「更年期の気持ちの落ち込み」言葉にならないモヤモヤ、憂鬱、不安感はなぜ湧き上がってくるの?改善策は?

更年期に突入してから、漠然とした不安を感じることが多くなった……。という声は、実は少なくありません。

 

更年期の女性は人生の中でもストレスが多いタイミングと言われ、さらにホルモンバランスの乱れもあわさってココロにも支障が出ることがあります。

 

この記事では、腸活プロデューサーの長瀬みなみが、更年期の不安の原因や症状、改善するときには腸内環境に注目するべき理由について解説していきます。

 

更年期になると不安を感じる

更年期を迎える女性は、体の不調だけでなく心にも不調を抱えてしまう人が多いと言われています。情緒不安定、イライラ、うつ、不眠などの症状に心当たりがある方もいらっしゃるかもしれません。これらの症状は軽度のものから、日常生活に支障があるような重度のものまで幅広く、人それぞれに症状やつらさが異なります。

 

更年期の症状を軽減するために「ホルモン補充療法」を行う場合もありますが、精神的な症状や自律神経系の症状には充分な効果を期待できないこともあります。重症度が高く生活に支障が出てしまう場合は、「更年期うつ」や「不安神経症(全般性不安障害)」などの診断がおりることもあります。抗うつ剤のような薬を使った薬物療法によって治療を行うのが一般的です。

 

更年期に起こる情緒不安定の具体的な症状

更年期世代が感じやすい情緒不安定の症状は具体的にどのようなものでしょうか。実は精神的なものだけでなく、痛みなどを伴う場合もあります。体の不調かな?と思うようなちょっとした痛みも、実は情緒不安定を引き金にしたものかもしれません。具体的な症状の1部をご紹介するので、セルフチェックをしてみてくださいね。

 

・毎日のように不安感に襲われる

・疲労感や倦怠感があり、疲れが取れない

・物事に集中して取り組むことができない

・今後の自分に漠然とした不安を感じる

・不安によって動悸を感じたり、息切れしたりする

・目の前のことに現実感を感じられない

・自分のことを外から観察しているような感覚がある

・寝つきが悪い

・寝てもすぐに目覚めてしまう

・めまいやふらつきがおこる

・吐き気がする

・胸の痛みがある……など

 

 

更年期になると不安を感じやすくなるのはなぜ?

更年期に差し掛かると誰もが大なり小なり不安を感じやすくなります。実は、それには更年期ならではの理由があることをご存知でしょうか。それには、大きく2つの理由があります。更年期よるホルモンバランスの乱れと、外部環境の変化です。それぞれについて詳しくご紹介します。

 

①ホルモンバランスの乱れ

更年期の女性は、だんだんと女性ホルモンのバランスが変化していきます。更年期に不安を感じるようになる原因のひとつが、「エストロゲン」と呼ばれるホルモンの分泌量が減少していくことです。

 

エストロゲンが減少すると、脳の視床下部や下垂体の機能にも影響を与えます。エストロゲンが減少するので、脳の視床下部からはエストロゲンを生成するように指令が出ますが、実際はエストロゲンを作る機能自体が低下しています。すると、脳からの指令と実際のエストロゲンの生成にアンバランスが起こってしまいます。結果、自律神経が乱れたり、精神神経症状が現れる原因になってしまうのです。

 

②外部環境の変化

更年期のホルモンバランスの乱れとは別に、更年期に差し掛かる50代前後の女性はライフスタイルの変化も激しいタイミングです。結婚や出産などのライフイベントと同じように、心理的・社会的なストレスを受けやすいと言われています。例えば、子育てが終了して自分の役割に変化が起こる、子供が独立することで夫婦間の問題が顕在化する、両親の介護が始まる、身近な人の死に直面する機会が増える、など、これまでの生活から変化を余儀なくされることが多い時期なのです。また、閉経を迎えたり、シミやシワなどの容姿の変化が起こったり、といった身体的な変化もストレスの要因になりえます。

 

前編記事では更年期にメンタルの揺らぎが起きる理由を解説しました。後編ではその解消に意外な体内の部分が関わっていることをご説明いただきます。

 

つづき>>>更年期の不安、憂鬱感から脱出したい。年末年始に腸内環境を整えるために必要なものとは

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