「自己肯定感上げるトレーニングさんざんしたけどダメでした」な人が見落としている「唯一の敗因」とは
近ごろよく聞く「自己肯定感」、あなたは高いほうですか? 低いほうですか?
□ あまり自信を持てない。すぐ不安になる
□ 他人のことが気になって、つい誰かと比べがち
□ 頼まれると断りづらい
複数あてはまる”自己肯定感低め”な人に、ぜひおすすめしたい本があるんです。自己肯定感を上げるためのヒントになる考え方が見つかるかもしれませんよ!
YouTube チャンネル登録者25万人超えの大人気心理カウンセラー・るろうにさんの最新刊『もう誰だれかのためにガマンしなくていい』から抜粋・一部編集してお届けします。
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自己肯定感の低さをカバーするため、他人の期待に応えようとしがち
自分で自分を肯定できず自信が持てないなんてすごくつらいこと。だから僕たちは自分を肯定できるように頑張ろうとします。その時によくあるのが、他人の期待に応えようとすることです。
たとえば、会社で仕事をしていて自分なりには頑張っているけど、いまいち業績がパッとしない人がいるとします。この時、「仕事ができないから、自分には価値がない」と条件つきで自分を評価していると、自己肯定感は下がってしまいます。
こうなると周りの目が気になってすごく不安ですよね。だから「どうにかして会社に貢献しなきゃ!」と思って、周りのみんながやりたくないこと(たとえば、ゴミ捨てや給湯室の掃除など)を一人で引き受けようとします。
こうすると、最初のうちはみんなから「ありがとう!」とか「助かったよ!」と言われたりするので、「みんなの役に立っている感」が持てるようになります。この「みんなの役に立っている感」は「自己有用感」と呼ばれるものです。
だから会社にも貢献できて、みんなの仲間にもなれているような気がして、自信が持てるようになるってわけです。これはつまり、自己肯定感の低さを自己有用感でカバーしているということなんですね。
どうして他人をがっかりさせることに罪悪感を持ってしまうのか?
ところが、条件付きの自己評価はとてもブレやすいという問題点があります。というのも「みんなの役に立っているから、自分を肯定できる」は、裏を返すと「みんなの役に立てなければ、自分を肯定できない」ということでもありますよね。
そして、ここからが厄介なところ。どんなに自分が嫌な役割を引き受けて他人の役に立っていても、他人はだんだんとそれに慣れて感謝の気持ちが薄れてきてしまうものです。そして、あまり良い言い方ではないですが、こちらに舐めた態度を取る人が出てきます。たとえば、こちらへの期待がエスカレートしてきて、給湯室だけでなく「トイレの掃除もやってよ」って言われるようになったりします。
この時、トイレ掃除まではさすがにやりたくないと思っても、「みんなの役に立てなければ、自分を肯定できない……」という考えがどうしても頭に浮かんでしまいます。だから、周りの期待に応えられないと「周りをがっかりさせちゃうかも……」と怖くなってしまう。
がっかりさせることに罪悪感を覚えるので、トイレ掃除が嫌でも断れず一人でやることになってしまうんです。もしかすると、「私も似たようなことしてたな……」って思った人もいるかもしれませんね。
他人をがっかりさせたって、自分の価値は変わらない
でも、自分が他人からどう評価されようと、自分が価値ある人間だという事実は1ミリだって変わりません。決してどんな人も、他人から舐められた態度を取られていいわけじゃない。だから、他人から期待されたことに全て応えなくてもいいんです。
あなたは優しい人だから、どうしても「周りの期待に応えないと申し訳ないなぁ……」って罪悪感を覚えてしまうかもしれません。でも、どうしても嫌なことなら断っていいし、あなたには自分の人生を大切にする権利があるんです。
なので、これからは他人をがっかりさせることにも慣れていってほしいんです。断る時に「期待に添えなくてごめんね」と一言だけ添えて、気遣いをしておくだけでも十分です。もし良識のある人なら、こちらのことを配慮してすんなりと引いてくれるはずです。
でも一方で、中には「なんでやってくれないの!?」と不機嫌になる人もいるかもしれません。でも、それはあなたのことを大切にしてくれない、ただ都合のいい相手を探しているだけの人です。だったらなおさら、そういう人にはがっかりしてもらったほうがいいんです。
自分を大切にする行動を取れば取るほど「自分にはそれだけ価値がある」という考えが自分に染み込んでいきます。そうすると「他人の目を恐れない、したたかさ」が強くなって、あなたらしさを十分に発揮できるようになっていくと思いますよ。
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