「突然ハゲたらどうする?」…大好きだった帽子が「かぶらなければいけない」ものになった。「視線が怖い」医療用帽子〈体験談〉【専門医Q&A】

医療用帽子(ケア帽子)との出会い

「医療用帽子(ケア帽子)」は、とくに定義があるものではありません。抗がん剤治療で脱毛した方や脱毛症患者向けのもので、頭皮を保護する、頭皮にやさしい素材でできた帽子をさします。

 

夏は紫外線、冬は寒さから、就寝時には枕のこすれから頭皮を守ってくれます。脱毛した髪が散らばるのを防ぐ役割もあります。そして、帽子をかぶることで、脱毛による外見(アピアランス)の変化を隠すことで、精神的負荷をやわらげる効果もあります。

 

ネットで「医療用帽子」を検索すると多少のショップはでてきますが、種類はあまりにも選択肢が少なく、ほとんどがワッチキャップ。あってもキャスケット。

 

医療用帽子はおもに全頭脱毛の方向けなので、髪の毛があるように見えるデザインなのです。帽子は大好きですが、ワッチキャップは苦手。でも、仕方ない。頭皮にやさしい素材の医療用帽子で、少しでもおしゃれ見えするものを探して購入しました。シームレスやシルク素材、通気性がいい、UV加工などやさしい帽子で快適です。なにより吸汗してくれることが助かりました。

右の黒レースは葬儀用に急遽購入。花チュール付きはお出かけ用。左のシルク無地はおうち用。

 

【東京医科大学病院皮膚科 入澤亮吉先生Q&A】

Q:冬は寒さ対策として、夏は紫外線対策として、脱毛中は帽子をかぶったほうがいいとは思いますが、帽子による蒸れや擦れは脱毛には影響はありませんか? 

 

A:蒸れや擦れは脱毛にはまったく問題ないと思いますね。紫外線は頭皮にもよろしくないので、帽子をかぶることはすすめています。外傷防御にもなります。エビデンスレベルは低いものの、円形脱毛症患者のQOLを改善させる効果があるといえます。

 

 

 

▶▶続き▶▶マナー警察のみなさん、「アピアランスケア」のための帽子着用も「マナー違反」だと思いますか?【体験談】

 

 

Q&A監修:東京医科大学病院皮膚科、ワタナベ皮膚科 入澤亮吉先生

日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、日本性感染症学会認定医。日本皮膚科学会東京支部代議員、日本皮膚悪性腫瘍学会評議員、日本褥瘡学会評議員。1988年東京医科大学卒業。同大学病院皮膚科病棟医長を経て、2021年より東京医科大学病院皮膚科 講師。特定非営利活動法人 円形脱毛症の患者会 監事

 

※日本皮膚科学会「日本皮膚科学会円形脱毛症診療ガイドライン 2024 年版」に基づいた診療
※病院によって、治療法が異なることもあります

 

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