意外にみんな間違えてる!赤っ恥な6つの「ベーシック敬語」

この時期、書店には敬語の本があふれています。4月に新入社員になる人も、そして後輩を育てることとなる現役も、もう一度、敬語を確認する為に購入するのでしょう。ものすごい種類の本がありますが、どれも読めば読むほど敬語の多さにげんなりすることでしょう。もちろんしっかり勉強していただきたいのですが、今日は、この6つさえ押さえていたら、最低限恥はかかずには済むだろうという、敬語を紹介します。

 

たいていの敬語は丁寧過ぎなければ間違えない

みなさんが敬語を怖がるのは「間違っていないか」という恐怖からだと思いますが、敬語のほとんどでは「間違う」というような事象はそれほど多くありません。過ちのたいていは「伺わせていただく」や「おっしゃられる」「お帰りになられる」などの二重に敬語を使ったパターンです。新入社員ならば「緊張しているのかしら」で済まされることも、そうではない40代の場合は冷や汗ものですね。
深く考えると混乱してしまいますが、実は二重敬語を使うのは「とにかく言葉を重ねて丁寧に言わなくちゃ!」という思い込みが原因なので、シンプルにすることでほぼ解決します。

  • 伺わせていただく→伺う
  • おっしゃられる→おっしゃる
  • お帰りになられる→お帰りになる

 

尊敬語と謙譲語で言葉が違う6つだけ気をつけよう

このように、シンプルにすることで、ほぼほぼ解決できる二重敬語ですが、みなさんがもっと毛嫌いしているのは、尊敬語と謙譲語で言い方が違うものではないでしょうか。
同じ敬語なのに、相手の動作には使えて、自分の動作には使えない丁寧な言葉があります。

「する」「言う」「行く」「食べる」「来る」「見る」です。

 

その1「する」の場合

  • 尊敬語だと「なさる」
  • 謙譲語だと「いたす」

例えば、「挨拶をする」場合について考えます。

挨拶をする人が上司、取引先の人などの場合、次のようになります。

  • 社長がご挨拶をなさる。

そして、自分や身内の場合、次のようになります。

  • 私がご挨拶を致す。

まあ、このままの文では、日常なかなか使わないと思いますが、次のような言い回しはよくしますよね。

  • 先生がこの前なさったご挨拶、素晴らしかったです。
  • 私の方からご挨拶致しますね。

このフレーズをまるっと覚えてしまうのもテです。

 

その2「言う」の場合

  • 尊敬語だと「おっしゃる」
  • 謙譲語だと「申す」

例えば、「苦情を言う」場合について考えます。

苦情を言う人が上司、取引先の人などの場合、次のようになります。

  • お客様が苦情をおっしゃる。

そして、自分や身内の場合、次のようになります。

  • 私が苦情を申す。

これも、このままの文では、日常なかなか使わないと思いますが、次のような言い回しはよくしますよね。

  • お客様がかなりの苦情をおっしゃっているのを、ご存知ですか?
  • 私がこうして苦情を申し上げているのには、わけがございます。

このフレーズをまるっと覚えてしまうのもテです。

 

その3「行く」の場合

  • 尊敬語だと「いらっしゃる」
  • 謙譲語だと「伺う」

例えば、「その町に行く」場合について考えます。

その町に行く人が上司、取引先の人などの場合、次のようになります。

  • 会長がその町にいらっしゃる。

そして、自分や身内の場合、次のようになります。

  • 私がその町に伺う。

このままの文では、日常なかなか使わないと思いますが、次のような言い回しはよくしますよね。

  • 先生が以前いらっしゃった時は、何をされたのですか?
  • 今度は、私の方から伺います。

このフレーズをまるっと覚えてしまうのもテです。

 

その4「食べる」の場合

  • 謙譲語だと「召し上がる」
  • 謙譲語だと「いただく」

これは割と分かりやすいかと思います。例えば、「昼食を食べる」場合について考えます。

食べる人が上司、取引先の人などの場合、次のようになります。

  • 社長が昼食を召し上がる。

そして、自分や身内の場合、次のようになります。

  • 私が昼食をいただく。

これも、このままの文では、日常なかなか使わないと思いますが、次のような言い回しはよくしますよね。

  • 社長、もう、昼食はお召し上がりになりましたか?
  • 私はまだ、食事をいただいておりません。

これは割と分かりやすいでしょう。

 

