「こちら100円になります」はどうすれば撲滅できるの?

2018.02.12 WORK

① 草木の実が出来る。「実がなる」
②の1 他の物に変化する。「戦火で灰になる」「氷がとけて水になる」
②の2 他の状態に移り変わる。「可愛らしくなる」「顔が青くなる」「風邪から肺炎になる」
③ その時刻や時期に達する。「もうそろそろ五時になる」「春になる」「卒業して10年になる」
④ ある場所である高さに達する。「高度1000メートルになる」
⑤ 人がある身分、地位、状態「もうすぐコーヒーになるのね。では今は何なのかしら?」になる。「首相になる」「保護者となる」「担当となる」
⑥ 将棋で、駒が敵陣に入ってその働きが変わる。「歩がなる」
現代国語例解辞典より

 

さきほどの「もうすぐコーヒーになるのね。では今は何なのかしら?」と違い、どれも正しいです。つまり変化を伴わなくても「なります」は使えるのです。

では「コーヒーになります」の「なります」はいったい何なのでしょう?

 

この「なります」は、「ご期待に添えないかもしれませんが」という謙遜の意味を含みます。つまり「あなたの想定するものとちょっと違うかもしれませんが」という意味です。

つまり、オーダーした時に、写真などもなく、名前からは想像できないものをお客様が注文し、それを提供する時に使う「なります」、例えば「こちら、本日のサラダでございます」「これが、今朝、北海道から空輸したアスパラになります」などはOKなのです。

ですから、その高級料理店などの雰囲気が欲しいだけという下心で話す「こちらコーヒーになります」は少し違うのですね。

スポンサーリンク

スポンサーリンク

スポンサーリンク