「もう私は涙なんか見せない」カウンセラーから教わった方法で、説教モラハラ夫の支配は崩れていった

2025.08.02 LIFE

カウンセラーに相談する勇気を出した日

「もう、いなくなってしまいたい」

Kさんの心の中には、いつもそんな思いがありました。けれど、子どもの顔が頭に浮かぶたびに、その思いをぐっと飲み込んでいました。

素直に誰かに気持ちを打ち明けることなど到底できませんでしが、それでもある日「自分の心が壊れていく」と感じたKさんは、ネットで見つけた“モラハラ専門カウンセラー”に思い切って相談してみたのです。

 

夫のことを話し始めると、止めていた涙が自然とあふれ出してきました。

「つらかったですね」「よく頑張ってきましたね」

その言葉に、やっと自分の気持ちを理解してもらえたという安堵が、Kさんの胸に広がりました。

 

「モラハラ男性が言うこと、することは、どの家庭でも不思議と似ているんです。驚かれましたよね?」

そう語るカウンセラーの言葉に、Kさんは深くうなずきました。

これまで、「私が悪いんだ」「私が劣っているから夫が怒るんだ」と思い込まされていましたが、実際には、夫のしていることは“典型的なモラハラの行動”だと分かり、心が軽くなったといいます。

 

「あなたの夫を変えることはできません。でも、自分の受け止め方を変えることで、状況そのものは変えられます」

そんなアドバイスに、Kさんはほんの少しだけ希望の光を感じはじめていました。

「配偶者からのモラハラ発言は、まともに受け止めなくていいんです。“スルーパワー”で、言葉をそのままやり過ごしてくださいね」

その言葉に、Kさんはとても驚きました。「夫の話はきちんと聞かなくてはいけない」と思い込んでいたからです。

 

カウンセラーはこう教えてくれました。

「無視は余計にモラハラ夫を興奮させます。だから“聞いているふり”をしながら、イエスでもノーでもない返事で、その場をやり過ごしてください」

そう言われても、Kさんの心には不安がありました。そんな態度を取ったら、「聞いてないのか!」とさらに怒鳴られるんじゃないかと……。

 

けれど、「モラハラ夫は“妻の反応”によってエネルギーを得ているのだ」ということも、カウンセラーから教えてもらいました。

・妻が泣けば、「自分は相手を傷つけられる」と感じて安心する。

・怒れば、「自分に反応している」と満足する。

・怯えれば、「自分に従っている」と優越感を得る。

つまり、妻の涙・怒り・怯えが、モラハラ夫にとっての“ごちそう”なのです。

 

一方で、妻がスルーを始めると、状況は徐々に変わりはじめます。何を言っても反応がない。責めても響かない。すると次第に、「俺の態度に反応しない妻」に、モラハラ夫は戸惑いはじめるのです。

 

彼らが築いてきたのは、“家庭内の恐怖政治”です。怒鳴り、睨み、説教を重ねることで、妻を黙らせ、支配してきました。でも、スルーできるようになった妻は、もう怯えてなどいません。言い返しもせず、感情を見せることすらしない……。そんな妻の姿に、モラハラ夫は徐々に、支配の手ごたえを失っていくのです。

 

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