更年期の慢性疲労は「クエン酸」で消える⁉ 効能と効果的な摂り方
そもそもクエン酸はどんな栄養素?
クエン酸とは、柑橘類や梅干しに含まれる酸味成分です。
糖を代謝しエネルギー産生を促すため、からだを動かすことや疲労回復に欠かせません。
また、クエン酸には、老化や疲労の原因になる活性酸素を抑制する「抗酸化作用」があります。
抗酸化作用は、血中の酸化を抑えるため、血流の改善にも効果的です。
ほかにも、クエン酸には、マグネシウムやカルシウムなどの栄養素の吸収を促したり、酸味によって唾液や胃液の分泌を活発にして食欲を増進させたりする効果も期待できます。
クエン酸が更年期の女性に欠かせない理由
前述の通り、クエン酸は、エネルギーの代謝促進や抗酸化作用、栄養素の吸収効率アップなど、複数の効果で疲労の回復にアプローチします。
更年期には、女性ホルモンの急激な変化により慢性疲労などの不調を抱えがち。
クエン酸は、その慢性疲労を回復させるのに必要な成分といえるでしょう。
クエン酸の効果的な摂取方法
「日常生活や運動後の疲労感を軽減する」と表示されている機能性表示食品には、クエン酸を1,000~3,000mgほど含有しているものが多いので、同程度を摂取すれば疲労回復効果を実感しやすくなると考えられます。
クエン酸は体内に多くためておくことができないので、効率よく摂るには一度に大量に摂取するのではなく、複数回に分けたほうがいいでしょう。
以下では、クエン酸の摂り方をご紹介します。
1.食べ物からの摂取
クエン酸は、レモンやかぼす、梅干し、キウイ、いちごなどに多く含まれています。
クエン酸の含有量は、大きめのレモン1個に約4,000mg、梅干し1個に約1,000mgが目安です。
クエン酸とエネルギー代謝に関わるビタミンB1とをいっしょに摂ると、より効率的にエネルギーがつくられます。
ビタミンB1を多く含む肉類(豚肉・赤身)や魚類(うなぎ・さけ)、豆類(大豆)などと合わせて摂取しましょう。
2.液体や粉末から摂取
クエン酸は、ドリンクや粉末などの補助食品としても市販されています。
機能性関与成分としてクエン酸が配合されている「機能性表示食品」を選ぶといいでしょう。
粉末タイプのクエン酸は、粉をそのまま飲んだり、水に溶かしたり、オブラートに包んだりして摂取します。
自分に合う方法で、1日2~3回ほどに分けて摂取しましょう。
▶つづきの【後編】では、更年期の疲労回復におすすめの漢方薬についてご説明します。
<この記事を書いた人>
あんしん漢方 ライター円山 真由佳(えんやま まゆか)
医薬品登録販売者。ドラッグストアでの医薬品・化粧品販売を経て、市販薬の使い分け方を広めるべく執筆・情報発信を行う。美容薬学・アロマテラピーの資格を保持し、インナーケアや女性の不調ケアにも精通している。表面的な悩みの奥にある潜在的な悩みをくみとり、対症療法ではなく根本改善を目的としたアドバイスを得意とする。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行っている。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/
一般社団法人日本サプリメント協会理事長
後藤 典子(ごとう のりこ)
同志社大学文学部を卒業後、編集プロダクションを経て、医療・健康ジャーナリストに。Youtubeチャンネルで健康リテラシー向上のための情報を発信している。2023年よりSフードプロジェクトのリーダーとして、機能性表示食品ののぞましい発展を支援する活動をしている。
1 2
スポンサーリンク