更年期世代の「長引く手指の痛み」どこで受診を判断すればいい?【医師に聞く】#2

「関節の痛み」シリーズの一覧

更年期世代の女性たちが「気になる」と反応する症状の1つが「関節の痛み」。この痛みには「気を付けるべきもの」と「それほど心配しなくていいもの」があるそうです。早期発見して治療につなげるべき「関節リウマチ(リウマチ)」のほか、危険はないけれど我慢をせずに治療を行うべき痛みも。その見分け方について、湘南リウマチ膠原病内科院長 上原武晃先生にお話しを伺いました。3回シリーズの2回目です。

 

どのような症状があれば「リウマチ」を疑うべきなのでしょう?

#1『更年期世代の「関節の痛み」今すぐ病院にかかるべき症状とは?』では、痛みの原因の4分類をご説明しました。このうちすぐ受診すべきものは「関節リウマチ」です。

 

関節リウマチの場合、2週間以上続く関節痛や関節の腫れ、こわばり症状が象徴的です。さびついたように動かしにくい状態が朝起きたときに強く、2週間以上続く場合は受診してください。

 

私のクリニックを受診する患者さんは、長引く関節の痛みや違和感(こわばり)、身体の不調、筋肉痛、倦怠感を訴えることがほとんどです。

 

インターネットでは「リウマチの痛みは左右対称に出るのが特徴」とよく書いてありますが、それは昔の教科書の記載。実際には片側に出ることも多いんです。利き手、利き足、よく使う側の関節は負荷がかかりやすく痛みが出やすいため、利き手側にだけ症状が出てもおかしくありません。

 

症状の強さは人によってばらばらです。重い感じということもあれば、ただはれぼったいだけ、あるいはかなり強い痛みという人もいます。細かい関節がいちばん痛くなる頻度が高いため、手指、足の指が多い傾向です。

 

腰痛はリウマチに入っていませんが、肩はあり得ます。ただし、肩の周囲にはいろいろな筋肉がついているため、肩は実際には40肩50肩であるケースがほとんどです。

 

一見恐ろし気な「リウマチ」。どうして起きるの?

関節リウマチとは膠原病の一種で、免疫系統のトラブルが起こす自己免疫疾患です。

 

免疫はウイルスやばい菌を退治するように働きますが、間違えて自分の身体を攻撃して起きてしまう病気をまとめて膠原病と呼びます。そのうちの一つが関節リウマチです。

 

関節は膜に包まれているのですが、リウマチの場合はこの膜を免疫が攻撃してしまい、炎症を起こして腫れや痛み、こわばりを起こします。長引いてくると膜を包んでる骨を壊して変形し、日常の生活が不便になってしまいます。

 

関節リウマチは放置すると骨が変形します。変形した骨はもとに戻らないので、早期発見早期治療がとても大事です。リウマチの治療目的の1つは、症状を日常生活に支障がないように抑えること。もう1つは将来的な骨の変形を予防すること。リウマチの薬にはこれらの効果があります。

 

「レントゲンで骨に異常がなければ安心」というわけでもない!

痛みは人それぞれ、さまざまで、患者さんにしてみると「関節が痛いですよ」ということしかわかりません。診断は腫れ方のほか、血液検査で判断します。リウマチに関連する項目が陽性かどうか、更年期を疑うならホルモン値はどうかと、1つずつ判断していきます。

 

最近では関節に超音波をあてると、関節の深い部分の腫れや炎症がわかるようになりました。リウマチの場合関節を包む膜が炎症を起こして水が溜まっていたりしますが、それらが超音波で見えます。いっぽう、更年期の関節症状ならば痛みはあるけれど腫れません。このように、血液検査に加え、画像的診断によって原因を絞り込みます。

 

レントゲンでは骨に異常はないから大丈夫と言われることがよくありますが、レントゲンで骨に異常があるということはだいぶ進行した状態で、初期の関節リウマチではほとんど骨に異常は認められないということは知っておく必要があります。

 

つづき★3月12日11時配信>>>もしかしてリウマチなのかも?と思ったら……そもそもどんな科にかかればいいですか?整形?婦人科?

「関節の痛み」シリーズの一覧

お話/湘南リウマチ膠原病内科

院長 上原武晃先生

日本リウマチ学会専門医・指導医・評議員 大学病院・市中病院を経て2019年神奈川県茅ヶ崎市に湘南リウマチ膠原病内科を開院。2000例を超えるリウマチ膠原病専門診療の経験を通し、関節症状の鑑別、リウマチ膠原病疾患の早期発見早期治療、専門ケアに注力した診療を行っている。

神奈川県茅ヶ崎市美住町5-4

https://www.shonan-riumachi.com/

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この記事を書いたのは
OTONA SALONE編集部 井一美穂

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