「そうぐ」ではありません。「走狗」の読み方、知っていますか?
本記事では意外と読めない漢字のクイズを出題します。本記事でご紹介するのは「走狗」です。
「走狗」の読み方は?
「走狗」とは
狩りのときに鳥や獣を追いたてるために、人に使われる犬。転じて、人の手先となって使われる者を軽蔑していう語。
出典元:精選版 日本国語大辞典
という意味です。
「走狗」の字を見て、「天狗(てんぐ)」が思い浮かんだ人は少なくないはずです。しかし「走狗」の読みは「そうぐ」ではありません。
正解は……
「そうく」です。
「狗」は“いぬ。こいぬ。また、いやしいもののたとえ。(出典元:狗|漢字一字|漢字ペディア)”を意味します。
「天狗」の「狗」を読む際は濁点がつきますが、「狗」の読みは
- 音読み ク・コウ
- 訓読み いぬ
です。
「狗」を用いたやや強烈な表現
「狗」または「犬」で表される表現に「狗馬の心」や「犬馬の労」ということわざがあります。
「狗馬の心」は「クバのこころ」と読み、
君主など上位の者への忠誠の心をへりくだっていう語。「狗馬」はイヌやウマのようにいやしい者の意。
出典元:クバのこころ|言葉|漢字ペディア
という意味です。
「犬馬の労」は
主君または他人のために力を尽くすことをへりくだっていう語。また、身を低くして、他人のために仕事をすることをもいう。
出典元:精選版 日本国語大辞典
という意味です。
上記辞典では意味の冒頭に“(犬や馬程度の働きの意) ”ともあります。どちらも主君や他人のために力を尽くすことを謙遜していう言葉ではありますが、現代ではいやしい者の例えに犬や馬をあげるのは違和感を覚えるかもしれません……。
また「狗鼠」という言葉もなかなか衝撃的です。この読みは「狗」の音読み「ク」と「鼠(ねずみ)」の音読み「ソ」を合わせて「クソ」。ただし意味は、人をののしる語の「クソ」とは違い、“①イヌとネズミ。②いやしい人間、つまらない人間のたとえ。(出典元:クソ|言葉|漢字ペディア)”という意味です。……が、②の意味を見ると、いずれにしてもあまりいい意味ではありませんね。
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