「いんとん」ではありません。「因循」の読み方、知っていますか?
本記事では意外と読めない漢字のクイズを出題します。本記事でご紹介するのは「因循」です。
「因循」の読み方は?
「いんとん」と読んだ人がいるかもしれませんが、「いんとん」は漢字で表すと「隠遁」となり、「因循」とは異なります。ちなみに「隠遁」は
俗世間を逃れてひそやかに暮らすこと。
出典元:イントン|言葉|漢字ペディア
という意味です。
まずは正解を見てみましょう。
正解は……
「いんじゅん」です。
「因循」とは
1 古い習慣や方法などに従うばかりで、それを一向に改めようとしないこと。また、そのさま。
2 思い切りが悪く、ぐずぐずしていること。引っ込み思案なさま。出典元:小学館 デジタル大辞泉
という意味です。
先で紹介した「隠遁」の「遁」と「因循」の「循」は「盾」の部分が共通していますが、部首が異なるため、それぞれ違う意味を持ちます。
「隠遁」の「遁」は「辵+音符盾(シユン→トン)」から成り、しりぞきかくれる意を表します。一方、「因循」の「循」は「彳+音符盾(シユン、ジユン)から成り、したがいゆく意を表します。部首が違うだけで、こんなにも意味が変わるんですね!
とはいえ、どちらも音符「盾」から成るとある通り、読み方には共通点があります。
「遁」の読みは
- 音読み トン・シュン・ジュン
- 訓読み のが(れる)・しりご(みする)
で、「循」の読みは
- 音読み ジュン
- 訓読み(常用漢字表外)したが(う)・めぐ(る)
で、どちらも「ジュン」と読むことができます。
ですが、日本語・漢字検索サイト「漢字ペディア」に記載されている「遁(ジュン)」と読む代表的な言葉は「逡遁(シュンジュン)」のみです。「逡遁」は“決断をためらって、ぐずぐずすること。しりごみすること(出典元:シュンジュン|言葉|漢字ペディア)”という意味です。
今回の漢字クイズをきっかけに「因循(インジュン)」「隠遁(イントン)」「逡遁(シュンジュン)」を覚えていただけると幸いです。
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