私たちの「会社員人生」は残り半分以下。40代女性は退職後、どこに住みたい?
女性の平均寿命は、現在87.05歳(厚生労働省2016年調査による)。60歳代で退職しても、あと25〜30年残されている計算になりますが、その期間をどう暮らすかは、人生の満足度を大きく左右するはず。おひとりさまは縛られるものも少ないので、暮らす場所の自由度も高いですよね。老後を好きな場所で暮らせるならばどんな選択肢があるのか、具体的に考えてみました。
1. 長年の憧れを実現! 「海外暮らし」にチャレンジしたい
【魅力・よさ】毎日の刺激に事欠かない/異文化や異国の人との交流を楽しめる
【懸念点】医療面での心配/語学面での苦労/ホームシックになる可能性/トラブル時の対応
【向いている人】好奇心旺盛な人/外国語習得に意欲のある人/思い通りにならないこともイライラせず楽しめる人/持病がなく、元気な人
「人生で一度くらい、海外に住んでみたい」と思ったことがある女性は少なくないのでは。しかし一旦、正式に就職してしまうと、長期休暇を取るのが難しい日本。退職して晴れて自由の身になれたら、海外で暮らしてみる、というのも妙案かもしれません。実際「若い頃にできなかった夢を叶えたい」というシニア留学生は、近年かなり増えているのだとか!
日本経済がよっぽど落ち込まない限り、またよほどの贅沢をしない限り、おおよその国で生活費は何とかやりくりできると予想できますが、心配なのは医療面です。医療制度は国によって大きく異なり、必要な時にいつでも保険診療にかかれる日本のようにはいかないケースも多々。永住となると病院にお世話になる可能性は高いので、そのあたりはしっかり調べてから向かったほうがよさそうです。
とはいえ、60代くらいなら、まだ病院通いせず元気でいられる方は多いですよね。永住は難しくとも、何年か好きな国で暮らしてみるというのは、かなりワクワクするプランではないでしょうか。
2. 慣れ親しんだ景色と人々のもとへ。「地元」に帰る
【魅力・よさ】生活費が抑えられる/兄弟や親族が近くにいる/土地への安心感
【懸念点】日常的に好奇心を満たすものに出会いにくい/運転ができないと、行動が制限される
【向いている人】静かに悠々自適に暮らしたい人/新しい人との交流が少なくても大丈夫な人
仕事のために都会に出ていた方は、「地元に帰る」というのも老後の選択肢ですよね。地元の友達や兄弟姉妹、親族などが近くに住んでいれば、おひとりさまにとっては何かと安心。
ただ、住み慣れた場所である分、日常的に、刺激や楽しみを感じる機会は少ないと予想できます。自分でできる趣味を持っている人などはいいですが、都会とのギャップもあり、田舎ならではの不便さ・物足りなさを感じてしまうことも。生活費がグンと抑えられる可能性は高いので、普段は静かに暮らし、時々旅行などをして非日常を楽しむ、など、上手に工夫してみるのも一案です。
3. ゆっくり理想の暮らしを満喫。「好きな地方」で暮らす
【魅力・よさ】自分の好きな土地に住める/ゼロから理想の暮らしを組み立てる面白さがある
【懸念点】土地や気候に馴染めないと辛い/運転ができないと行動が制限される
【向いている人】自立心があり、なんでも自分でやれる人
国内で自分の好きな土地に移住する、というのもひとつです。地元ではないのに縁を感じる土地や、なんとなく惹かれてしまう地域ってありますよね。海や山の近くがいい、好きな景色を眺めて暮らしたい、思う存分ガーデニングがしたい、その土地の文化を楽しみたい…などなど、思い描く理想の暮らしも実現できそうです。
気をつけたいのは、気候です。「台風が非常に多い」「雪かきが必要」など、その地域の暮らしが思ったより肌に合わなかったとき、再度移り住むとなると色々と負担がかかります。人の少ない地域の場合、最低限、自分で住まいをケアできるスキルも必要になってきます。
そういう意味では、四季を通して何度か訪れ、ここなら大丈夫だと思える場所を選ぶのがベストかもしれませんね。作家の佐野洋子さんは北軽井沢に別荘を持っていて、晩年はそこに移り、ひとりで定住していたそうですが、そうして早めに土地に慣れておくと、老後の移住もかなり楽だろうと思います。
4. やっぱり「都会」が一番! 文化的な暮らしを楽しむ
【魅力・よさ】文化的な趣味を楽しめる/運転ができなくても便利に暮らせる
【懸念点】生活費が高くつく/近所の交流が少ない/街がせわしいため、精神的にゆったりと暮らせない可能性も
【向いている人】文化的なものが好きな人/近所や地域とのつながりが薄くても大丈夫な人
晩年だからこそ都会に暮らす、という選択もあります。美術館やコンサート等、文化的な場所に足しげく通いたい人にとっては、逆に都心に住んだ方が便利で快適ということも。バスなどの交通機関も発達しているので、運転ができない方でも移動しやすい、そんなよさもあります。
ただ、都心暮らしは生活費が高くつくのが難点です。都心だと近所の交流が少ない地域もあり、おひとりさまとしては、心もとなさを感じる場合も。退職後は人に会う機会がぐんと減りやすいので、自分なりの地域コミュニティを確保できるかどうかも生命線と言えるかもしれません。
以上、4つの選択肢をご紹介しました。アラフォーとなれば、おひとりさまでも「家を買うか問題」が出てくるものですが、「老後は東京を出たいから、家は買わない!」と決め、老後の移住先の検討ついでに国内外の旅行を楽しんでいる…という友人も。
無論、急に結婚することになったり、病気になったり、親の介護が必要になったり、プランどおりにいかないことも多々あるとは思いますが、思い描くだけなら自由ですよね。退職後にしたいことをイメージしておくと、「今のうちに頑張って稼いでおこう!」と日々のモチベーションにもなりそうです。
好きなところに住めるとしたら、皆さんは老後どんな場所で暮らしたいですか?
退職後どこで暮らしたい? おひとりさまの自由居住計画【おひとりさまの歩き方 Vol.5】
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