上司・部下と「うまくいっていない」あなたへ。【暮れの酉】〈4/1～4/7〉今週の占い【鳳凰数術】

理解できない正義を持つ人との付き合い方

そもそも、僕たちの正義って、完璧でしょうか。哲学者でもない限り、善と悪について考え抜いた結論を持っている人は少ないはずです。親や友だち、テレビやネットの世論から借りてきた正論をつぎはぎにしているのが、僕たち多くの凡人が持つ正義の正体です。

「セクハラは何を言うかじゃなくて、誰が言うかだ」という言葉に多くの人が同意するそうです。正義の観点でいうと、誰が言おうがセクハラ発言はいけないものとして裁かれるべきですが、多くの人がこの言葉に賛同するのは、正義という剣を感情に振り回させているからです。

正義の剣を振り回すと「私は正しいことをしている」という快感が手に入ります。不祥事を起こした人を見つけては叩くネット民の正体は、この快感の中毒者です。でも、覚えておかないといけないのは、僕たちが多かれ少なかれ、この快感によって動かされることがあるという事実です。

さらに悪いことには、正義で誰かを叩いて得た快感は自尊心を高めることはなく、むしろ傷つけることです。この行為によって自分を誇らしく思う感覚は得られないのです。正義の剣は、周りの人だけでなく自分も傷つけます。

話を戻しますと、誰かを「許せない」「信じられない」「あり得ない」という感情が湧き出したときには、立ち止まって「あの人の正義はなんだろう？」と考えることは、相手のためではなく自分のためでもあるのです。

例えば、あなたが「お客様に喜ばれること」を第一に考えていたとしても、上司の責任は「売上予算を達成すること」だったりします。お客さんのことなんてどうでもいいとは思っていなくても、ほかの事柄との比較において、あなたが思っているより優先順位を下げるという判断をしなくてはいけないかもしれません。

その立場になってみないとわからないことはたくさんあります。こんな話を聞いたことがあります。若いころは病院の待合室で泣いている子どもを泣き止ませないお母さんに腹が立ったことがあったけど、自分がその立場になると、何をしても泣き止まない我が子を抱いて途方に暮れているだけだったということに気づいたと。

理解できない正義を持つ人とはうまくやっていけないというのであれば、質問することをおすすめします。会社は感情で動いている場ではなく、理性で動くことを前提とした組織です。仕事上のことは言葉で説明できるはずですから、どうしてそんなふうに考えるのかがわからなければ、聞くことも円滑に業務を遂行するために必要です。

円滑な業務推進の一環です。

知ることは、理解することへの第一歩。自分が過ごしやすい環境にするために、踏み出してみてはいかがでしょうか。

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