名刺交換のNGマナー「折れた名刺しか持っていない」場合どうすれば
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ビジネスシーンで大切な名刺交換。美しい所作で名刺交換ができればあなたの印象は良くなりますが、反対にマナーを守れていなければ悪い印象を与えてしまいます。
そんな名刺交換にまつわるマナーとタブーについて、(一社)日本プロトコールアンドマナーズ協会松田先生にお聞きしました。
【 気品を身につけるシンプルな教え#48 名刺のタブー編 】
タブー1・名刺交換のとき、胸よりかなり下で渡している方が多いようですが
最近、よく見かけるのが名刺交換のときに下の位置で交換する姿です。
名刺の受け渡しの正しい位置は胸の高さです。これはマナーの起源にあります。神仏、自然、先祖への祈祷とお供え物を献上することから発展してきました。名刺というのは本来は神聖なものであり、名刺は持ち主の分身ですから、胸の位置でお渡しするのが敬意表現と覚えておきましょう。
タブー2・名刺交換の際に、相手の会社のロゴや文字に指を乗せるのは失礼?
名刺はその人そのものでもあると捉え、重んじます。名刺を受け取る際に、名刺に印刷されている相手企業のロゴや相手の氏名の上に指を乗せないよう配慮しましょう。企業のロゴや印字された氏名に指を置いてしまうと、相手を軽んじているといった印象を与える場合もあります。名刺の余白部分を持つようにしましょう。
タブー3・折れた名刺、汚れた名刺しか残っていなかった場合どうする?
名刺入れに折れた名刺や汚れた名刺しか残っていなかった場合は、お渡しをせずに「後日お送りいたします」とお伝えし、会社に戻り次第すぐに名刺を送ります。
なぜ、折れた名刺や汚れた名刺をお渡ししてはいけないかというと、相手に穢れを渡すことになり、大変無礼なことになってしまうからです。
タブー4・複数の方と名刺交換をしたとき、机に名刺をズラリと並べて良い?
挨拶と名刺交換が終わり、いよいよ打合せに入る時に、名刺をずっと机の上に並べて名前を確認しながら話していることがよくあります。
これは、特に国際ビジネスの場では相手側に「記憶力が悪くて名前を覚えることができない人」と誤解されることもありますので注意が必要です。
日本ではこの行為が習慣化していることもあり、相手が名刺を机の上に出したままであれば、自分も出したままで打合せを続けても良いと思いますが、先方が名刺をしまったり、海外の方を交えた場合は、ビジネス成功のためにも、机の上に出しっぱなしにせず、自分も名刺入れにしまうのがベストです。
▶【この記事の後編】「相手からいただけない場合、催促をしていい?」「紹介されたあと直接やりとりしていい?NGは?」
この記事を書いたのは
エディター・ライター/(一社)日本プロトコール&マナーズ協会理事 高谷治美
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