死亡保障の適正額は? 子なしは遺族年金が大損ってホント!?|おこなしさまという生き方(14)

夫の職業によって支給額は変わる

気をつけたいのは、遺族年金は所得・保険料払込期間によって支給金額が変わる点です。夫が会社を辞めて自営業をしていた時期があるなど、払込期間が足りないと支給されないこともあるため、個別の詳細な金額等は年金事務所で確認することをお勧めします。

つまり遺族年金は、会社員の妻であれば子どもがいなくても、遺族厚生年金を受け取れるが、夫が国民年金の自営業で子どもがいないと遺族基礎年金がもらえない。そのため自営業の場合は、会社員の方より厚めの死亡保障を確保した方が良いということです。

長年、国民年金を支払い続けたのに遺族年金がもらえないなんて、損した気分になりますよね。その救済策として、25年以上納付している、婚姻期間が10年以上、老齢年金を受けずに夫が死亡したなどの条件を満たせば、残された妻は「寡婦年金」を受給できます。寡婦年金は、夫が受け取るであろう「老齢基礎年金」の4分の3で、妻が60歳から65歳になるまでの5年間受け取れます。

 

考えるべきは生きている間のお金

もらえると思っていた遺族年金は、子どもがいないと受給資格がない、受給額が子どものいる人に比べると低い設定になっているなど、事前に知っていないとイザという時にショックを受けるかもしれません。それでも結婚している妻側には遺族年金の受給が多少ありますが、独身だと遺族年金の恩恵はあまり受けられません。

こんな時は、子どもがいる人が羨ましく思えてしまいますが、遺族年金は子どもがいても18歳以上になると、子どもがいない人と同様の扱いになるため、遺族年金は子育て支援のための年金とも捉えられます。

結局、死亡保障は自分が亡くなり、残された人が経済的に困らないだけのお金を確保しておくもの。既婚・未婚を問わず“おこなしさま”は子どもがいないので、死亡保障額を高額にする必要はないのです。自分が死んだ後のことにお金をかけるより、生きている間に使えるお金を増やしましょう!

>>次の話(3/13 19:30更新)

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誰も教えてくれなかった 子どものいない人生の歩き方』 著者:くどうみやこ

(主婦の友社 編/1,300円+税)

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