「ラーメン屋を開業する。お前も会社をやめて手伝え!」多額の借金がのしかかかる生活。DV気質の夫からお客の前で怒鳴られ続け、心身ともに限界を迎えた私は
安定した会社員だったのに。夫から突然の「仕事辞めます」宣言
Tさんの夫は、長年安定した会社員生活を送っていましたが、ある日突然、「仕事を辞めてラーメン屋をやりたい」と言い出したそうです。「ずっと夢だったんだ。今がチャンスなんだ」そう自信満々に言っていましたが、Tさんとしては経済的なリスクはもちろん、40歳をとうに超えた夫が一からラーメン屋の修行を始めるというのは現実的に考えて不安しかありませんでした。
「夫の中では既に決断が固まっていました。相談ではなく、一方的な宣言だったのです」
翌月末には会社を退職する予定が進められていました。夫はTさんの意見なんて元々一切聞き入れない人です。どうやって子供二人を食べさせていけばいいのか、頭が真っ白になったといいます。幸い、Tさんは正社員で働いていたので(最低限の収入は確保できる…)と頭の中で計算するのがやっとでした。
しかしなんと夫は「家業をやるなら家族総出が当たり前だろ」と言い出したそうです。Tさんは経済的なこともあり「絶対に今の会社を辞めたくない!」と夫に言ったそうですが、夫は頑として聞き入れませんでした。頭の中には夫婦二人で経営するラーメン屋が描かれているのです。夫は仕事を辞めるよう強く求め、「俺を支えるのが妻としての役目だろ」とTさんを支配しようとしていました。
「お前の接客はなってない!」
「なんでこんなに気が利かないんだよ!」
店内でお客さんがいる前でも、夫はTさんを怒鳴りつけることをためらいませんでした。そればかりか客の前ではニコニコと笑顔を見せ、「すいませんね、ウチのは気が利かないもんで。」とことあるごとにTさんを笑いのネタにしていました。
Tさんもニコニコしながら「ごめんなさい」と対応するので、お客さんも私たちの会話で笑っていました。
「それがどれほど私を傷つけているか、誰も気づいていませんでした。夫の笑顔の裏にある冷酷さや、私が背負わされている重圧を知る人は、誰もいなかったのです」
モラハラを行う人がこのような行動を取る心理について考えると、以下のような特徴や背景が挙げられます。
1. 自己肯定感の低さを隠すための優越感の演出
モラハラを行う人は、自分の内面にある不安や劣等感を隠すために、他人を貶めて優越感を得ようとします。お客さんの前で妻を怒鳴ったり、笑いのネタにする行動は、「自分はこの場の主導権を握っている」と信じたいからです。自分の正しさや力を周囲に示すことで、内面的な不安を抑え込もうとする心理が働いています。
2. 他人の評価に過剰に依存
モラハラ夫は、お客さんの笑顔や反応を通じて、自分の価値を確認しようとしている可能性があります。「妻を貶める自分を笑ってくれる=自分が受け入れられている」という歪んだ認識が、妻を犠牲にしてでも場の雰囲気を盛り上げようとします。
3. 責任転嫁とストレスの発散
夫は実は店が繁盛していないと感じているので、その責任を妻に押し付けることで、自分のストレスを軽減しようとします。「店がうまくいかないのは自分のせいではなく、妻が気が利かないからだ」と周囲に思わせることで、自分を正当化する心理が働いています。
4. 支配欲とコントロール欲求
モラハラの特徴の一つは、相手を支配し、コントロールすることへの執着です。お客さんの前で怒鳴ることで、自分が優位に立とうとしています。また、妻がその場で自分の非を認めることで、支配欲を満たしているのです。
Tさんは、夫との約束通り、土日祝日や仕事終わりの時間を使って夫の店に通いました。夫のラーメン屋が思うように集客できず、赤字が膨らむ中で、Tさんの収入が家計を支える大きな柱となっていました。平日は仕事、休日は店での手伝い。Tさんは疲労し、心身ともに限界に近づいていました。それでも「夫婦だから助け合うべき」「私が耐えれば家庭は回る」という思いがあり、なんとか踏ん張っていました。
しかし、夫はそんなTさんの苦労や献身に気づいている様子はありませんでした。むしろ、店の状況が悪くなるたびにそれら全てを「(Tさんの)手伝いが足りない」、「態度が悪い」などとTさんの責任にしたそうです。家でもTさんが家事をこなし、夫の身の回りの世話をしていました。店でも家でも、Tさんは夫の負担を減らすために動いていましたが、それでも夫の態度は変わらず、感謝の言葉を聞くことはほとんどありませんでした。
「夫のラーメン屋を支えるどころか、私は疲労で自分の生活すら支えきれなくなってきました。このままでは、自分自身が壊れてしまう、その恐怖が日増しに大きくなっていったのです」
本編は、モラハラ気質の夫が相談もなしに会社をやめ、ラーメン屋を開業し、Tさんが追い込まれる様子と、モラハラ夫の心理についてでした。その後の顛末については▶▶ある日、夫の重大な裏切りが発覚するも……「うまくいかないのは、全部お前が悪い!」モラハラ夫の理不尽な怒りにさらされ続けた妻が「ついに決めたこと」とは
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