更年期に「苦しまなかった」アンチエイジングの鬼・勝田小百合さんはこの10年、どんな暮らしをしていた?聞けば納得するその「整え方」

元祖美容ブログ『アンチエイジングの鬼』をご存じでしょうか。すでにスタートから17年継続中、執筆するのは勝田小百合さん。そう、2008年に国産オーガニックブランドの草分け「アムリターラ」を創業した、日本のオーガニックビューティの元祖である勝田さんです。

 

日々細胞レベルで美と健康を探求する勝田さんは、今年55歳。そろそろ更年期の終わりを迎える年頃ですが、なんと、ここまで更年期症状を「ほとんど感じてこなかった」そうです。

 

ですが、勝田さんは決してもとから超元気・超健康だったというわけではありません。むしろ若いころは自律神経が弱く、感受性も強く悩みが多かったことから「なんで生まれてきたんだろう」とまで感じたことがあったそう。にもかかわらず、現在の目標は「200歳まで今の容姿を保って健康に生きること」。さすが鬼ですね、100歳までなんて普通っぽいことは言いません。その目線から見えている「あるべき世界」のレベルが違うんです。

 

なぜ勝田さんは更年期症状を感じなかったのか? 聞けば聞くほど「なるほど、これができていれば確かに大丈夫かもしれない」と感じることばかり。その実践内容と、200歳まで生きる秘策を伺いました。

 

小さなころから自律神経の弱さに悩まされた。倒れたあと、自分を整える道を探して探求を始めた

――オーガニックでナチュラルな健康美を作り出してきた「アンチエイジングの鬼」勝田さん。更年期をどのような思いで過ごされたのでしょう。どのような更年期症状がありましたか?

 

まだ30代の頃から、これから起きるさまざまなホルモンの減少にどうやって打ち勝とうかと考えてきました。でも、いざ更年期を迎えると、だめですね。加齢で卵巣から女性ホルモンのエストロゲンが分泌されなくなるという大事件には、どれだけスピードを遅らせる努力をしても抗えないと納得しました。

 

ですが、更年期の時期の不定愁訴は永遠に続くものではありません。時期がくれば心身は落ち着いてきます。更年期におこる症状は100種類以上あるとされていますが、私が感じたのは睡眠の質の変化です。眠りが浅くなったり、途中で目が覚めたり。メンタル面では、ちょうど息子の親離れが始まる時期にさしかかり、それに慣れるまではなんとも言えない不安を感じました。

 

――典型的な更年期症状であるホットフラッシュやイライラは感じなかったのですね! 30代以降のホルモン減少に対して、いちばん功を奏した秘策は何でしたか?

 

「更年期対策にはこれ!」という一つのものがあるわけではありません。おそらく身体そのものをよくしていくこと、ビューティやヘルシーに役立つさまざまなアンチエイジングを総合的に行うことが大切なんです。これはこのあと迎える老年期への対策でもあると思っています。

 

私は代替医療のカイロプラクティックの施術家として25年、多くの方の骨の歪みの矯正、食事や生活習慣のアドバイスを行なってきましたが、改めて感じているのは、自律神経のバランスが悪い人は更年期症状が強く出やすいということです。更年期を快適に過ごすために、いかに自律神経の状態をいい状態で迎えるかがカギです。

 

――更年期症状とは、具体的にどのような理由で出てしまうのでしょうか。

 

自律神経に興奮や緊張をつかさどる交感神経と、リラックスをつかさどる副交感神経があることはご存じですよね。これらはアクセルとブレーキの関係にあって、どちらか一方だけが働きすぎてもダメ。両者のバランスが取れていることが大事です。

 

その自律神経の調整を担っているのが脳の視床下部という部位です。この部位は同時に女性ホルモンの分泌もつかさどっているため、たとえまだ若くてもあまりにストレス過多であればホルモンバランスが乱れてしまいます。卵胞刺激ホルモンが十分に分泌されず、生理不順や半年も生理が止まるなどの症状が出てしまうのです。

 

また、加齢により卵巣機能が低下すると、視床下部は女性ホルモンを出せと指令を出しているのに、司令通りにはホルモンが出なくなり、視床下部が混乱してしまいます。ストレスなどで自律神経のバランスが乱れているとよりいっそう混乱し、更年期症状がより強く出てしまうのです。

 

かく言う私は、実は自律神経が弱かったんです。

 

――自律神経が弱いという悩みを抱える人はたくさんいると思います。勝田さんはどのように整えていったのでしょうか?

