どうなる!? 「子なしハラスメント」と「マタハラ」の根深い問題|おこなしさまという生き方(26)

2022.03.18 WORK

どうしても生まれてしまう不公平感

さらにもう1つ、育休や子育て支援制度を利用する社員に対して、残る社員にしわ寄せがくる「逆マタハラ」も。代表的例を挙げると、2015年11月に資生堂が実施した、育児中の女性にも平等なシフトやノルマを与える勤務制度改革。「資生堂ショック」とも呼ばれました。子育て支援を優遇したため、抜けたシフトを独身者などの一部社員が穴埋め。勤務の負担が増加したことで不満の声が上がり、制度が変更されることになったのです。

 

「産まない女」と「産んだ女」

女がゆえに二者に分かれてしまいますが、何も両者で対立しようと思っているわけではありません。産まない側からしても、子育て中に働きやすい環境を整えることは良いことだと思っています。ただ、フォローする側の負担ばかりが増え、配慮がないと不公平さを感じてしまいます。産んだ側も、優遇されていることに負い目を感じ、多少の皮肉を言われても辛抱しているもの。どちらの立場でも意見や主張はあるでしょう。

国としてワーキングマザーの支援ばかりを推し進め、ただ制度を整えただけでは、どこかに歪みが出てしまう。色んな立場の人がいる社会だからこそ、きめ細やかな配慮や「お互いさま」と思える制度が重要になってくるのだと思います。

 

マタハラ対策の義務化が始まる

そんな中、さらに政府が職場でのマタハラを防ぐための具体策を示した指針案を提示。これは企業にマタハラ対策を義務付ける改正男女雇用機会均等法に基づくもので、2017年1月の法施行に合わせて運用が始まります。この中には、マタハラの加害者に対する懲戒処分を就業規則などに明記することを促す方針で、企業側はさらなる防止策を求められるようになります。

加えて、妊娠や出産した女性の周りで働く人の業務負担が大きくなることもマタハラが起きる要因だとして、周囲の人たちの負担にも配慮するべきだとしています。今のところサポートする側の方は「配慮」の言葉だけで具体的な指針はなく、その対応は各々に委ねられることになります。

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この記事を書いたのは
主婦の友社 OTONA SALONE編集部

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