
脂肪を燃やす【L‐カルニチン】 痩せたい人は知っておくべき、効果と摂取法。でも上限摂取量には要注意!
L‐カルニチンってなに?
Photo:O-DAN
L-カルニチンは遊離アミノ酸(アミノ酸の形をとらずに、血液中や細胞内に存在する物質)の一種で、細胞のミトコンドリアに脂肪酸を運搬する働きをもっています。
L‐カルニチンは、必須アミノ酸のリジンとメチオニンを材料として体内で合成されています。
ただし、体内合成量だけでは足りないため、外部からの摂取が大切です。
Lカルニチンの効果
Lカルニチンの摂取で期待できるのは、脂肪の燃焼を促す効果です。
前述のとおり、Lカルニチンは、脂質が体内で分解された物質である脂肪酸を、ミトコンドリアに運びます。
運ばれた脂肪酸は、主に心臓や筋肉を動かすエネルギーに変換されます。よって、L‐カルニチンが体内に十分に存在すると、脂肪からエネルギーへの変換効率がよくなり、脂肪が燃えやすくなるのです。
また、脂肪が効率よく燃えてエネルギーの供給が増えることで、疲労感やだるさの緩和や運動時のパフォーマンスの維持にも役立ちます。
L‐カルニチンの効果的な摂取方法
Photo:O-DAN
L‐カルニチンの効果的な摂取方法を3つご紹介します。
1. 食事から摂取する
L‐カルニチンは、肉類や魚介類に多く含まれています。とくに、牛肉の赤身は、L‐カルニチンの含有量が多いおすすめの食材です。
また、Lカルニチンの材料になるリジンやメチオニンを含む食材もあわせて摂りましょう。リジンは大豆製品や魚介類、メチオニンは赤身の魚や肉、乳製品に多く含まれています。
2. ビタミンや鉄を一緒に摂る
L‐カルニチンを体内で合成するには、リジンとメチオニン以外に、ビタミンC、ナイアシン、ビタミンB6、鉄が必要です。
上記の栄養素がひとつでも不足すると、L‐カルニチンの合成に支障がでます。肉だけでなく、野菜や果物などもバランスよく食べましょう。
3.サプリメントを飲む
食事からのLカルニチンの摂取が難しい場合、サプリメントを飲みましょう。L‐カルニチンのサプリメントを摂取する際は、自分の肉類の摂取量や運動量に合わせて調整が必要です。最初に選ぶなら、1粒あたりの含有量が少ない製品だと調整しやすいでしょう。
ただし、L‐カルニチンサプリメントの摂取量は、上限である1日1,000mgを超えないように注意しましょう。
過剰摂取した場合、吐き気や嘔吐、下痢、腹部のけいれん、生臭い体臭などの副作用を引き起こすことがあります。
サプリメントを飲むタイミングはとくに定められていませんが、筋トレや運動の前に飲むと脂肪の燃焼に効果的といわれています。
【前編】では痩せたい人たちに人気の「Lカルニチン」はどんなしくみで作用するのか、効果的な摂取ポイントと代表的な3つの方法についてご説明しました。
つづき▶【後編】では、Lカルニチンが不足しやすい方の特徴について、同様の効果が欲しい人が漢方薬で飲むなら何がいいのか?…についてお聞きします。__▶▶▶▶▶
<この記事を書いた人>
あんしん漢方 ライター 円山 真由佳(えんやま まゆか)
医薬品登録販売者。ドラッグストアでの医薬品・化粧品販売を経て、市販薬の使い分け方を広めるべく執筆・情報発信を行う。美容薬学・アロマテラピーの資格を保持し、インナーケアや女性の不調ケアにも精通している。表面的な悩みの奥にある潜在的な悩みをくみとり、対症療法ではなく根本改善を目的としたアドバイスを得意とする。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行っている。
一般社団法人日本サプリメント協会理事長
あんしん漢方監修者 後藤 典子(ごとう のりこ)
同志社大学文学部を卒業後、編集プロダクションを経て、医療・健康ジャーナリストに。Youtubeチャンネルで健康リテラシー向上のための情報を発信している。2023年よりSフードプロジェクトのリーダーとして、機能性表示食品ののぞましい発展を支援する活動をしている。
●Sフードプロジェクト:https://s-food.net/
1 2
スポンサーリンク
【注目の記事】
- 夏の通勤に万能なネイビーパンツ。選ぶポイントは、着心地・ラクラクお手入れ・体形カバー!【40代の毎日コーデ】
- 「予約がとれないブランディングスタイリスト」が50代女性に向けて提言する「自分をもっと好きになる方法」って?
