どうなる!? 「子なしハラスメント」と「マタハラ」の根深い問題|おこなしさまという生き方(26)
結婚、出産をしていないと、女として幸せではないという人がいるけど、はたして本当にそうなのでしょうか。
「少なくても今の時点では、子どもがいない“おこなしさま”人生も、そんなに悪いものではないと感じている」
という、くどうみやこさん。自分の幸せは、自分で決める「おこなしさまという生き方」リバイバル配信です。
(2017年に書かれた記事の再配信となります)
<<前編へ
同じおこなしさまでも、経緯はさまざま
私自身、「産まなかったことを悔やむより、“おこなしさま人生”を楽しもう!」と、子どもがいないことをプラスに変換しようとするタイプ。ですが、今まで50人以上の「子どもを持たない女性の本音」を聞いてみると、その思いや葛藤、傷の深さの違いに、同じ立場の“おこなしさま”でありながらショックを受けたほどでした。
一口に「子どもがいない女性」といっても、初めから子どもは持たないと決めた「選択型」、気がついたらタイミングを逃していた「見逃し型」、不妊治療などの努力をしたけど授からなかった「断念型」、身体の問題などで産むことができない「覚悟型」、経済的な事情で子どもが持てない「経済不安型」など様々。さらに、独身か既婚かでまた立場は違ってくるし、働いているか専業主婦か、仕事をしていてもパート程度なのか、仕事に生きがいをもっているかで、それぞれの気持ちに段差があります。
子どもがいない人の本音は出しにくい
まだ心に深い傷をもっている女性は「日中外に出たくない」と言う。なぜだか分かりますか? 昼間に外に出ると、子連れのママ達がいるからです。幸せそうにしている親子連れを見るのがすごく辛いと、涙を流しながら語ってくれました。そんな女性に向かって、「子どもはどうするの?早く産まなきゃ」などと言えば、見た目は平静を装っていても心はズタズタ。
難しいのは、子どもがいない人の気持ちが表面化しづらい点。センシティブな問題ゆえ、誰にでも話せることではないし、辛い気持ちを吐き出せる場所もない。子なしハラスメントを受けても本音を隠して、その場を取り繕うように言葉を濁すしかないんです。
言ってくる人たちは自分基準の物差しで見ているので、子どものいない人の気持ちや事情まで配慮できずに発言しがち。さらに国全体で出産賛美されると、大げさにいえば国からも「子なしハラスメント」を受けているような気分になることも。
次ページ:どうしても生まれてしまう不公平感
スポンサーリンク