40代の平均貯金残高は?「お金は貯まらず体重ばかり増える人」のダメ習慣

 

40代でも貯蓄0円は珍しくない

40代の貯蓄残高は、平均588万円。(金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」2016年度版、2人以上世帯より)

しかしその一方、まったく貯蓄のない人が35%もいることはあまり知られていません。貯蓄にも格差が広がっているようです。

 

さて、家計相談に来たJ子さんも貯蓄ゼロでした。J子さんは都内在住の43歳。賃貸マンションに一人暮らし、病院の医療事務をしています。月収は手取りで40万円。決して少なくないはずなのに、月末にはいつもお金が足りなくなってしまいます。

しかも、最近は太りやすくなってきたことも悩みのタネでした。

貯蓄もダイエットも、つまるところは「生活習慣」。J子さんには、まず相談前日のできごとを振り返ってもらいました。その内容が以下の表です。オレンジ色は飲食をした行動です。

(表をクリックすると拡大)

思い出すままに話してもらうと、いろいろなことが見えてきました。

この1日だけでも、無駄な出費が多いことがわかります。タクシー代とレンタルビデオの延滞料は本当にもったいない。

その他にも見直したいところは多々ありそうです。

 

J子さんには1週間だけ、このような家計日記をつけてもらいました。お金の収支を見直す時には、あまりハードルが高いとかえって実行できなくなってしまいます。家計日記は、収支の問題点を見つけるためにつけるものなので、完璧でなくてよいのです。そして、今回はお金を払った時だけではなく、食べたものも書き出しました。

 

書き出せば「原因」がこんな風に見えてくる

お金の貯まらないダメ習慣は、ひとつではありません。

○甘いものを食べ過ぎる

朝のフルーツヨーグルトから夜の杏仁豆腐、缶チューハイまで、一日を通して甘い食べ物が多いですね。安くてもお金はかかりますし、カロリーも高いです。甘いものは1日1回など、ルールを決めておきましょう。疲れると甘いものが欲しくなります。食べ過ぎかなと思ったら、生活全般を見直すことも必要です。

 

○コンビニに毎日行く

なんとなくコンビニに行くと、つい買物をし過ぎてしまいがちです。J子さんに聞くと、コンビニで買った雑誌はたいして読んでいなかったり、お菓子を買い過ぎて結局食べ切れなかったり。買物は目的のものだけ買うようにします。朝食用には、食パンやプレーンヨーグルトを1週間分買っておくことで、コンビニに毎日行かないように。

 

○スケジュール管理ができていない

レンタルDVDの延滞料だけでなく、ATMの時間外手数料など、前もって予定をしておけば払わなくていいお金があります。どうしてもウッカリしてしまうようなら、DVDは動画配信サービスを利用する、銀行はATM手数料無料のネット銀行にするなどの工夫が必要です。

 

○持ち物が整理できていない

クローゼットに洋服はあるのに着る服がないと思うのは、整理できていないことが原因のこともあります。着まわしがきくものを中心に整理しておきましょう。身の回りの整理整頓は、節約とも無関係ではありません。整理ができていない→見つからない→無いと勘違いして買う、という無駄遣いのスパイラルはあらゆるところで発生します。冷蔵庫の食材、化粧品、文房具などなど。

 

ただし、節約は大切ですが、あまりストイックになると毎日の楽しみが減ってしまいます。疲れたらタクシーや外食もたまにはいいですし、DVDで映画を見るのも素敵な時間の過ごし方です。

手取り40万の人なら毎月5~8万貯金も可能

J子さんの手取り収入は月40万円。一人暮らしでも節約すれば一年で100万円貯めることも可能です。

それなのに、毎日の仕事で疲れてしまい、行き当たりばったりのくらしを続けていては、お金は貯まりません。貯蓄がないと、何か突発的なことがあった時に困りますね。

J子さんの場合、支出を見直せば月に5~8万円は貯蓄ができそうです。先ほどの表でも、1日に7100円の支出がありましたが、本当に必要なのはランチの1200円だけではないでしょうか。その差はなんと5900円です。これがほぼ毎日のことであれば、月8万円の支出減も充分可能。そこで、まずは月収の3ヵ月分程度、100万円を目標に貯めていくことにしました。

 

最近、家計を立て直すべくフィナンシャルプランナー(FP)に相談する人が増えてきています。貯蓄できない相談を、お金を払ってまでするのは不思議な気もしますが、それだけ本気だということです。J子さんは全部で3回の相談を利用して、今ではしっかり自己管理できているようです。

節約生活がなかなか続かない、と思う人にはぜひ利用していただきたいですね。

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(FPCafe登録パートナー   タケイ啓子

 

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