 

みなさん、お辛いですよね。さまざまな訴えがあると思いますが、私の場合は子どもの頃から自律神経が弱く、メンタルも弱くて「何でこの世に生まれてきたんだろう」「なんでみんなが笑っているのかわからない」なんて考えることすらありました。

 

生きることが苦しくて、生きづらさを昇華しようと絵や随筆を書いたり、演劇をしたり、悩みながらもがいて生きてきました。ですが28歳の時、理由もなく突然パニック障害を発症しました。自律神経失調と診断されましたが、私はどうしても薬を飲みたくなかったので、自律神経を整えるための探求を本格的に始めたんです。

 

自律神経は「乱れたな」と思ったらその都度整えていけばいい

もしみなさんがストレスや緊張で自律神経が乱れていると感じていても、思い立った時に整えれば間に合いますから、過剰に不安に思わないで大丈夫ですよ。私が心掛けていることだってたったの4つです。

 

1・地球のリズムに沿った生活をする

自律神経を整えるには生活のリズムがとても大事です。難しいことではありません。朝は、朝日とともに目覚め、太陽を浴びます。夜だって、いつまでもスマホを見ながら起きていたり、夜中にコンビニに行ったりするのは不自然なこと。毎日同じ時間に寝るようにします。起きる時間より寝る時間を一定にしてください。

 

食事は春夏秋冬の旬のものをできるだけ選んで食べます。体を冷房で冷やしすぎず、椅子に座りっぱなしにならず、適度な運動をし、深呼吸をする。このように、できる限り地球のリズムに沿った生き方を心がけます。

 

2・呼吸を丁寧にしてみる

呼吸は唯一自分でコントロールできる自律神経機能です。不安や怒り、イライラがある時は交感神経が緊張状態なので、息を深く長く吐きます。へそから指三本ほど下の「丹田」を意識してみてください。この「丹田」をへこませながら吐きます。吐くと副交感神経が優位になり、リラックスする効果があります。

 

吸う時は同じく「丹田」を意識しながら、お腹を膨らませて短めに。これを繰り返し、横隔膜を広げて肺にたくさんの酸素を送りこみます。腸のマッサージにもなります。

 

3・オメガ3脂肪酸を摂取する

オメガ3脂肪酸には抗うつ効果があるとも言われています。脳は神経細胞で構成されていますが、その細胞膜は脂質でできていて、そのほとんどがリン脂質で形成されています。このリン脂質にオメガ3脂肪酸が多く含まれていると細胞膜が柔らかくなります。また、神経細胞同士の連結が良くなり、細胞の働きが活性化し、うつやパニックにならない脳に導くのです。

 

オメガ3脂肪酸とは、青魚やおきあみに含まれる「DHA・EPA」と、アマニ油やえごま油などに含まれる「αリノレン酸」です。体内で生成することができない必須脂肪酸ため、食事やサプリメントから摂取する必要があります。私は食事での摂取が基本ですが、必要量はクリルオイルのサプリメントで押さえています。

必須脂肪酸「オメガ3」を補えるオイルサプリメント。南極オキアミ(英語名クリル)から抽出したリン脂質結合型の吸収率の良いオメガ3脂肪酸(DHA・EPA)、アスタキサンチン、ビタミンEを含有。アスタクリルオイル OMEGA3 90粒(3粒/1日)5,616円(10%税込)/アムリターラ

 

4・バランスよくミネラルを摂取する

ミネラルは、体内でさまざまな働きをもつ栄養素です。ミネラルも体内で合成できないため、食物から摂り入れる必要があります。必須ミネラルとして認められているものが16種類あり、代表的なミネラルはカルシウム、マグネシウム、鉄、銅、マンガン、亜鉛、リン、カリウムなど。欠乏すると神経細胞が正常に機能しなくなり、神経伝達の乱れが起き、不安やイライラ、不眠、疲労感などの症状が出て、自律神経に影響を及ぼします。

 

現在、ミネラル不足の人はとても多いのです。農薬や化学肥料により土が痩せているため、野菜のミネラルはこの50年で5~10分の1に減っています。加工品に入っている添加物「重合リン酸塩」は必須ミネラルの吸収を強力に阻害します。加工食品はできるだけ減らしましょう。私は江戸時代になかったものはあまり食べない方がいいと思っています。

羅臼昆布を小さくカット。出汁をとった後そのまま食べられます。天然羅臼昆布 刻み 65g 1,296円(10%税込)/アムリターラ

 

ミネラルは、昆布や煮干しの出汁で摂取できます。ミネラルの多いひじき、もずくなどの海藻もよく食べ、野菜はミネラル豊富なオーガニック野菜をお取り寄せ。フルボ酸からも有機化されたミネラルをとっています。

長崎県諫早からの約8000年を経て堆積した腐植土とアメリカ・ユタ州の古代堆積層「ヒューミックシェール」の腐植土から抽出したフルボ酸を使用したドリンクタイプのサプリメント。フルビック アース ミネラル プレミアム 500ml(10ml/1日)7,560円(10%税込)/アムリターラ

 

つづき▶更年期の「不調」を「更年期障害」にしないため、何をすればいいですか?勝田小百合さんが「やったこと」「やめたこと」

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