宮沢りえ、再婚報道で思い出される「人生を変えた運命のフタリ」
結果的に正しかったりえママ
前夫や恋人との縁が薄いように感じてしまうのは、りえが貴乃花と同じく強烈な縁を持った人と共にいたからではないでしょうか。その人は、りえママと呼ばれた実母です。
美空ひばりなど、大スターの陰にはステージママが控えているものですが、りえママも同じタイプでした。りえのふんどしルックや、ヘアヌードはりえママの考案だと本人が「週刊文春」(文藝春秋社)で明かしていました。娘を裸にして売り出すことに抵抗がなかったのは、母親というより、プロデューサーとして娘を見ていたのでしょう。
貴乃花との破談も、りえママが絡んでいます。力士と結婚することは、芸能界を引退することを意味しますが、りえママは「相撲界でりえがやっていけるとは思えない」と親しかった美川憲一に説得を依頼。美川は「おかみさんになったら、お母さんはどうするの?ずっと面倒みていかないといけないのよ」と諭して、破談に追い込んだと美川が「上沼・高田のクギズケ」(読売テレビ)で話していました。相撲界が特殊な世界であることくらい、最初からわかっているはず、プロデューサー的な視点で、引退させるのが惜しくなったのではないかと私は思いますが、今になってみると、貴ノ岩暴行事件でもわかるとおり、相撲界はややこしそうですし、貴乃花も頑固で面倒くさそう。あの破談のおかげで、りえは日本を代表する女優になれたわけですから、結婚しなくてよかったのではないでしょうか。
努力好きな女性にとって、“縁”というふうに非科学的であやふやなものは、ときに認めたくないものかもしれませんし、「縁がない」ことを“負け”と感じることがあるかもしれません。縁が何たるかを定義することは私にはできませんが、これだけは言えるのは、縁は狭量ではないということ。一度ダメだからといって次がないということはありませんし、宮沢りえのように違う種類の縁に恵まれることもある。
これまでたくさんの努力をしてきたアラフォーだからこそ、目に見えないものに自分をまかせる勇気が必要なのではないでしょうか。
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