指に違和感がある…。どのような病気の可能性がありますか?【医師に聞く】前編
更年期世代に多い「手指の不調」。
手指に違和感を感じるとき、どのような病気の可能性があるのでしょうか。四谷メディカルキューブ手の外科・マイクロサージャリーセンター センター長である平瀬雄一先生に伺いました。
関連記事:「指の違和感」放置すると変形の可能性も。手指に不調を感じたときにすべきことは?
更年期の手の不調のほとんどは、以下の6つの病気
・ヘバーデン結節、ブシャール結節
ヘバーデン結節は、第1関節が赤く腫れたり、変形することが特徴の病気です。指が動かしにくくなり、進行すると関節が変形します。
指の第2関節に同様の症状がみられるものを、ブシャール結節といいます。遺伝性は証明されてはいませんが、ヘバーデン結節とともに、親に症状が見られる場合に発症しやすい傾向があります。
・手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん)
手根管とは、手首の部分にある骨と横手根靭帯に囲まれたトンネル状の空間のことです。手根管の中で正中神経が圧迫され、親指、人差し指、真中指、薬指半分でしびれ、痛みが生じることを、手根管症候群といいます。
・ばね指、ドケルバン病
手のひらや指の付け根に痛みがあり、指の曲げ伸ばし時に「カクン」とばねのような動きが見られるのが「ばね指」です。
また、手首の親指側に腫れと痛みが生じ、親指を伸ばしたり、曲げたりすると痛みが強くなるものを「ドケルバン病」と呼びます。
・母指CM関節症(ぼししーえむかんせつしょう)
ものをつまむ時や瓶のふたを開ける時など、親指の付け根に痛みが出ます。進行すると親指のつけ根の関節(母指CM関節)に変形がおき、親指が開きづらくなります。
平均65歳の日本人ではX線所見でヘバーデン結節が85.5%、ブシャール結節が57.5%と高くみられるという報告もあります。
手が痛くなると「リウマチではないか?」と心配なさる方が多いですが、関節リウマチになるのは日本人の0.6~1%と、とても低い割合なのです。
>>次ページ:手指に不調が起こる原因と、改善方法
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