【40女の恋愛事情】story2 私は彼の特別になれますか?-45歳・真由子の場合(3)-
単なるファンサービスなの? 私に少しでも好意を持ってくれてるの?
舞台のあと、役者の彼と公園で会い続ける真由美は、次の公演のチケットノルマを引き受け……。
語られることのないアラフォー女性の恋愛事情をクローズアップした小説【40女の恋愛事情】、
役者の彼に、甘えられているのかもしれない。
私が彼のノルマをすべて引き受ける必要なんて、なかったのかもしれない。
でも、少しでも彼を楽にしてあげたかったし、客を集めるために苦労する時間を、稽古に使ってほしかった。そして素敵な舞台を魅せてほしかった。
彼は2年前に上京してきた時から、都内で男友達とワンルームマンションをルームシェアしているという。暮らしが大変そうなので、チケット代でさらに苦労をさせたくなかった。
彼は私が買った20枚のチケットを引き受けた。
無料なら役者仲間達が観に来てくれるそうだ。
全10公演なので、残りの10枚は、私が観る分だった。
花代、チケット代、差し入れ……。
少しずつ、私の負担が増していくのがわかる。
それでも、もう、やめられない。
あの甘い甘い、とろけるような公演終了後の時間があるのなら。
彼のために、なんでもしてあげたかった。
チケット代は、貯金を崩して払った。
いつか、たとえば結婚をしたり、マンションを買ったりするかもしれない。
そんな時のために蓄えていたお金だったけれど、彼の芝居がない時に、仕事帰りにバイトをして少しずつ貯金しなおせばいい。
公演がない時は、本当につらい。
終演帰りの彼と待ち合わせることもできない。
彼に会えない。
この時ほど、私はただのファンなんだと思い知らされる時はない。
友達や彼女だったら、公演中じゃなくてもやりとりができるはずなのだから。
だからこそ彼と会える公演期間中を、大切にしたかった。
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