屋外で立ったまま求め合う…。イケメン上司との不倫に溺れた女性行員の末路は (後編)
翌日、晴れやかな気持ちで出社すると、事務職の女性が話しかけてきました。「ねえヒナタ次長って知ってる?前、一緒だったって言ってたよね」と。とタイミングの良さに驚いていると、彼女は続けました。「あたし前の店が一緒だったんだけどね、奥さんが浮気魔なのよ。ついにニューヨーク支店の行員たちにも手を出して、大問題になってるんだって」と。
アカネさんは言葉を失いました。そんなことは一言も聞いていなかったからです。「仕事はうまくいっているけど、ご家族はそうでもないのね。アメリカに留学した娘は1人がうつ病になって、もう1人は音信不通みたい。人生って平等なのかしらねぇ」と、彼女は続けます。
アカネさんは彼の言葉を思い出しました。『仕事と家庭、合わせて100点でいいんじゃない』のと。彼の場合は仕事が100点、家庭が0点だったのでしょうか。
「彼には手短にお礼メールを送って、それだけ。もう会っていません。でも彼のおかげで、大事なことに気づけました。欲張りすぎてもいけないんだなって。人生そこそこで良いかなって思いました」
そう語るアカネさんの目は晴れやかで、木々のような爽やかさと、水面のようなきらめきが感じられました。
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<文/綾部まと>
この記事は
作家・ライター
綾部まと
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