40代50代女性が出会い系サイトを使う背景にきっとある「うちもだよ」と肩を叩き合いたいこんな理由
そもそもどうしてこういうことになったのか。背景にある「家庭の事情」
「以前みたいに『したい!』という気持ちが沸き上がってこないんですよね。性的な欲求だけでなく、体調がいいときもあるけど、悪いときはほんとしんどい。私はセックスでもつい相手に一生懸命やってあげたくなるので、疲れるんですよ。だからいまは手当り次第会うのはやめて、相手はひとりだけ」
その彼とは住む地域が離れているので、セックスもしょっちゅうするわけではない。LINE友だちのようなものだという。
現在、ハルミさんが気になっているのは夫との関係だ。
「いまさらなんですが、夫の私に対する態度はモラハラなのではないかと思いはじめたんですよ。たとえば、私は話好きだから家でもずっとおしゃべりしているのですが、夫はろくに聞かずに『くだらん話だな』なんて言ってくる。私は他愛のない話をしたいだけなのに……そういうことがあると、傷つきたくないからもう夫と会話はしたくないなと思います」
はじめて話す筆者にも明るくのびのびと話しているハルミさんが口をつぐむとは、よほどのことではないか。次男が独立する日はきっと遠くない、そうすると会話できない夫とふたりきりになってしまう。
「弁護士さんに、離婚について相談に行ったこともあるんです。経済的な理由から別居をすすめられたので、いまはその可能性を探っています。経済的なことを考えても、何か新しいことをはじめるなら早く行動しないとね。起業を考えたこともあるんですよ」
起業については、夫にも話してみた。あくまでアイデアレベルのものだったのに、夫からは全否定に近い言葉しか返ってこなかった。銀行に融資の相談をしたわけでもないのに……。そもそもお金に対して「ケチ」といっていいほどに渋い夫だった。
「私は20年以上、男の子3人を世話してきたようなものです。夫は、大きなお兄ちゃん。お父さんでいてほしかったな、って思います。気持ちがおかしくなりそうなことが何度もありました。でも周りの友だちとおしゃべりしてると、環境や事情がそれぞれ違いながらもみんな家で辛抱してきてるんだなぁと気づかされます。話を聞くと、アンタよくそんなんで辛抱してるねぇ!と驚いたりね」