お育ちのいい人は知っている。仕事でお呼ばれしたフォーマルパーティ、恥をかかないポイント6選(後編)
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仕事関係の方から届いた久しぶりのパーティの招待状。
少しかしこまったシチュエーションで設定されたドレスコードに戸惑った経験のある人も多いのでは?
そのようなとき、参考にしたいのはロイヤルの女性の装いです。どのようなポイントがあるか (一社)日本プロトコール&マナーズ協会松田先生に教えていただきました。
【 気品を身につけるシンプルな教え#44 フォーマルパーティの装い編 】前編
上品さと華やかさを兼ね備えたパステルカラーがお手本
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(ご即位70周年の「プラチナ・ジュビリー」ときの写真)
選ぶときの参考としては、お祝いの席ですからワンピース・ドレスでも、パステルカラーなど華やかさも演出しつつ、女性らしく品よくまとめると素敵ですね。
セミ・フォーマルの場合は花柄や流行を取り入れたデザインでも問題ありません。
写真にあるように、エリザベス女王の装いはいつも美しい色合いをお召しになっていますね。
昼の準礼装(セミ・フォーマル)のきまりは?
昼に着る服装はセミアフタヌーン・ドレスが主流ですが、スカートの丈はひざ丈からひざ下のデザインが一般的です。ツーピースやアンサンブルなど自由に用いても結構です。デザインはオーソドックスなもので、生地はシルクのほかにポリエステル系の上質なものが良いでしょう。
足元は必ずベージュのストッキングを履き、ヒール3 cmぐらいのパンプスが理想的です。
重要なのは昼間のパーティは肌の露出を避けること
女性の昼間の礼装は、肌を出す分量が少ないほど格が高い装いとなり、肌を出す分量が多いほど格下(カジュアル)となることを覚えておきましょう。また、昼の服装では光り輝くアクセサリーなどをつけるのは避けましょう。
エリザベス女王も光を内に放つパールをお召しになっていますね。ただし、宝石は、「年功序列」と覚えておきましょう。年齢を重ねる毎に、豪華なものを身につけることが出来ます。
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(エリザベス女王即位70周年記念のときの写真)
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(ウェールズ議会の開会式にご出席の際の写真)
夜の準礼装(セミ・フォーマル)はセミ・イブニングドレスで良い?
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(バッキンガム宮殿でのレセプションの写真)
夜の準礼装(セミ・フォーマル)は、ローブ・デコルテのように胸・背中をあらわにしないデザインで、襟なしで、催しの格や目的に合わせてロング丈や膝丈のものを選ぶと良いでしょう。生地は正礼装と同じでシルク、夏はシルクシャンタン、オーガンジー、ジョーゼット、シフォンなどが適しています。
冬はサテン、ベルベッド、ブロケード、クレープなどがあります。
プロトコールでは、昼間と夜の境目は国や季節によって違いが生じますが、おおむね17時から18時としています。昼間は光を内に秘めた宝石が基本ですが、夜の時間帯であればエメラルドやダイヤ、サファイヤなどの煌びやかな光を放つジュエリーを身につけたほうが良いでしょう。
靴はローヒールは不可、時計も着用しません。
セミ・フォーマルの催しのとき、パンツスーツは良いですか?
セミ・フォーマル(準礼装)は、素材やデザインがドレッシーなスーツであれば大丈夫です。
ただし、リクルートスーツやビジネススーツといった堅いイメージのスーツは、セミ・フォーマルの場にはふさわしくありません。
たとえば、ドレッシーなパンツスーツには、テーラードジャケットを合わせると上品にまとまります。テーラードジャケットは、襟がついていてもノーカラーでもどちらでも問題ありません。
装いは、自分の品性を表すだけでなく、「人への敬意をもあらわす」とても重要な自己表現方法であることを、ぜひ、心にとどめておきましょう。
着こなしのルールが明確ではなく、比較的ドレスコードが自由なケースが増えてきています。だからこそ余計服装選びが難しくなってきているのかもしれませんが、本質的なことを忘れないようにしてください。
▶この記事の前編 お育ちのいい人は知っている。仕事でお呼ばれしたフォーマルパーティ、恥をかかないポイント6選
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