更年期ですと宣告してもらえて、私はむしろ安心しました。もし重病だったらと不安だった【100人の更年期#76】後編
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オトナサローネは同世代の女性100人がいまどのような更年期を迎えているのか、そのあり方を取材しています。(ご本人の年齢や各種の数値は取材時点のものです)
前編『ホットフラッシュと動悸に苦しんでも「更年期ではない」と言われた48歳の一部始終』に続く後編です。【100人の更年期#76】後編
ヨシコさん 53歳
夫と二人暮らし。接客業をしていたが、めまいで階段から落ちて怪我。現在は休職中
やっと「あなたは更年期」と宣告されて、正直ホッとした
勧められたクリニックで血液検査をした後、先生から告げられた言葉は「完全に更年期ね」でした。更年期だと宣告されたら落ち込むのかと思っていましたが、どちらかというと、辛さの原因がハッキリしてホッとした気持ちのほうが強かったです。原因がわからないことがいちばん不安なんですね。
このクリニックで、すぐにホルモン補充療法(HRT)を始めました。私の治療は、エストロゲン(女性ホルモン)を補うエストラーナテープと、エストロゲンと黄体ホルモンが入ったメノエイドコンビパッチの2種を使う方法です。
HRTを始めてしばらくすると、ほぼ毎日起きていたホットフラッシュの頻度が、明らかに少なくなりました。まったくゼロにはならないですが、一番の困りごとだったので、回数が減るだけでもずいぶん快適です。動悸やめまいも、治療前よりは回数が減り、症状も軽くなりました。
HRTを続けて3年目の53歳。治療内容の変化は?
50歳から始めたHRTは53歳になった今も続けています。今年の3月からは、エストラーナテープを止めて、メノエイドコンビパッチだけになりました。できればもう治療は終わらせたいですが、ホットフラッシュが今も起きるので、まだ続けることになりそうです。先生は、ホットフラッシュ緩和用に漢方を処方できると言ってくれましたが、できるだけ薬を増やしたくないので、漢方はもらいませんでした。
ホットフラッシュが出て一番困るのは通勤中と仕事中ですが、幸か不幸か私はいま休職中で自宅にいて、なんとか耐えられそうというのも、漢方をもらわなかった理由です。いまは、先生から教わった応急処置でしのいでいます。ホットフラッシュが出たら、保冷剤を首やわきの下、鼠径部(そけいぶ)など太い血管がある部分に置いて冷やす方法で、やってみると確かに緩和される感じがします。
本当に更年期が原因の病状かどうかは医者でも判断が難しいらしい
実は、私が休職した理由も更年期と関係があるかもしれなくて。
ある日、駅で急にめまいがして目の前が真っ暗になり、階段の上から下まで転がり落ちてしまったんです。幸い骨折はしませんでしたが、それ以来、階段が怖くなってしまいました。職場には、接客中に必ず使わないといけない階段があります。この階段にも近づけなくなってしまったので、しばらく休職することにしました。
クリニックの先生にもめまいで階段から落ちたことを報告したところ、「めまいが更年期によるものか分からないから、念のため脳神経外科で検査したほうがいい」と言われ検査しました。結果、とくに問題はありませんでした。
先生いわく「更年期の症状は、本当に更年期が原因か他の問題によるものか、判断がつきにくい」そうです。
「更年期のせい」と言ってしまえば気持ちは楽。でも、もしかすると違う原因が潜んでいるかもしれないんですね。改めて、自分だけで判断しないで、信頼できる先生を見つけて定期的に相談することが大事だと思っています。
▶【この記事の前編】『ホットフラッシュと動悸に苦しんでも「更年期ではない」と言われた48歳の一部始終』
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