
「蔑ろにされがちだけど実は…」昭和の名画で描かれた「婚活での異様なまでの粘り」が物語る、条件よりも実は大事なことって?
アンヌ遙香です。婚活に対して感じていたモヤモヤの正体。映画「細雪」を観て気づかされた本当に大切なことについて語る連載の【後編】です。
◀この記事の【前編】を読む◀◀◀こちらから◀◀◀
「粘り」は婚活においてバカにできない!?
確かに、自分の「運命の相手」と巡り会うまで、雪子はおとなしい顔をしながらも、首を決して縦に振らず、ずっと粘りに粘っていたのです。この流れ、舞台は戦前ではありますが、令和の現在に置き換えても当てはまることが。
それは、条件面ももちろん大切だけれど、シンプルに自分の中の「好き」や「尊敬できそう」という気持ちを蔑ろにしてはならない、ということ。
雪子が結婚相手である東谷さんにお茶室で顔を合わせた瞬間、彼女はこれまで見せたことがないような瞳の輝きを見せ、表情がパッと明るくなります。つまり、彼女は恋に落ちたわけです。もちろん恋愛と結婚と言うのは別物であるという考え方もありますが…。
しかし、心の奥底から沸き起こる純粋なパッション、「この人素敵!」「この人のことが好き!」というまっすぐな気持ちと言うのは、実は結婚生活を維持するにあたって、なかなか重要な要素になっていくのではないかと思うのです。
そもそも、なぜ結婚したいのか? 映画「細雪」の中では、結婚が当時の女性にとって生きていくために絶対必要なものであった「生活」の一部であることは前提としてありますが、三女の雪子だけは自分の中の情熱、パッションを決して蔑ろにしませんでした。
本当にこの人が好きか、一緒にいたいかどうかという気持ちを最優先させたことで、見事婚活は大成功という流れに収まったと私は捉えます。
「 好き」という純粋な気持ちは結局何よりも大切
最近思うんです。仕事でも趣味でも、やはりパッションが大事だなあと。溢れ出る情熱があるからこそ、ときには食べることも忘れて没頭することもあり、それだけ頑張れるからこそ良い循環が生まれて、また新たな仕事に結びついたりする…。
愛情というものは、「恋」という観点からすると時間とともに薄れていくかもしれませんが、それはそもそも変質していくものなのかもしれません。恋が愛に変わり、尊敬に変わり……という、またこれも良い循環。人の心を明るくする「プラスの感情」はバカにすることはできないと私は考えます。
皆さん、婚活するにあたって(婚活じゃなくても大丈夫です)、誰かパートナーが欲しいと思うとして…この人は〇〇の仕事についているから、この人はいくら稼いでいるからと言う「スペックとしての条件」を指標にするのはもちろん良いですが、「純粋にこの人とずっと一緒にいたい=結婚したい」という、その燃えるような気持ちこそ、実は一番大事なのではないでしょうか。
たとえその気持ちが薄れることがあったとしても、根幹の「人として尊敬できる」という要素がとても大事だったりしませんか。幸せにしてほしい、と相手に求めるのはちょっと図々しいと思いますし、一方で自分が幸せにしてみせる!と思うのも、それはそれでそんな気負わなくても、と思います。
でも純粋に、その相手と一緒にいると幸せな気持ちになれるというシンプルな気持ちの発露というのが実は生きていく上でとても大きなエネルギーになるということを、アラフォーにして私は実感しています。
もうすぐ春。素敵な恋ができますように。
Profile
元TBSアナウンサー(小林悠名義)1985年、北海道生まれ。お茶の水女子大学大学院ジェンダー日本美術史修士。2010年、TBSに入社。情報番組『朝ズバッ!』、『報道特集』、『たまむすび』等担当。2016年退社後、現在は故郷札幌を拠点に、MC、TVコメンテーター、タレントとして活動中。文筆業にも力を入れている。ポッドキャスト/YouTube『アンヌ遙香の喫茶ナタリー』を配信中。仏像と犬を愛す。インスタグラム:@aromatherapyanne
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