「髪が抜ける」ことを体験してはじめて気が付いた。「みんな何か、それぞれ大きなものを抱えている」
髪がない=不幸? どうやって生きていけばいいの
私は多発型円形脱毛症で半年で髪の3分の2が抜けました。髪がごそっと抜けてしまうことがやっぱり怖かった。自分が壊れていく。「このままで、どうやって生きていけばいいのか」と戸惑いを覚えました。でも約10年経った今思うのは、ヘアロスになってものすごく不幸になったか、日常生活で不便だったかというと、そうでもないんですよ。
「髪の毛がないことに対する偏見」が怖い、不安ですよね。漠然とした不安って、「暗い夜道で柳の木を見たらお化けに見えるけど、 昼間に見たら柳だよね」みたいなものかなって思うんです。でも「ヘアロスでも幸せになる」ことは、私はできると思います。
髪の毛がないこと=不幸じゃない。実はいちばん大事なのは、自分の心の持ち方。もっと社会を信頼していいんじゃないかと思います。決して不幸ではなくて、症状を持ったまま、自分らしく、笑顔で暮らす。ヘアロス当事者の私たちが思うよりも周りはずっとずっとやさしくって、「自分ってかわいそうな人」になっちゃいけないなと私は思います。
人って「一度に2つのことは悩めない」と私は思っているんですね。悩める量って決まってると。髪の毛がないことに悩むより、前に進むような、違うことを悩んだ方がいいなと私は思ったんです。当時、英語の勉強をしていたので、悩むぐらいだったら英単語の1つでも入れた方がいい。自分のするべきことに集中する。私は他のことに悩んだ方がいいみたい。
▶「こんなの私じゃない」…外見の変化による「生きづらさ」とがん患者の〈アピアランスケア〉
>>ヘアロスを受け入れらたら世界が変わる
この記事は
オトナサローネ編集部
木村美穂
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