その5「来る」の場合

  • 尊敬語だと「お越しになる」
  • 謙譲語だと「参る」

例えば、「ここに来る」場合について考えます。

来る人が上司、取引先の人などの場合、次のようになります。

  • 社長がここまでお越しになる。

そして、自分や身内の場合、次のようになります。

  • 私がここまで参る。

これも、このままの文では、日常なかなか使わないと思いますが、次のような言い回しはよくしますよね。

  • 社長は、ここまで何でお越しになるのですか?
  • 私は徒歩で参りました。

さきほどの「行く」と反対の動作なので、セットで覚えてしまうのもいいでしょう。

行く、来る

  • 尊敬語……いらっしゃる、お越しになる
  • 謙譲語……伺う、参る

なお、行くの尊敬語には「おいでになる」もあります。

  • 社長は、ここまで何でおいでになったのですか?

 

その6「見る」の場合

  • 尊敬語だと「ご覧になる」
  • 謙譲語だと「拝見する」

例えば、「データを見る」場合について考えます。

映画を見る人が上司、取引先の人などの場合、次のようになります。

  • 社長がデータをご覧になる。

そして、自分や身内の場合、次のようになります。

  • 私がデータを拝見する。

これも、このままの文では、日常なかなか使わないと思いますが、次のような言い回しはよくしますよね。

  • こちらの資料はもうご覧になりましたでしょうか。
  • はい、さきほど拝見しました。

このフレーズをまるっと覚えてしまうのもテです。

 

敬語と謙譲語で言葉が違うもの6つまとめ

「する」「言う」「行く」「食べる」「来る」「見る」は
尊敬語だと「なさる」「おっしゃる」「いらっしゃる」「召し上がる」「お越しになる」「ご覧になる」
謙譲語だと「いたす」「申す」「伺う」「いただく」「参る」「拝見する」

この6つだけ、しっかり押さえれば、先ほど申し上げました通り、くどすぎる二重敬語に気をつけさえすれば、たいていのことは大丈夫です。
フレーズごと覚えてしまうのが良いですよ。

スポンサーリンク

この記事を友達に教えたい!と思ったら、シェア!

 

この記事が面白かったら

「いいね!」してね

 

目上の人に「お体ご自愛下さい」は失礼?NG敬語メールと文末の正解7ポイント

以前、目上の方に帰りしなに「これからも頑張って下さい!」と伝えたら、「あなたがね」と失笑された経験があります。頑張って成果を出している人に対し「頑張ってください…

「伺います」と「参ります」どちらを使うべき?意外な敬語の間違いと意味

仮に、アポイントの確認をするとしましょう。「明日、オフィスに伺おうと思います」「明日、オフィスに参ります」。メールでも電話でも、どちらも正しいように感じますが、…

敬語の3大間違い。「させていただく」「よろしかったでしょうか」「おっしゃられる」

敬語に自信がある人はそういません。でも、スマートに使えたら、どんなにいいか!今日は、不安から来る「させていただく症候群」「よろしかったでしょうか症候群」「二重敬…

こんな会話をする人は嫌われる!言語哲学者に学ぶ「4つのNG」

クリスマス・パーティ、忘年会シーズンですね。気の置けない仲間とワイワイするのもよし、職場の仲間と一年の労を労うもよし。そういう中で、自然と人が集まる素敵な会話を…

人間関係トラブルの9割を解決する、たった1つのシンプルな方法

日常生活のさまざまな場面で起こる、人間関係のもめ事やトラブル。この原因の根っこには、実は単純な「承認欲求」という気持ちが隠れています。その欲求に共感する力を養う…

丁寧なつもりが無礼に!3つの危険な日本語「了解」「大丈夫」もう1つは

礼儀正しく言っているつもりが、実は「失礼」にあたる言葉だった。そんなガッカリなことはありませんよね。もちろん、人間なのでつい言い間違えてしまうこともありますが、…

「注意する」「やめさせる」、言いにくいことを上手く伝える3つのコツ

部下の遅刻、同僚のミス、いつも気になる上司のあのクセ……、まあいいや、こちらがフォローすればいいこと、我慢すればいいことと問題を先送りにしていると、いつの間にか事…

