東大生への最高のほめ言葉は『キモい』!? 研究を極めているからこその理由とは
東大のキャンパスライフは出会いが多い
さんきゅう倉田です。
学ぶのが好きだったので3年半前に受験勉強を始め、今は東京大学に通っています。
東大は人と人とが出会う機会が豊富です。
入学すると、まずは40人程度のクラスに分類され、そのクラスでの合宿や役割分担によって、仲間意識が生まれます(クラス分けがない大学もあります。千葉大学にはクラスによる分類がなく、日本大学理工学部は100人単位でクラスが分けられていましたが形式だけでした)。
さらに、他クラスの人とグループを組んで探求を深める授業もあるし、授業の後に交流会が催されたり、無料で食事が提供されたりすることもあります。
もちろんサークル活動も盛んで、他大学の人も参加できます。
さらに、研究室が様々なコミュニティやゼミを主催していて、ここには1年生でも参加できます。
コミュニティメンバー専用のSlackでは、どのようなメンバーがいるか確認し、個別で連絡を取ることができます。
こうやって新しい人と凄まじいスピードで出会い、面白い話を聞き、自分と波長の合う人を見つけて、ぐんぐん成長できるのが東京大学です。
先日、VRの研究員から話を聞きました。
VRではメタのように優秀なエンジニアを集めるより、心理学を学ぶ方が重要
研究者なので、VRをさまざまな人に試して実験します。
体験した人は「cool」「すごい」「面白い」などと良い反応を示してくれます。
しかし、研究者の彼が最も嬉しい感想は「キモい」なのだそうです。
「自分に何が起きたか分からない経験を与えて、脳がバグった状態を作れるのが嬉しいんです。そういうとき、人は『すごい』ではなく『キモい』と言うんですよね」
ぼくにも同じような経験があります。
東京大学に合格して、多くの人に「すごい」と言ってもらいました。
芸人や友人、先輩、東大OBや現役生からも浴びるように「すごい」と言われた。
けれど、合コンで出会った女の子が、ぼくのプロフィールを調べて、「え? 東大入ったの? キモい」と言ったとき、複雑な感情になりました。
弛まぬ努力の結果が、「キモい」の一言で済まされてしまった。
しかし、この研究者の話を聞いて、考えが変わりました。
38歳で東京大学に行くという、彼女には理解できない結果を示すことによって脳がバグってしまったのかもしれません。
彼女は地方の進学校から九州の国立大学に行きました。
受験の大変さを知っているからこそ、理解できなかったと信じたい。
だから「キモい」。
こんな風に、東大関係者の意見や思想が、ぼくに影響を与えることは多く、積極的に出会いたいと思う誘因となっています。
みなさんの周りに東大OB・O Gがいたら、その人の研究や仕事など、得意分野を聞き出してみてください。きっと心を揺さぶられると思います。
【後編】では、さらなる東大生の意見や思想から実感した、東大で学ぶことの魅力について語っていただきました。
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