「なるほどですね」は目上の方に失礼? 相づちの極意8選(後編)
相手の話を聞いている時に相づちをすることが多いと思います。「私はあなたの話を聞いています」ということを表しています。相づちの目的は、コミュニケーションを円滑にし、相手の話をよりスムーズに引き出すためにあります。どんな相づちは相手に不愉快になるか、逆に聞き上手になれる相づちは? 相づちのポイントを(一社)日本プロトコール&マナーズ協会松田先生にお聞きしました。
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【 気品を身につけるシンプルな教え#41後編 相づち編 】
手を叩いたりオーバーリアクションな相づちはNG
手を叩いてみたり、思わず大きなリアクションをする人がいますが、少々下品に見えるときがあります。また、相手の話しているペースを遮ることにもなりかねません。落ち着いて相づちをうちましょう。
首だけでうなずく相づちはエレガントにあらず
首だけ動かして相づちをしている姿を多く見かけますが、首だけ動かしていると、頭が上下に振られてしまってエレガントに見えません。さらに、首を動かしていると疲れてきます。
この場合は、腰から動かすと頭は振られませんので疲れることもなく、リラックスして穏やかな心も保たれます。
相手の話をリピートする相づちを時々入れてみるのは?
「大変だったのですね」など、相手の発言をリピートすることで、話をきちんと聞いてきたこと、相手の話している内容を理解、共感していることを伝えることができます。そのまま繰り返すだけでなく、重要だと思われる部分を自分なりに言い換えてリピートすると、さらに会話も深まるでしょう。
気になった点を尋ねてみるのも、相づちになる
会話の中で、自分の気になった点についてタイミングを見計らって聞いてみます。ただし、相手の話している最中に質問を多くしてしまうと、相手の話したいことや伝えたいことを遮ってしまうので、様子をみながら本当に気になった点を尋ねるようにしましょう。
相づちのバリエーションを自分の引き出しに持っておくといい
同意を表す場合はこんな相づちを
「ほんとうにおっしゃる通りですね」
「お話しの通りと存じます」
「私もそのように思います」
「私もそのように感じておりました」
驚きを表す場合はこんな相づちを
「そうですか、それは存じませんでした」
「それははじめてうかがいました」
などを使用してみましょう。
上手な相づちは相手との会話を弾ませるものです。適切に言い換えることで、信頼を得て関係性を築くことにつながります。
無理に言葉を発しなくても、素直に「はい」と返事をしたり、深くうなずいたりするだけでも、敬意が伝わります。ぜひ、優しい温顔でアイコンタクトをしながらよいコミュニケーションを図ってください。
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