「させて頂く」とは失礼!そのワケと改善案を解説

あなたが今朝送ったメールに、「させて頂く」という言葉は何回出てきましたか? そして「いただく」を「頂く」としていませんでしたか? 今日はその2点について、どうし…

「さすがです」は実は失礼?相手をうんざりさせる3つの敬語

敬語に関して、使う立場としては、本当に色々気を遣っているのですが、果たして敬語を受ける立ち場の方から見ると、どのような感じなのでしょうか。私も年齢を重ね、人並み…

言葉遣いを直したいあなたへ。今すぐできる2つの対策

元女性議員の暴言が話題ですが、あそこまでひどくないにしても、言葉の悪さは育ちの悪さに対するイメージと直結します。いわゆる「お里が知れる」とはこのこと。ほんの少し…

「伺う」と「参る」のどちらを使う?迷ったときのシーン別OK・NGリスト

例えば「行く」という動詞をビジネスシーンで使う場合、尊敬語と謙譲語、丁寧語の使い分けが必須です。「いらっしゃる」「いかれる」「おいでになる」が尊敬語、「伺う」「参る」が謙譲語、「行きます」が丁寧語です…

【完全解説】メール文末の「ご自愛ください」正しい書き方バリエとNGなケースは?

たとえ形式的なこととは分かっていても「寒さ厳しき折、ご自愛ください。」このような言葉が文末にあると、相手の気遣いがほんのり感じ取れます。でも、こういう形式的な言葉ほど、バリエーションがほしいときはあり…

日本人の48%が誤用。「気が置けない人」は、信頼できない人という意味であってる…?

「気の置けない仲間と、のんびりした週末を過ごした」。こんなふうに全文の印象が「リラックスムード」だと、「気の置けない」という言葉の正確な意味が分からずとも、話は通じますよね。でも、「あの人とあの子、気…

新春に「去年は大変お世話になり」は失礼?意外にNGな日本語とは

新年明けましておめでとうございます。この言葉に対し「新年は明けないでしょう」だとか「そもそも『新年』と『明ける』はダブっているでしょう」だとか、そういうツッコミに対し、細かすぎる解説を付けるのが普段の…

テレビのテロップで「すごい美味しい」が「すごく美味しい」に修正されるわけ

「すごい」と「すごく」は見た目がとても似ています。同じ言葉からできた言葉なので、意味はほぼ同じです。でも違うということは、違う言葉なのです。「どっちでもいいじゃん」と思っているとしたら、「すごくヤバい…

約6割の日本人が間違えている「確信犯」の使い方。他のきわどい日本語は

忘年会はエースの彼の「独擅場」思い通りに振る舞って好き放題。そんなふうに使う時、この「独擅場」は「どくだんじょう」と読みますよね。でも実はこれ、「どくせんじょう」が正しく、しかも「だん」「壇」と「せん…

「ご回答ください」は間違い?やっかいな日本語の正誤5選

先週、仕事のスケジュールの話になったとき、私の仕事量について「苛酷なスケジュールですね」とコメントをくれた方がいらっしゃいました。意味から察して正しくは「過酷」です。私の体を心配してくださっているコメ…

「ご承知おきください」は上から過ぎ!ちょうどいいメールの丁寧語って?

先日、ある会議の時間変更があり、メールで連絡を受けました。「以上の理由によりやむなく変更といたします。ご承知おきください」。確かに相手側にとってはやむを得ない事情のようなのですが、召集されている人たち…

「凡例」ってぼんれい?みんなが読み間違えている熟語10選

先日、ある料理屋で鳥刺しをいただいたのですが、塩と梅肉が添えられていました。醤油ではなく、この塩と梅でいただくという形。「まさに良い塩梅ということですね」と申し上げましたら、お店の主人が「ありがとうご…

実は「違和感を感じる」は間違っていない。でも「頭痛が痛い」がNG日本語な理由

「人事異動で秘書課になったあの人、違和感ゼロだわー。もともとそこにいたみたいな感じ。」こんな日本語が、説明なしで通じる世の中になって参りました。言葉は移り変わるものですが、そもそも誤りであることを知っ…

スポンサーリンク

スポンサーリンク

WORKに関する最新記事