- 女性の毛髪への新アプローチ「S-DSC毛髪再生医療」とは?「毛の成長を促す起点となる細胞の一つを移植する」治療への期待を専門医に聞きました
- 形がきれい!合わせて着るだけで上品見えする【ユニクロ】の黒セットアップ【40代の毎日コーデ】
- 【立ったまま1分!骨盤矯正】体のねじれを整えて、垂れ下がったお尻もぷりっと丸く引き上がった【鬼軍曹ゆか様ダイエット】
- 熱中症「頭が痛くなった」はもう危険スレスレ!昨年の倍搬送されている2025年、「この梅雨明けまえがいちばん危ない」これだけの理由【専門家が解説】
- 48歳独身女性、立ち上がろうとした瞬間「あれ??」。このめまい、もしかして「更年期」なのかな?【マンガ100人の更年期R】
- 「まさか、私が乳がんに?」53歳でがん告知。抗がん剤で動けないつらい日々に、私を支えてくれたものとは
- 大人気【ユニクロ】ワイドスウェットパンツ。オシャレな人が購入しているカラーとは【40代の毎日コーデ】
- 「意地でもシミを増やさない」紫外線対策4つのポイント。「日傘だけでは不十分!?」50代美白のカリスマ美容家さきめぐ先生に聞いた
- 技アリ白Tでさりげなくお腹をカムフラージュ。Tシャツインの着こなしに抵抗がある人、必見です【40代の毎日コーデ】
- 【熱中症搬送数激増中】実は6月下旬からの「高湿度」が最も危険!「さぼると熱中症リスク激増」の意外すぎる習慣とは?
- 「私の老化度、本当に54歳ぶんなのかな?」更年期以降は全員が気にしたい「自分の生物学的年齢」を計ってみたら衝撃的すぎる結果に
- 「体温が1℃下がると太りやすくなる」問題が、更年期世代の女性にとって特に深刻なのはなぜか?「お風呂に入る前たった1分でできるヤセ習慣」とは?【石原新菜先生が解説】
- 超激務ヘアメイク藤原美智子さんが「42歳で思い切って変えたこと」その顛末は?「顔も体も片側だけ引き攣った状態になるまで」働いて
- 「更年期のあと」ってどうなりそうですか?54歳コンビが語る「ここまでは冗談みたいにしんどかったけれど」の話
- 43歳、新しい職場で心が折れた。でも、25年ぶりにピアノを弾いたら胸が熱くなって──そこから私の転機が始まった
- 更年期後に「消える症状」と「そのまま残る症状」って?7万人のデータが教えてくれる「更年期の真実と、これからの人生」
- 更年期、どうやって乗り越える?運動、食事、サプリ、そして注目成分「ゲニステイン」まで、更年期の専門医が教えます
- 今の生活が「しんどい」なら「命の前借り」をしている証拠。知らずに「疲れを溜めてしまう」生活習慣とは【医師監修】
- 【徹底検証Hip Fit】はいて1日23分、ながらで使える手軽なヒップトレーニング!SIXPADの女性向けショーツタイプEMSで「ヒップから健康」は叶う?
- 「1年で約6倍」老化スピードが速い人と遅い人、その違いは?美人女医が伝えたい老化を早める3つの原因【医師監修】