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アクティブ運用の投資信託は実体経済が支えている
投資信託には前述したインデックスファンドと、もう一つ、アクティブ運用ファンドという種類があります。
アクティブ運用ファンドというのは、ファンドマネジャーという運用の専門家が、どの企業の株式を買うのか、または売るのかといった判断をして投資信託の運用を行っています。そのために、さまざまな企業を取材するなど、よく研究・分析して、投資する
会社を決めていきます。インデックスファンドのように、コンピュータで決めるのではなく、すべて人間が判断するのです。
アクティブ運用ファンドにも、いろんな種類がありますが、本格的な長期投資を目指すファンドなら、私たちの実体経済を支える素晴らしい企業の株式を厳選してポートフォリオ(金融商品の組み合わせ)に入れています。そういった企業はしっかりした経営基盤を持っているし、インフレが来ても、金利が高くなってもつぶれませんし、社会の変化に対応していく体力があります。
もし急激な株価暴落という状況になったら、おそらく一時期は一緒になって株価が落ちるかもしれません。しかし市場の混乱が一段落したら、またすぐに上昇してきます。
というのも、実体経済というのは金融マーケットが暴落しようと、ビクともしない力を持っているからです。私たちはどんなことがあっても、食事をとらなければ死んでしまいますし、できれば毎日お風呂にも入りたいと思います。お風呂に入ればせっけんとシャンプーは必要でしょう。洋服や靴も欠かせません。移動のために電車や車も必要ですし、体調が悪くなれば薬を飲み、病院にも行く。そういったものがすべて実体経済です。人の暮らしになくてはならない存在なのです。
仮に株価が大暴落しても、こういった実体経済はビクともしないし、実体経済を支える企業はつぶれるどころか、一日も休むことなく活動を続けています。ですから、一時期は下がった株価も、そういった企業であればすぐに上昇してきます。
つまり人々の生活を支える企業の株式を集めたアクティブ運用ファンドなら、一時期、ドンと下がった基準価額も、すぐに復活してくるのです。
投資信託の運用会社をチェックしよう
では、本格的な長期投資を目指すアクティブ運用ファンドには、どんなものがあって、自分はどれを選べばいいのか。これが次の課題です。投資信託は運用会社が設定し、運用します。ですから投資信託を選ぶとき、運用会社をしっかりと確認する必要があります。特に、長期投資の場合は10年、20年という長い時間をかけて資産をつくっていきますから、信頼できる会社でなければなりません。
ここで注意したいのは、販売会社と運用会社の違いです。大手証券会社や銀行などは、投資信託の販売会社であって、運用会社ではありません。ですから「どの金融機関から投資信託を買うのか」ということより、「この投資信託はどの運用会社が設定し、運用しているのか」ということが重要です。
日本の運用会社のほとんどが、証券会社や銀行の子会社です。こういう運用会社は、銀行や証券会社の注文に沿って、投資信託を設定します。「今はロボットが流行っているから、ロボット関連の企業の株式を組み合わせてファンドを設定してください」などと注文され、比較的短期間で、パッと新しい投資信託をつくり上げるのです。運用会社独自の視点や、運用の哲学のようなものはないといってもよいでしょう。
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