「住んではいけない」危険な土地の特徴って?「異常気象」で被害が出るのはズバリこんな場所【池上彰の未来予測・前編】

2024.07.22 WORK

「スーパー台風」が毎年のように日本を襲う

梅雨を感じる間もなく猛暑に悩まされている昨今、夏の異常気象として台風への不安も今から尽きません。

 

「2023年7月、国連のアントニオ・グテーレス事務総長が『地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰の時代が到来した』と発言したことが、世界的に話題となりました。

 

さらに気候変動によって、中心気圧の低い強い台風、いわゆる『スーパー台風』が日本に接近する頻度も増加するとみられています。これまでは大型台風といえども、日本の近海にくると急激に勢力が弱まり、上陸するときにはかなり弱くなっているケースが大半でした。

 

ところが今後は、日本周辺の海水温が気候変動によって非常に高くなることで海からの水蒸気の供給が続き、台風が日本まで北上しても勢力が衰えなくなります。つまりこれからは、『スーパー台風』と呼ばれるような大きな被害を与える台風が毎年のように襲来してくると考えられるのです」

 

毎年のように更新される「戦後最大級の台風」。それだけでなく、大雨や短時間強雨の被害も今後増えていくことが予想されている。

 

「日本における気候変動の影響として、大雨や短時間強雨の発生頻度の増加が挙げられます。それに伴って、土砂災害の発生件数も増加傾向にあります。
最近は、『線状降水帯』という言葉を耳にする機会が増えました。線状降水帯とは、次から次へと発生する積乱雲が線のようにつながることによって、数時間にわたって同じ場所に雨が降り続くというものです。
線状降水帯の発生メカニズムにはまだ解明されていない部分もありますが、気候変動が大いに影響していると考えられています」

 

かといって、雨だけを警戒していればいいわけではないのが、地球沸騰という異常気象の恐ろしさだ。

 

「一方で地域によっては、気候変動に伴い雨の降らない日数の増加や積雪量の減少が起き、渇水のリスクも高まっています。渇水リスクと大雨災害のリスクという、相反するように感じるリスクが同時に高まるのが、地球沸騰という気候変動の怖さです」

 

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