「論破好き」はモラハラの典型例?夫に論破され続け、心が壊れていった私は(後編)
モラハラで心の健康が損なわれていく理由
Aさんは何をするにも「また夫に怒られるんじゃないか」「またダメだと言われるんじゃないか」という不安が常に頭の中をよぎるようになりました。夜も眠れなくなり、いつも睡眠不足の状態でした。小さなことにも必要以上に気を遣い、笑うことも忘れ、生きている意味もわからなくなっていました。
「私はストレスのため体調がとても悪くなりましたが、その言い訳も夫には通じないのです。夫は『健康管理ができないお前が悪い』と責め立てるだけなのです。多分あの頃の私は、周りの人から生きる気力もない幽霊のように写っていたと思います。」
Aさんのようになってしまう、モラハラが心を蝕む5つの理由をお伝えします。
1. 否定され続けると「自分が悪い」と思い込んでしまう
モラハラ夫は、何かにつけて相手の行動や考えを否定します。これが繰り返されると、相手は「自分が間違っている」「自分には価値がない」と感じてしまいます。この状態を心理学では「学習性無力感」といいます。何をしてもダメだと思い込むようになり、自分を責め続けてしまうのです。
2. いつも「怒られるかも」とビクビクしてしまう
モラハラの環境では、「次にまた何かを言われるかも」と常に警戒するようになります。このような慢性的なストレス状態が続くと、夜眠れなくなったり、食欲が落ちたりと、体にまで影響を及ぼします。心が休まる時間がなく、少しずつ疲労が溜まっていくのです。
3. 「話す相手がいない」という孤独感
モラハラ夫は、妻が他の人に助けを求めることを嫌がり、孤立させようとする傾向があります。妻は「一人でなんとかしなくては」と思い込み、誰にも頼れずに追い詰められてしまいます。
4. 自分の気持ちを押し殺すことで感情が麻痺する
「楽しい」や「悲しい」といった感情もモラハラ夫との生活では、表に出せない状況が続きます。その結果、自分の感情を押し殺すようになり、喜びや楽しさを感じられなくなってしまいます。
5. ストレスが体調不良を引き起こす
長期間のストレスは、心だけでなく体にも影響を与えます。不眠や頭痛、胃痛、免疫力の低下など、さまざまな身体症状が現れることがあります。そして、それをパートナーに相談しても「お前が悪い」と責められるだけだと、さらに追い詰められてしまうのです。
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