタイプの不眠を中途覚醒といいます。

今回は、更年期の不眠（中途覚醒）の改善法について「あんしん漢方」の薬剤師、清水みゆきさんに教えてもらいました。

中途覚醒対策、あれこれ試しても全滅

「毎日22時ごろには就寝しますが、深夜0時を過ぎたあたりから、1時間おきに目が覚めてしまいます。『少しでも眠ろう』と思ってもダメで布団の中で時間だけが過ぎてしまい……暇でスマホを見たりするとますます眠れません」

同年代の友人や職場の人などに相談したり、ネットの情報を参考にしたりしてあらゆる不眠対策を試しているという友江さん。

「『枕元に柚子を置くといいらしい』『アロマテラピーがいいよ』『薬局で買える睡眠薬もある』などなど、睡眠によいと聞いた方法を片っ端から試している状態です」

ですが、どれも友江さんには合わないのか、あまり効果がないそうです。

「今日は眠れるだろうかと眠るための方法ばかり考える毎日で、精神的にもすっかり参っています」

「夜がくるのが怖い」と心もからだもボロボロに……

友江さんを悩ますのは、眠れないことによるからだの疲れだけではありませんでした。

「また眠れなかった、なぜ眠れないのだろうと一日中、睡眠のことばかり考えているので、精神的な疲労もピークです」

友江さんはだんだんとうつっぽくなってきて、慢性的な疲労感や無気力さも感じるようになってしまいました。

「あんたどうしたの？ なんか顔色も悪いし元気ないね」

ある日、久しぶりに遊びにきた3歳年上の姉の問いかけに、友江さんは不眠のつらい悩みを打ち明けたそうです。

「私も睡眠トラブルが多くて苦労したわ。でも、かかりつけの病院で漢方をすすめられて試してからは全く悩まなくなったのよ。今では年の割に朝寝坊なくらい」

姉の話を聞いた友江さんは、早速、漢方薬局に行ってみることにしました。

更年期の中途覚醒は早めに対処を！

友江さんは、漢方薬局で中途覚醒の状況や今までいろいろな方法を試したけれど効果がなかったことなどを相談しました。

「不眠が週2回以上、1か月間続いたら危険信号です。早めに対処することが大事ですよ」

そう薬剤師に説明されて漢方薬が処方されました。

処方された漢方薬は酸棗仁湯（さんそうにんとう）。
酸棗仁湯は心血（しんけつ）を補い、精神を安定させて不眠や不安感を改善する漢方薬です。

「漢方薬を飲み始めてから、睡眠に対する焦りが軽減して、だんだんと朝まで眠れるようになってきました。自分だけで何とかしようとせず、もっと早く相談したらよかったです」

「根本的に不眠を改善したい」人には漢方がおすすめ

「朝までぐっすり眠りたい」「できれば睡眠薬は飲みたくない」
そんな方も多いのではないでしょうか。

更年期の不眠の改善には、自然由来の治療薬として心療内科や婦人科でも使われている漢方薬がおすすめです。

一口に不眠といっても、「寝つきが悪い」「眠りが浅く途中で目が覚める」「早朝に目が覚める」「熟睡感がない」など、さまざまな症状があります。

漢方医学では、ストレスなどのイライラや不安がある、血流が悪くからだが冷えている、心身が疲れているなど、原因に応じて漢方薬を選びます。

漢方薬は不調の根本改善と体質改善により理想の健康へ導くことを目的としており、効果も認められています。

心とからだのバランスの乱れを整えることで、不眠だけでなく、イライラや不安感、感情の抑うつなどいくつもの症状を同時に改善させることが可能です。

からだの内側からやさしく働く漢方薬なら、毎日のむだけで、お悩みの症状の解決と根本的な体質改善を目指せるでしょう。

更年期の不眠の改善には、以下の漢方薬がおすすめです。

＜更年期の不眠（中途覚醒）におすすめの漢方薬＞

• 加味帰脾湯（かみきひとう）：貧血や不安感も気になる方に。
• 桂枝加竜骨牡蛎湯（けいしかりゅうこつぼれいとう）：動悸や神経過敏も気になる方に。
• 加味逍遙散（かみしょうようさん）：イライラやホットフラッシュも気になる方に。

ひとつ注意点として、漢方薬を選ぶ際は、ご自身の体質・状態に合っているかがとても大切です。

うまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもあります。

どの漢方薬が自分に向いているのかを見極めるためには、プロの力を借りるのがおすすめです。

漢方薬局や病院へ足を運ぶのは敷居が高い、対面では相談しにくいという方は、「あんしん漢方」などのオンライン漢方サービスに、一度相談してみるのもいいでしょう。

AI（人工知能）を活用したオンライン漢方サービスなら、気軽に漢方のプロに相談できます。お手頃価格で個人に効く漢方を見極め、自宅に郵送してくれますよ。

●あんしん漢方：https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/

更年期の不眠から抜け出そう！

毎日ぐっすり眠れない、あなたの不眠の原因は更年期かもしれません。ひとりで悩まずに、早めに専門家に相談してみませんか？

漢方薬で心とからだのバランスを整えて睡眠の質を改善し、更年期も元気に過ごしていきましょう。

＜この記事を書いた人＞

あんしん漢方（オンラインAI漢方）薬剤師　清水みゆき　漢方薬・生薬認定薬剤師　JAMHA認定ハーバルセラピスト　製薬企業の研究所勤務を経て、漢方調剤薬局に8年間勤務。漢方薬の服薬指導、食事や養生法での健康づくりのサポート、ハーブティーやアロマの相談販売に従事。現在も漢方調剤薬局で薬剤師として働きながら、「ママのためのやさしい漢方」のサイト運営や漢方やハーブの通信講座やセミナー講師としても活動中です。

更年期のイライラが「一家離散レベル」に…改善してくれた漢方って？

夫と高校生の息子と3人で暮らす瑞穂さん（49歳）は1年ほど、イライラが激しく、うまく感情のコントロールができないと悩んでいました。

「とくに家族に対してのイライラが抑えきれず……何を聞いても生返事、脱いだものを片づけず、物は出しっぱなしといった家族の行動に無性に腹が立って、つい当たり散らしてしまいます」

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